【66話】レナ・フォード=ライズ・ハールド 運命というモノ2
私は彼の事実を対して驚きはしなかった、将達が大戦の英雄と呼ばれている
武神【オーディン】
神馬【スレイプニル】
だと言うのは驚いた、特にこの間の抜けた元ピンクのハートマークの後頭部を持つあの影薄のヤローがまさか、私達の大先輩だとは……。
違う違う、和也をどうしたら良いのかっと言う事だ。
家出とは……和也らしいのかもしれない。ホラ、アレだ15で不良…イヤ、12から不良化したのか…
イヤ? 存在自体が不良?
……そう考えていても頭を叩く人はもう居ない。
ソレが事実。嘘偽りなき真っ当な事だ。この事実が夢なら楽だが…辛くも現実。
それが…今の現状である。
逆に、コレに偽りはなにもない。
「……レナ」
ラミアが低い声で私に問い掛ける。
なにも言わなくても……続きの言葉はわかるよ。
言わなくても良い……。
「大丈夫……捜しにはいかない」
「レナ?」
この回答にヴァンが疑問符を挙げる。
そりゃそうか……私ってさっきまであんなにも焦ってたんだよね。
“日常”の崩壊が……。
慣れてたつもりだったんだけどね……ハハ……
ココの居心地は良すぎたんだ、私にとって……
始めて“家”に居場所が…出来たんだもん……
暖かさや…楽しさがいっきに、体感できた……
だから、何時もよりこの場が、居やすくて……
みんなが好きで、毎日が楽しくて、それでいて
この日常が壊れるなんて考えてもいなかった。
考える事なんて、出来ないよ。
「私は……慣れてるから」
“日常”の崩壊に。居場所がなくなることに。
「………………」
そんな私をセフィリアはただただ見詰めるだけだった。
何も言わずに何も聞かずに……。まるで何かを試してるみたい私を見詰める。
その目に映っているのはなに? その目はその目で何を私に問い掛けてるの?
「レナ……」
「ラミア? 私は“マイナス”なんだよ」
私の言葉に、いつも落ちついて平静を保っているセフィリアの眉間に皺が寄る
セフィリアは何故か“マイナス”を嫌っている……と、いう噂を聞いた事があるがそれは事実なのだろう……。セフィリアの過去はダレも知らない。
彼女はなにも語らないから。“騎士”の生き様だとでもいうのか?
後ろを振り返らない。前を向いて突き進む。それが彼女だ。
「レナ!」
私の回答にラミアは怒鳴り声を上げる。
ラミアの紅宝玉色の眼が私にドアップで写り
サラサラの太陽みたいな橙色の髪の毛が揺れもする。
「だって……私の居場所は……」
いつも、唐突に崩れ去る。幾らみんなが“プラス”でも一人“マイナス”がいるだけで
どんなにかけても、数式の答えは(たしか…)“マイナス”にしかならない(はず)
数学が苦手だからわからないけど……多分なんだけど……。
その時、私はどんな答えをダレに望んだのだろうか?
私は多分、“彼”が笑顔で“ココだ”っと言われるのを望んだのだろうか?
なら、前提条件が既にできていない……。
「…………」
「…………」
「…………」
「…………」
この空気は苦手だ。だけど、慣れている。
私の居場所は“闇”なんだと始めて気がつく。
“異種”である、この私の居場所など……孤独な闇。それが私が私だといえる世界。
私“だけ”の世界なんだ……。
私は何時だって笑顔だった。
私はピエロだから。
道化師……そう、私は……、死の道化師なのだ……。
「わ、私の能力なら主たる和也の動向が掴めますけど?」
和也の命令により、点火ていた蚊取り線香の効果が切れたらしい。
再びこの妖精が活動を開始した。ずっと寝ていればよかったのに……
「マスター? 何時の間に?」
「えっと…? 契約とかは?」
上から、ラミア、ヴァンの質問がすぐさま挙がる。
うん。好奇心旺盛だこと…♪
※好奇心旺盛なのは彼方です
この2人は本当にお似合いですわね……。
そうそう、この2人はウブながら端から見るとラヴラヴだ……。付合ってしまえば良いのに…。
「えっと。手紙がありましたよね?」
不幸の手紙の事だろうか?
「それって、あの手紙のこと?」
妖精の言葉にヴァンが返す。
っと、してもみんな分かってるよね?
ヴァンも本当に知りたがりというか好奇心旺盛というか……
※彼方が1番好奇心旺盛です
「うん。アレは呪術式契約書って私達は言ってるの」
私の頭の上にちょこんと座って、何かしら説明を始めようとする。
うん。短い出番をしっかりと輝いてね……。
「うわぁ…」
ラミアが私をみて何を言ったのだろうか?
凄くげんなりした声が聞えてきたような…?
「簡単に言うと“詐欺”かな?」
「鷺?」
私が聞き直すと、冷たい目が四方八方から飛び交う。
ゴメンナサイ、マジでスミマセン。作者がカンペを私の脳内で見せるんです。
「えっと。契約者候補には呪術式契約書の“ノルマ”が架せられるんです。
私の場合ならば、【午後、4時44分までに、契約書を知っている人物2名に送れ】っというものでした。和也さんはソレに背いて出しませんでした。その時点で契約は完了。れっきとした私の主っとなります」
「……和也君に言わなかったのも殴られるからでしょ?」
ヴァンの素早いツッコミに、私の頭の上では小粒の雨もとい涙がもの凄い事になってる。
大洪水だよ? 凄いもん……私の癖毛が滅茶苦茶切磋琢磨ってきな感じで濡れてるよ?
※切磋琢磨の使い方が違います。
「取り合えず、和也さんの居場所がわかるんでしょ?」
ラミアの言葉に妖精は首肯する(っと、言っても小さいのでわかり辛い。ただ、私の頭の上でそのような動きがあった)。
「だけど…」
妖精の続きに私達は落ちついて耳を澄ませる。
一片たりとも聞き逃せれ無い……。
「一定の範囲以内ですけど。だいたい、ココから青森辺りが限界です」
たしか、この街は海に面していて、1本の橋で神奈川県に繋がっている。
情報能力としては、ココから青森までは短い。っと、言ってもコレは魔法の類いではない。
“自然の噂”っとでも言うのだろうか? 5行の“木”を司る妖精の大きな特徴は自然との相互関係…簡単に言うと対話だ。彼女達妖精は木々などの自然と会話ができるのだ。
「で?」
「で?」
「で?」
「にゃ! にゃんで私を見るの!?」
3人と1匹の視線が痛いよぉぉ…
なんで、セフィリアまで私を睨むの? なんで、2人と1匹は「で?」って聞き返すの?
なんで? なんで!!??
「イヤ、言葉に出てたよ」
「マジで?」
イヤ、まさか出てるとは…?
だって、“夏季講習”の内容だよ? 私だって勉強を……?
あ、そうか! 私を試してるんだ!! 絶対!!
ふふふふ、残念だね? 私は……ココまでしか覚えてないのよ!!!
所詮はワークシートだし! 勘で書けばなんとかなるのよ!!
「はぁ〜。
それは、諺でもあるように“風の便り”です。その名の通り、全ての言葉は風に乗って聞えて来るからであって……周辺の木々の情報は取れますが、遠くの情報はすべて風に乗って聞えるからであります。その情報はどんな情報流通魔法より優れている反面、収集範囲が狭いのが欠点です。しかし、妖精との契約者の信頼関係では主の居場所くらい把握できるんです」
さっすが、秀才のラミア♪
ってか、妖精さん? 和也に信頼されてないんだ。
ま、今の和也は心を完全に閉ざしてるんだよね?
そりゃそうか……和也に余裕は無いのだから。
「むむぅ……」
「うぐっ……」
「……………」
「きゅ〜〜〜」
「うううぅぅ」
和也が消息を絶って2週間……私達は大事件が起こった。
うん。ちょっとね。
…………………冷蔵庫が空なのよ
和也の財布を見つけたものの……使ったら殺される。
そんなこんなで、私達は2日絶食状態だった。そんな時だったかな?
【ピンポーン】
っと、インターホンが鳴り響いた。
うん、出たくないな……動いたら死んでしまいそうだから。
【ピンポンは卓球】
なんか、ムカツク……。ってか、幻聴?
【ハゲ瀬川!】
うう…? 和也が録音したのかな?
【チビハゲ!】
か、和也だ……。
【ラスト、3回】
なにがある!!!???
【ラス1】
2はぁ!!!???
【はぁ〜…いい加減出ろよ】
録音!? これは何かを録音してたの?
【レナ、怒るぞ?】
私限定!!!???
し、仕方ない……。この後が恐ろしくて居留守できない……。
「は〜い」
っと、玄関まで行き。すぐさま扉を開ける。
目の前に現れたのは……………
イギリス紳士?
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