【36話 ルートA】VSキマイラ・その2
一気に間合いを詰めて、顎に蹴りを一撃。
反撃を避ける為、横へステップ。
<ふっ。先手必勝か>
効いてないかぁ……。やっぱり? 手応え無かったもんな。
って、ことはオレの出方を疑ったってことか。
<次は、こちらだぁ! 獅子王の紅蓮弾>
口から大きな火炎弾が真上に放たれた。
「はぁん。方向感覚すらねぇか!」
飛びあがり横っ腹を蹴って、背中に乗る。
尻尾のドラゴンが、オレに牙を向くがアッパーをして怯ませる。
<甘いな……小僧>
「?」
<炸裂>
獅子がそう、オレに伝える。
なにを__!!
真上で炸裂音がした。上を向くとオレの頭上にあった先ほど奴が放った火炎弾が
爆発__同時に無数の火の球が降り注いだ。
馬鹿め! ここは、お前の背中だぞ!!
当然、お前にもダメージがあるに決まって……。
「なっ! 」
そう、考えていたが……推測にしか過ぎなかった。
火の球はオレの周囲を囲むように__
浮遊していた。
<悪かったなぁ……操作ができるんだよ>
衝撃の新事実。
それは、卑怯と言うのではないのか?
いいや、せこいなのか? セコイヤチ○コレ●トなのか!?
「ちょぉ!!」
四方八方から火の球がオレに向かって飛び交う。
上ッ!
すかさず、上に飛びあがる。
うむ。普通すぎだな。
ゴォウ!! と、火の玉がぶつかり合う。
ふふふ。古典的な手だろう……?
オレの目はおかしくなったのだろうか?
ウソだろ?
<言っただろ? 操作が可能なんだよ>
ぶつかり合った炎は渦を巻いて炎の竜巻としてオレに迫って来た。
簡単にいうとぉ……。炎は相殺されずに逆にまた、1つになってオレに迫ってきたわけだ。
もちろん、勢いは(当社比)100倍……。
「うそぉぉぉぉぉぉん!!!」
<ふん。火炎旋風>
炎の竜巻はオレのスニーカースレスレにまで至った。
空中での方向転換は不可能。オレに翼があるワケがない。
そして……。足スレスレには炎の竜巻。
これが……マジでの魔術か! ラミアちゃんや、レナ達と対魔法のために修行したのに
……。無意味なのかよ……。オレの実力は・・・魔法には届かないのかッッ!!
強くなりたい。
魔法もクソみたいなくらいに。
強くなりたい。
約束を……いや、レナを守りたいから。
強くなりたい。
みんなを……魅夜、レナ、ラミアちゃん、ヴァン君、セフィリア、
如月、将、志穂さん、阿野、トモも!! どいつもこいつも……守るために!!
だから、こそだ……。
だからこそ・・・・・・・・・。
強くなるんだ!
大切な人達を……。
守ために!
だから……コイツを越えるんだ!!
オレの……これからのタメに!!
準備はいいか? オレ??
準備ができたらいっぞ!!
「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ
ぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!」
叫んだって強くなるワケじゃない。
叫んだってコイツの炎が消えるワケじゃない。
でも、叫ばずには居られなかった。
強くなりたい。強くなりたい。強くなりたい。強く! 強く! 強く!!
『呼んで』
脳裏に女性の声が響いた。
『呼んで』……?
ダレだ? レナ達は安全地帯に住人と行ったはずだから、レナではない
ならば、ダレ?
いや……『人なのか?』
考えてる暇はない! 行動しろ!! 雨宮和也ぁ!!
その瞬間。頭の中に言葉が過る。
「我、ここにて『鎌の意』を唱えん。我が鎌よ真の力を現せ
『運命の悪魔を切り裂く刃』」
刹那__
オレの右手に『重い何か』が手に触れた。
考える間も無くオレはそれを炎の竜巻に向かって振りかざす。
<なっ__!! 馬鹿なぁ!!>
オレが『何か』を振りかざした瞬間。
炎の竜巻は跡形もなく消え失せた。
オレは地面に着地する。
「なんじゃこりゃ?」
オレは自分の手にあった物に驚愕する……。
か、鎌でしゅか?
オレが手に握っていたのは、草を刈るあれでもなく、忍者がつかうアレでもない
タロットでよくみる『死神』がもつ『大鎌』というものだった。
全体的に黒くて、刃の部分が悪魔の翼みたいな刃をした漆黒の鎌だった
<グゥ! 貴様……死神だったのか>
「違ぃげぇぇよ!! オレの名は……雨宮、雨宮和也だぁ!!」
オレの呼びかけに答えるかのように、鎌は漆黒の鎌が光出す。
明るい色であった。漆黒の鎌には似合わない淡い明るい光。
輝きと、いう表記が正しかったのだろう。
しかし……何故か? 何故か……『漆黒の鎌を持つ雨宮和也』に最適の輝きであった。
そして、この鎌がその名の通り『運命を切り裂いた』のであった。
でも、それは……まだまだ先の話しである。
だが、ここでも……雨宮和也は炎の竜巻で『焼かれる』という『運命』を……。
『切り裂いた』のだった。
「さぁてと、鎌の事を考えるのは後だ!
まずは……。テメーをぶっ殺す!!」
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