【34話 ルートA】とりあえず、コメディーを尊重して!
―Syunn Kisaragi―
ぁんの、馬鹿ぁ!! なんでこうも、大事なことを忘れるのだぁ!!
「はははは。悪い悪い、ついつい手が早かったみたいだ」
「笑い事じゃねぇ!! 」
まさか、大事な柴原魅夜の居場所を忘れるとは・・・。
確かに、コイツは柴原の事が心配なんだろう……。
でも、オレはもう1つ・・・言いたい事があった。
それは、ヘラヘラ笑ってる和也もそうだろう・・・。
「それでよぉ、レナ? 」
「なに? 和也」
暫らく、和也は黙っていた。「自白しろ」的な目で。
そりゃあ、もう・・・・。冥界の王の目で。
和也の目力はすごいものだと思う。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
レナはレナで和也の目を見ないようにと、目を反らす。
そういえば、将は?
ふと、そう思って回りを見渡すと・・・。
「駿。『覚醒の時』は近いよ」
背後に居てオレに耳打ちをする。
・・・・・・そうか、『以外と速かったな・・・』。
オレは率直にそういう感想を抱く。
さてと、和也もそろそろ限界みたいだな……。
「レナ――――――――――――――――――!!!!!!!!!!
また、この『落ち』かぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああ!!!!!!!! 」
そう、今のオレ等の状況は……。お空の上から落下してるという、ニュートンの万有引力を体験してる状況なのだ・・・。人間が体験できるなんて、貴重だなぁ〜♪ お空の上から落ちるなんて体験・・・よくできたな・・・オレ……。
ってか、そんなに和んでる暇はねぇ!!
「てへぇ♪ 着地地点の計算が苦手なの☆」
「そういう、問題じゃねぇぇぇぇぇぇえええええ!!!
てめぇは、小学生の算数からやり直してこいやぁ!!! 」
「むぅ! 小学校の算数は二桁の足し算くらいまでなら完璧だもん! 」
「小学生からやり直せアホォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォオオ
オオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!! 」
和也とレナのやり取りは風に流される。
さぁてと。
どうするかなぁ〜?
「サファイア、カモーン!! 」
ゴォウ!! と、空気を切り裂く音が遠くから聞こえてきた。
最初は黒い点だったが徐々に姿がハッキリとしてくる。
その姿は……『古龍』だった。
馬鹿な……『あの』龍は既に絶滅したはず・・。
蒼穹の鱗をもつ。伝説にして最強のドラゴン・・・。
龍族の皇……『グレアフレイムドラゴン』・・・。
オレの『長年の知識』が・・・。それを、物語った。
―Kazuya Amamiya―
「ふぅ…」
オレはコイツの背で安堵の息を吐く。
コイツとは・・・体長70m越えの人を馬鹿にしたぐらい巨大なドラゴンの背の上なのだ。
名前はぁ…サファイアドラゴンのサファイア・・・。年齢不詳。
「レナよ、なんですぐに呼ばなかった? 」
オレは自分の上にちょこんと座ってる死神の胸座を掴もうとする。
ってか、コンニャロ!
オレの怒りは
オレをクッションに使ったなぁ!! が。2割
もちろん、すぐにコイツを呼ばなかった ことが。3.141592(以下略)割
レナが憎いから が。5割強
である。
ん? 円周率があったって?
気のせいだ…。うん、気のせいだ。
「・・・コメディーだからだよ〜♪ イヤだなぁ〜」
「ははははは。そうか。
このクソ野郎」
「サファイア落しちゃえ」
「ゴメンナサイ」
だんだん、コイツにオレの遊び方がバレたようなぁ・・・。
「はぁ〜。とりあえず下りろ、重いから」
「あ〜い♪」
「重力魔法・・指定重力空間作成」
はいぃぃっ!!?
レナの言葉と同時に、オレの周りを囲むように黒い球体に包まれる。
「ぐぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああああ
ああああああああああああああああ!!!!!!!」
女性に「重い」は禁止ワードだ・・・。
オレは初めて……実感した。
―Miyo Sibahara―
「っ!! 」
一刻も早くこの気に入らない部屋から私は出たくてたまらなかった。
金ぴかでド派手なシャンデリア。
フルーツの詰め合わせが置かれたクソ長いテーブル。
そして、大きなソファー。
冷蔵庫にもありとあらゆる物が完備されていて、調味料も香辛料も完璧である。
さらには、ポテトチッ○スも、ファ○タなどのお菓子もドリンクも完璧・・・。
別室にはキングサイズのベット。や、ビリヤードなどの遊具があったり
カラオケ……映画鑑賞のタメの個室。
ありとあらゆる贅沢な物があった。
その一方で私は玄関に居た。
「でやぁ!! 」
回し蹴りが入口に炸裂するがビクともしない。
この、行動が5時間経過していた。
足も赤く腫れてる。
クソクソクソクソ!!!
自分の無力差に自分が許せなくなる。
せめて、和也みたいに強ければ……。
私は和也を赤子を扱うような強さをもつ義姉とは違う。
「・・・・・・・・・なんで、外側に鍵なのよ・・・・・・・・・・」
それって、部屋の役割としてどうなのよ?
ツッコム暇なんかありゃしないか。
―んっ?
ふと、異変を感じる。
―声?
それは、幼い少年と大人の男との話し声であった。
声は聞き取れないから何を言ってるかは解らなかった。
すると、扉が開いた。「好機!!」心の中で思う。
私は一気に駆ける。とびらを開けた人物は本当に幼い……10歳にも満たない少年だった。
「……気に入ってくれたかな? キミの部屋は? 」
あ――れっ? 視界が歪む。気がつけば側近らしき大男の右手が自分の鳩尾に食い込んでることに気がついた……。意識が飛んでしまいそうになるけど・・・私は、忘れる事がないであろう
少年の……恐ろしく不気味で・・・深い闇が見える……邪悪な笑顔を……
―Kazuya Amamiya―
「!?」
なんだ? 今……胸騒ぎが・・・?
「カズ? 聞いてる? 」
将がオレの顔を覗いて来る。
「いや、なんでもない」
と、オレは簡易に答える
「なら、始めるよ? 」
将が全員の顔をオレ、レナ、如月の順で確認する。
「作戦会議を……ね」
まず、オレ等がやることは…ラミアちゃん達との合流。
じしつ、これは遅くても良いのだが…オレ達には残り20時間という短い時間しかないため。
ラミアちゃん、ヴァン君、セフィリアとの合流を先決する。
理由は魅夜の情報を集める為に速めに纏まる必要があるからだ。
次には、当然……情報収集。大量のアガシオンを送れるほどの魔力をもつ者のこと。
確率は少ないが…魅夜のことである。
調べる場所はレナ達の町だ。
オレはこの間にデーモンさんに『あの黒フードの女の6人組』のことを、報告せねばならない
場所を突き止めたら……。オレと如月、そして将の出番だ。
やることは、『魅夜の事は二の次だけどその分犯人をボコボコにするザマス』だ!!
魅夜に聞かれたら殺されるけど。
・・・・・・・・・・・・・・これは、極秘ですよ。
ついでに言うと
【発案】・・オレ
【レイアウト】・・将
【責任者】・・オレ
【製作】・・如月
【如月のカット&ヘアメイク】・・志穂
で、ある。
だから、決して魅夜にバレてはいけないんだ!!
最後に帰って来たら…ベリーショートになった、如月の髪型を進化させる
それが、・・・・・最後の仕事だ
「ちょぉぉぉぉぉぉぉぉぉっと、待てぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇい!!!!!!」
「なんだ? 如月?? 今更、作戦の変更は認められないぞ?」
「それ以前のもんだいじゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああああ!!!!!!」
むぅ、折角オレ等の奢りで志保のカットができるってのに。
勿体無い……。
「似合ってないもん」
と、レナ
「昔はもっとキモかったんだよ? ロンゲでさぁ?」
と、将
「うわぁ。キモッ・・・」
と、再びレナ
「だとよ、『ハゲ』DE後ろ髪にHEARTマークが似合ってるぞ☆」
と、笑顔でオレが如月に留めを刺す。
如月は泣き崩れた。
・・・・・如月……お前はオレ等のおもちゃなんだぜ?
オレ、レナ、将の顔がそう言っている。
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