7 ◇彷徨の推理◇
「…まず音楽室の事件。」
海斗の視線をものともせず彷徨は話し出す。
「2年Eクラスに犯人がいることはわかった。少なくとも事件のあった日の日直は犯人。」
「ほぅ。何故だい?」
海斗にそうきかれた彷徨は夢芽たちにした説明を海斗たちにもする。
「そして生徒会の書記、高山結花莉(たかやまゆかり)さんは2年Eクラスで事件のあった日に日直でしたね?」
彷徨にそう言われて結花莉は驚く。
「…よくそこまで調べましたね。」
表情を全く変えることなく海斗は彷徨を見据えそう言った。そして続けて言う。
「それならトイレのトリックもプールのトリックもわかっているんでしょう?」
その言葉に彷徨は頷く。
そんな彷徨の様子をみて海斗は溜め息をつくと
「それでは最後に、何故我々生徒会が犯人だとわかったのか、それだけ教えてくれるかな?」
と言った。
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「最初におかしいなと思ったのはあなたがた生徒会が何もしなかったからです。これだけ噂が広まれば生徒会として何かしらの行動をするのが普通ではありませんか?」
そう言ってこちらを見て話を区切った彷徨を海斗は微笑みながら目で先を促す。
「…あなたがたが犯人だと確信したのは今日、プールが真っ赤に染まったからです。
この時期にプールに自由に出入りできる人は限られています。
そしてプールが真っ赤になるほどの薬剤を手に入れることができる人となればさらに限られてくる。」
海斗は楽しそうに彷徨の話をきいている。
「生徒会ならプールの鍵を手に入れることは不可能ではない。
更に副会長の影沼真哉(かげぬましんや)さんは影沼製薬の社長の息子さんですよね?
製薬会社の息子なら薬剤を手に入れることは難しくない。
これらのことから考えても生徒会が七不思議を実現させている犯人だとするのが1番筋が通っているんです。」
話終えると彷徨は顔色を窺う様に海斗を見る。
「素晴らしい推理だ。影沼君のことまで知っているとは驚いたな。」
全く驚いた様には見えないが海斗はそう言うと
「今度は我々が君たちに話す番だね。」
とにっこり笑った。 |