4 ◆段数の変わる階段◆
5月18日 水曜日
放課後
彩月、夢芽、彷徨、星輝の4人は誰も見ていないのを確認してから屋上へと続く階段へと足を運んでいた。
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「この階段のどこにトリックがあるってゆうの??」
階段をみながら彩月が彷徨にきく。
「取りあえず3人で数を数えながら上ってみな。」
そう言って彷徨は笑う。
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「1、2、3、………、11、12」
「彷徨!上りは12段だよ。」
階段を上りきって夢芽が下で待っている彷徨に言う。
「じゃあ、今度は数えながら下りてきなよ。」
彷徨にそう言われて3人は今度は数えながら階段を下りる。
「1、2、3、………、10、11?!」
3人は驚いて目を見開く。
「彷徨?!なんで?!」
そんな3人の様子をみて彷徨はにっと笑う。
「仕掛けは簡単。よーく階段の1番下の所みてみ?」
「少し段差がある?」
夢芽が呟くと彷徨は頷く。
「それがトリックの正体。上りは数えるけど下りは数えないだろ?そこの段差。」
「そんなトリックあり?!」
彩月の叫びが廊下に響いた。
「ま、建築の時にたまたまできたものだと思うけど、誰かが見つけてからかって遊んだりしてるうちに噂が広まって七不思議の1つにまでなったんじゃないか?」
「…学校って毎年生徒が変わっていくもんな。何か事件が起きたとしても当時学校にいた生徒たちは3年経てば全員いなくなる。」
星輝がそう呟くと彷徨が頷き、言う。
「そう。だからもしも誰かのこの悪戯に尾ひれがついて噂として広まっていったとしたら、こんな七不思議ができても不思議ではない。」
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この日は3人ともどこか拍子抜けした感じで家路についた。
ただ1人、彷徨だけはこの先まだ残っている七不思議を彼らがどう実現させていくのかを考えていた。 |