2 ◆音楽室◆
「そうと決まれば早速調査よ!!」
すっかりやる気満々の彩月に夢芽と星輝は諦め顔で同時に溜め息をついた。
こうなってしまった彩月は誰にも止められない。それを2人はよく知っている。
彷徨は楽しそうにそんな3人の様子を見ていた。
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まず最初の七不思議が現実になったのは2週間前の水曜日、5月4日。
次に開かずのトイレができたのは先週の金曜日、5月13日。
そして今日は5月17日、火曜日。
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「実は音楽室のトリックはもうわかってるんだよね」
あっさりと彷徨は爆弾発言をした。
「…はぁ!?」
一瞬の間の後3人は同時に驚きの声をあげる。
そんな3人の様子に構うことなく彷徨は続けて言う。
「トリックはわかったけど誰がやったのかはわからないからそれを今から調べに行くんだよ。」
そう言って彷徨はにっと笑った。
☆★☆
取りあえず音楽室に向かう4人。
彷徨は音楽室に貼られている時間割(使用するクラスが書かれている)を見てさっさと音楽室を出て行こうとする。
「待って彷徨!あたし全然わかんないから説明して!」
慌てて彷徨の袖を引っ張り夢芽がひきとめる。
「ん?みんなトリックすら分かんないの??」
無言で頷く3人。
「…トリックはこれ。」
そう言って彷徨が指差したものそれは
「レコーダー?」
「そう。これのタイマーをセットしてピアノの音を流しただけ。簡単だろ?」
「たしかに仕掛けとしては簡単だけど、そんな都合よくいくか?」
疑問を投げかけたのは星輝。
「誰もいない時に音が流れ出しても意味ないし、逆に大勢いるときに流れ出しちまったらこんなトリック簡単にバレちまうぞ?」
星輝の言い分はもっともだ。
しかし彷徨は悪戯な笑みを浮かべながら言う。
「音楽室は一番最後に使ったクラスの日直が簡単な掃除と忘れ物をチェックして鍵しめて帰るだろ?
だから犯人は日直が帰る頃の時間を見計らってタイマーをセットしていたんだよ。」
「でもそんなことできるの?」
夢芽が彷徨に尋ねる。
「できるだろ。だいたいいつも帰りのホームルームが終わる時間は同じだし。
タイマーをセットしたのは2年Eクラスの人だ。そしてその日の日直は少なくとも犯人の仲間。」
「なんでそんなことわかるの?」
彩月が尋ねると彷徨は時間割を指差す。
「水曜日に最後に音楽室を使ったのが2年Eクラスだからさ。
タイマーはそんなに長くセットできないし、帰りのホームルームが終わるのはクラスによってバラバラだから自分のクラス以外は上手く予想できないはずだ。」
「なるほど。彷徨すごいね!」
夢芽はそう言ってにこっと笑う。
「これで七不思議を実現させている奴らの中に2年Eクラスの奴がいるってゆうのはわかった。でも俺ら1年だぞ?先輩たちのクラスを勝手に調べる訳にはいかないだろ?」
星輝がそう言うと
「どこに犯人がいるかわかっただけよかっただろ?それに開かずのトイレは誰でも作れるから犯人はしぼれないだろうし。
何でこんなことをしてるのかが謎だな。」
「ちょっと待って!!彷徨、トイレのトリックも分かってるの!?」
彩月がきくと
「もちろん。」
そう言って彷徨はまたにっと笑った。 |