誰もいない部屋に 一人 小さな 女の子 生まれてから今まで 一度も部屋の外に出たことがない その 女の子は 届かない程 高いところにある 窓を 見上げ 空の 星を 見てた そして そっと 誰もいない 部屋の影に 話しかける 真っ赤なくまのぬいぐるみを とても大事そうに抱いて 誰もいない部屋から 返事が来ることが あるはずもなく ただ 部屋は 静寂を守る それでも 女の子は 静かに 微笑みながら "誰か" に話しかけ続ける 彼女には 見え 聞こえているのだ "誰か" の姿も "誰か" の声も でもそれは ずっと独りだった 女の子が 作り出した 悲しい 幻影 彼女は 気づいていないのだろう "誰か" の存在を 信じきっているのだろう そんな 女の子の 悲しみや 静かに 微笑む 冷たい顔を 知っているのは 彼女の腕に 大事に 抱かれる 真っ赤なくまのぬいぐるみ だけ そう 僕だけ