挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
生産多めの戦闘少なめでお願いします 作者:東城
しおりの位置情報を変更しました
エラーが発生しました

ブックマークしました。

設定

更新通知 0/400

設定を保存しました
エラーが発生しました

カテゴリ

ブックマークへ

以下のブックマークを解除します。
よろしければ[解除]を押してください。

ブックマークを解除しました。

23/26

23 スライムジュース

「出来た~!」

私は出来上がった瓶を掲げる

────────────
・MPポーション B
MPを20回復させる
────────────

ラピスも嬉しそうに近付いてきた。

「出来たよ。Cの魔薬草からBのMPポーション!」

どうやら光ったタイミングで加熱をやめるだけではBにするには不十分だったみたい。葉物野菜を茹でるときと同じく、余熱で火が通り過ぎるのを防ぐため冷やすことが必要だったみたい。

「ラピス、今度から加熱をやめたらすぐにここで冷やすようにするからね。水はぬるくならないように毎回替えないといけないね」

ラピスはニッコリと頷いてくれた。

「よし、続けよう!」

今日こそは日付が変わる前にログアウトしようと思っていたのに、ここでやめるわけにはいかない。明日は日曜日だし、茜との約束は午後からだし……うん、ちょっと頑張ろう!
生産スペースのレンタル時間があと残り15分くらいだったので、1時間延長しておく。

次々加熱しては冷やし濾していく。B、C、B、B、C、B、C……冷やせば必ずしもBになるわけじゃないらしくて、やっぱりタイミングが少しズレるとCになってしまうみたい。
うーん、B、B、B、C、B、B、C……。結構Bになるようになってきたかな。
浸しておいたBの魔薬草でも同じように作ってみる。Aになるかなと期待したけど、出来上がったのはやっぱりB。なかなか難しい……。
Dの魔薬草でも再びチャレンジする。今回はCのMPポーションが出来上がった。その後もC、C、C。Dの魔薬草からCのMPポーションを作ることは出来るようになったみたい。

「ラピス、MPポーション作りはこのくらいにしておこう?」

気付いたらいつの間にか、かなりの量のMPポーションが出来上がっていた。
MPポーション B × 19
MPポーション C × 37
MPポーション D × 5
緊急クエストを余裕でクリアできるくらい出来上がっている。
BのMPポーションを作ることに必死で数なんて気にしていなかった。まあ、たくさん採取してきたから材料もたくさんあるからいいっか。

さっき下拵えしておいたラビ肉も焼いてみた。時間をおいて馴染ませてみたけど、品質はかわらずC……。味見した感じでは味がしっかりしておいしい気がしたけど、気のせいかなあ?
3つも焼いたのでリングにしっかりしまっておく。ラピスの顔は見ないでさっと収納しておく。背中に視線を感じるけど気が付かないふりで。
……と思ったけど、結局ラピスのじーっとした目に負けて1つあげてしまった。まあ、ラピスも頑張ってくれたし、ニコニコした顔みたら作った甲斐があった感じがして私も嬉しいしね。


片付けをすると残り時間は20分弱。そのまま出てもいいけど、まだまだ作りたいものはある。
【料理】のレシピを確認する。買ったのにまだ作ってないのはスライムジュースとクッキー。クッキーの材料を見ると、小麦粉や卵が足りない。スライムジュースにはスライムの体液と果物が必要と表示されている。スライムの体液はスライムのドロップ品なので持っている。果物もさっき採取したときに野苺のようなものや金柑よりも小さな柑橘類を一緒に摘んだ覚えがある。

「うん、スライムジュース作ってみよう!」

早速収納リングからスライムの体液を1つ選択して出してみる。

「うわ……」

ドロップ品は自動で収納リングに入っているので、名前は何度も見ていたけどどんなものか見たのは初めてだった。
ちょっと気持ち悪い?
透明な膜に包まれて膨らんでいる部分に体液が入っているのだと思う。けど、周りの部分いらないよね? 体液が入ってそうな部分以外にビラビラとした膜なのか内臓なのか分からないけどいろいろとついている。まるでクラゲのようなブニブニとしたグロテスクな物体が目の前にあった。

ラピスは不思議そうにその物体をツンツンとしている。
意外と感触が気に入ったのか、ツンツン、ツンツンと楽しそうにしている。

「ごめん、ちょっと包丁使うからラピスは離れてね」

見ていても仕方がないない。触るのにちょっと躊躇してしまうが、イカをさばくのだと思えば平気だろう。
覚悟を決めて目の前のプニプニした物体に触れると、ひんやりとしていて柔らかくて気持ちいい。触ってみると、ラピスが楽しそうにプニプニしていた気持ちが分かるかも。

私はレシピに書かれているとおり、包丁で切っていく。周りのいらない部分を切り落とし、皮を袋状にしていく。レシピどおりに切っていくと液体が流れ出さないで口の部分が出来上がった。口の部分から液体のなかに果物(今回はマリーベルという野苺のようなもの)をいれ、切り落とした皮なのか内臓なのか分からない部分を利用して口のあたりをしばる。水袋のようなものが出来上がった。中に赤い実が入っていて見た目はなんとなく可愛い。あとはビラビラと一緒にとった軟骨のようなものの両端を切って、それを口に差すっと。

「出来た!」

─────────────
・スライムジュース(マリーベル味) D
スライムの体液で作られたジュース。マリーベルの酸味でスッキリとした味。甘味がすこし少ない。
満腹度:微小
─────────────

見た目は小さめのビニール袋のなかに野苺と水を入れて半透明の棒を差し込んで口を紐で縛ったものである。液体はマリーベルのおかげかうっすらピンクになっている。
最後に差した軟骨は中が空洞になっているのでストロー代わりになるみたい。

「味はどうかな?」

最初のグロテスクな見た目を思い出すと口をつけにくいが、毒ではない。わざわざレシピが売っているものなんだから、ここでは一般的なんだろうし……。
私は覚悟を決めて、ストローを吸った。

「っ!?」

これは……炭酸ジュースだ! 正確には微炭酸という感じかな?
酸っぱい苺の香りがして、味は確かに甘味が少ないけど、スポーツドリンクくらいはある。しかもなぜか充分に冷えているので、ジュースとしてはありだと思う。

「ラピスもどう? ジュースだよ」

ラピスにも飲ませてあげる。すると口にいれた瞬間、驚いたように目を開き、一度ストローから口を離した。

「炭酸にびっくりした? 毒ではないよ。ちょっとパチパチする飲み物なの」

目をパチクリとさせて、スライムジュースをじーっと見つめると再びストローに口をつけた。次はチューとおいしそうにジュースを吸っていた。ラピスはスライムジュースも気に入ってくれたようだ。

時間いっぱいスライムジュースを作ることにする。味はマリーベルと柑橘類のマリンダの2種類。Dしか出来なかったけど、2つずつ作った。マリンダ味のほうが蜂蜜レモンのようなもっとスポーツドリンクに近い味になった。

でもこれ、もしレシピ通りにさばかなかったら、どうなるんだろう?
包丁でいろいろ切ったけど、その作業ってこの袋状のものを作るためのものだよね?
体液の部分には関係ないんだから中身だけボールに出せばもっと早くジュースが作れるのではないかと思ったのだ。
私はボールの上で、液体が入って膨らんでいる部分に包丁の先をあてた。プチっと穴が開いて勢いよく液体が流れ出た。

「あれ?」

出てきた液体は少し白濁していた。

──────────
・スライム液
とろみのある液体。そのままでは食べられない。口に入れる場合は加熱が必要
──────────

なんだか別のアイテムが出来てしまった。
いろいろと試してみたかったけど、レンタル時間もないので今回はここまでにしておいた。




+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
↑ページトップへ