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生産多めの戦闘少なめでお願いします 作者:東城
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14 初依頼

次の日、ログインしたのは9時前くらいだった。
それなのにSFOの中は完全に夜。朝起きたばかりで明るかったはずなのに、こっちでは夜ってなんか変な感じがする。そのうち慣れるかなあ?

私はポーション作りの続きをするため、再び生産ギルドで大部屋を2時間借りることにした。
本当は個室が良かったのだが、昨日いろいろと買ったためにお金にあまり余裕がなかったのだ。

「よし、ラピス今日もがんばろうね」

ラピスもさっそく大きくなって、材料を並べたりしてお手伝いをしてくれている。
今日の目標は品質Cのポーションを7本以上作ることと、そして再びBのポーションを作れるようになること。
まずは昨日を思い出して、薬草をすりつぶしポーションを作ってみる。出来上がったのはC。この調子でやればCのポーションは問題なさそう。
Cのポーションを7本作っている間も、たまに光りが見えることがあった。ギルドに売る分は出来たので、次はB作りに挑戦する。昨日したように、光にあわせてすりつぶしを止めてみる。だけど、出来上がったのはCだった。

「あれ?」

光に合わせればBが出来上がるのだと思ったけど、違ったのだろうか?
私は再び光に合わせてすりつぶす。今度は光もうまく見えず、出来上がったのはC。
やっぱり何か違うの? 昨日Bが出来たときは他に何かしたっけ?

「うーん……何が違うんだろう? ラピスは何か覚えてる?」

ラピスは首を少し傾げると、無言で薬草を手渡してくれた。

「ん?」

ラピスは乳鉢を指差す。

「なんか変わったことあったっけ?」

思い当たることはない。だけど、ラピスは私に渡した薬草を乳鉢にいれると乳鉢を突き出した。

「とりあえず、やった方がいいってこと?」

ラピスは頷いた。

「分かった。続けてみようか?」

私は再び光にあわせるようにして、すりつぶし始めた。出来たのはC。しかし、その次に出来たのはBだった。

「あ、出来た!」

タイミングなのかな?
その後も光のタイミングをよく観察して続けてみるが、出来たのはC、C、C、B、C、B、C、C、C、C、……
Bは出来たけど、分からない。
何が違うんだろう?
頭をひねりながらも続けてみるが分からなかった。
とうとう品質Cの薬草をすべて使ってしまっていた。

結局、品質Bを作ろうとして出来たのは、Bのポーションが3本、Cのポーションが12本だった。
平均して5本に1本の割合でしか成功してない。

「うーん、練習したら出来るようになるのかな?」

試しに品質Bの薬草で作ってみると、光が分かりやすい感じがしてBが出来上がった。もう一度やってみてもBが出来上がった。
ついでにDの薬草でもやってみたが、これはDのポーションが出来上がった。

「うーん?」

気を付けながらすりつぶすと今度はCが出来た。何度か試してみるが、Dの薬草でBのポーションが出来上がることはなかった。
時間がきてしまったので、私は首を傾げながらも片付けをして、ブースを後にした。




カウンターで品質Cのポーションを10本買い取ってもらうと、ウィンドウが現れた。
────────────────
緊急クエスト CLEAR!

報酬:レシピ(MPポーション)
(注)今回の報酬は始まりの街の道具屋で受け取りとなります
─────────────────

良かった、無事クリア出来たみたい。
報酬は道具屋に行かないといけないみたいだけど、今はまだ外が暗い。夜時間である。
それにお金がないからちょっとは稼がないと。
今あるのは作ったポーションと昨日採取した薬草類に倒したモンスターのドロップ品。
ドロップ品はたしか冒険者ギルドで買い取りしてくれるんだよね? だけど、何かの材料になるかもしれないから下手に売らないほうがいいのかな?
今後スキルを取ったら必要になって、材料のために戦わないといけなくなるのは出来るだけ避けたい。ということはドロップ品はしばらく保留かな。

だとすると、無難なのは作ったポーションだよね。
今、作ったポーションで残っているのは
ポーション B × 6
ポーション C × 16
ポーション D × 28
ポーション E × 1
結構な数があるから売っても大丈夫なはず。

「あの、品質Dのポーションも売ること出来ますか?」

カウンターでお姉さんに買い取りを聞いてみる。

「申し訳ありませんが、生産ギルドではCのポーションのみの買い取りなんです」

「そうですか」

「ですが、作成したものなら依頼で売ることはできますよ」

「依頼?」

「何をいくらで販売したいと書いて、あちらの掲示板に貼っておくんです。欲しい人が現れれば売買成立となります」

そう言えばそんな説明を最初に聞いた気がする。

「ポーションでしたら今依頼がたくさんあるので、あちらをご覧になってみて下さい。もし、条件があわないようでしたらこちらの紙を書いて出すこともできますし」

お姉さんがメモ帳サイズの紙を1枚取り出して見せてくれた。

「分かりました。ありがとうございます」

私はお姉さんにお礼を言って、掲示板に近付いた。
掲示板の前にはいつも結構な人がいたので、今まで生産ギルドに来ても見たことがなかったのだ。

Cのポーションが250Gで販売されているから、Dのポーションは200Gくらいで買ってもらえないかな?
そんな風に思って人の隙間から掲示板を見てみると、様々な依頼があるようだった。武器に関するもの、防具に関するものと分類されて貼られているようだった。

「えーっと、ポーションは……」

ポーションの場所はすぐに分かった。売ってくださいという紙が一番たくさん貼られていたからである。

「すごい量っ!」

Cのポーションでも250Gで買いますというのもあれば、一本500Gで買い取ると書いてあるのもある。ポーション不足により値がつり上がっているようだった。
お婆さんが“出来ればでいいから”生産ギルドに売って欲しいと、お願いしていたのはこんなことになっているのを知っていたからなんだとやっと分かった。
確かにこれを見たら1本200Gでギルドに売るのはもったいない気がするもんね。
でも報酬でレシピもらえるから、さっきの買い取りに後悔はない。次からはこの掲示板も見ないとなあ。

Cのポーションでも売り手が足りないからか、Dのポーションの買い取りもいくつかある。低いのでも180G、高いのだと400Gというのもあった。お店で売られているCのポーションよりも高い値段がついているなんて……。さすがにDのポーションを高値が買ってくれる依頼はすぐに誰かにとられていた。
私は1本190Gだけど、まとめて20本買ってくれると書いてあるヒロさんという人の依頼を1つ剥がした。さすがに失敗作のポーションをCのポーションよりも高く売るのは気が引けたのだ。たぶん本来ならこれくらいが正しい値段だろうしね。

Bのポーションは下は350Gで上は650Gというのがあった。Bのポーションは私が今出来る精一杯の品である。頑張ってつくっただけに出来るだけ高く買って欲しい。
650Gの依頼は10本まとめて売って欲しいとなっているので、今の手持ちでは売れない。1本売りなら500Gが一番高いかな? 私は1本500G、2本で1000G、2本で900Gの3枚の依頼を取った。


私は合計4枚の依頼をカウンターに持っていくことにした。

「こちらの4つの依頼ですね。すべてポーションの依頼ですので、納品期限は12時間以内となります。よろしいでしょうか?」

依頼の紙を取ってから作るのでも良かったようだ。

「あの、今いっしょに納品してもいいですか?」

「はい、大丈夫ですよ」

私はカウンターの上に品質Dのポーションを20本と、Bのポーションを5本置く。

「確かに品物は揃っていますね。こちらが代金です」

6200G受けとる。これで昨日衝動買いした分、稼ぐことができた。
お金がいっぱいいっぱいだったので、一安心です。

────────────────
チュートリアルクエスト CLEAR!

報酬: スキルポイント10
────────────────
「あっ……」

忘れていたけど、今回の依頼を受けたことでチュートリアルクエストは終わったみたい。
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