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婚約者は、私の妹に恋をする 作者:はなぶさ

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23

地下牢で最期を迎えた、1度目の私。
息絶えたその瞬間を思い出すことは難しい。私は、痛みと苦しみと絶望にのた打ち回り、そして力尽きたのだ。記憶が曖昧になってしまうのも無理はないと思う。
だから、あんな場所にわざわざ足を運んだソレイルの友人についても、はっきりと詳細を思い出すことはできない。―――――はず、だった。

ふっと何かが閃くように、頭の中にかかっていたもやが晴れる。
1つだけ思い出したのだ。
あのとき彼は、シルビアのリボンを持ってきたと言った。

地面に倒れこみ、もはや呼吸をすることすら痛みが伴う私に『諦めて、死んだ方がいい』と言った彼。
その言葉は余りに冷淡であったけれど、涙を滲ませて『ごめんね』と呟いた彼からすれば、それは私に与えた慈悲だったのかもしれない。
もう、死んでもいいのだと。そう言ってくれたのかもしれなかった。
そして、そんな彼は、鉄格子から腕を伸ばして私にシルビアのリボンを渡してきたのである。

『……君はいらないと言うかもしれないけど、独りで逝くのは寂しいでしょう? 君がこれから行く場所では、妹さんが待ってるよ。だから、安心するといい』

僕は多分、そこには行けないけれど。と、彼は言って、血で汚れたリボンを強引に握らせたのだ。
見覚えのないそれが妹のものだったと聞かされても、実感は湧かなかった。
それに、彼がなぜ、妹の遺品とも呼べるべきものを持っていたのか。
ソレイルや、もしくは私の両親から預かったのかもしれないと頭を掠めたけれど。思考はまとまらなかった。
だけどもしも、妹が強盗団に襲われたときに彼がその場にいたのだとすれば、説明がつく。

現在のこの状況と同じように。

「なぜ、お前が。ここにいる?」

ソレイルに問われた赤い髪の男―――――エドワルドが首を傾げた。
そして、困ったように力なく微笑して「もう分かっているんじゃない?」と答える。
裏切ったのか? と囁くような声で呟く私の婚約者。その背中が明らかな動揺を示していた。
そもそもこんな状況で、平常心を保つことのできる人間などいないだろう。

「ソレイル。君だって覚えがあると思うけど、人間はね、何か1つ大切なもののためならどんなことでもできるんだよ」

炎の揺らめきにも似た髪を風に靡かせながら、彼は言う。
意味深だ。けれど、エドワルドはそのまま黙り込んで、サイオンの方を見つめる。

「エドの言う通り。人間はいつだって何かを選択しながら生きている。取捨択一というやつだ。何かを選び、それ以外を捨てる」

エドワルドの言葉を引き継いだサイオンが肩を竦めて大仰に語った。
大切なものを守るために、それ以外のものを切り捨てるのは悪いことではない。と、深い紫色の瞳を瞬かせる。
柔らかく細めたその目元が、シルビアに似ている気がするから不思議なものだ。
彼らの間に血の繋がりがあるかどうかも分からないのに。

「……何の話をしているの? 私を、どうするの? ねえ、サイオン様……」

大柄な男にその身を拘束されたままのシルビアが小さく声を上げる。
ゆっくりと翳っていく陽射しの中で、それでも柔らかな光を纏っているかのような妹の姿。ここが舞台であるなら、主演の彼女はスポットライトを浴びているところだろう。
紫水晶に似ているその瞳から零れ落ちる涙が、きらきらと輝いて胸を打つ。

「色々あったんだって、さっきいったでしょう?」
「……サイオン、さま、どうして……。どうしてですか?」

憐れみを誘う泣き声に絆されたのか、サイオンが「ああ、もう!」と苛立ったように声を上げた。

「……まぁいいよ。あまり時間もないから答えてあげようか。先ほども言ったけれど、亡くなった女王陛下はお子に恵まれなかった。現在は、後継者問題が勃発しているわけだけど。―――――それはつまり、後継者がいないというわけじゃない。当然だよね。王室が、陛下に何かあった場合の策を講じていないはずがないでしょう?」

幾人もの後継者候補が、その後釜を狙って対立しているというわけである。
サイオンの話しはそういうことだった。

「どの後継者候補も、女王陛下の直系というわけじゃない。誰もかれもが、王冠からはそれなりに遠い場所で生きてきた。それなのに……どういうことだろうね。彼らは選ばれた。そして、僕の義理の兄がね。運良く……いや、運悪く、かな? 後継者候補の1人になった」

はは、と乾いた笑みを残して彼は視線を落とす。

「そんな彼の、今後の行く末が分かる人間はいるかな?」

ふう、と息を吐き出した彼の声が少しだけ弱くなった気がした。
彼の問いに答える人間はいない。だって、知らないからだ。今、初めて聞かされた話に対する考えを述べるには圧倒的に時間が足りない。たった二、三秒で答えられるような軽い話題でもなかった。 
サイオンもそれが分かっているのか「君たちには想像もできない問題だろうね」と言う。

「現在、荒れに荒れて、揺れまくっている王室だけれど。ここで新たなる問題が発生したわけ。何と、王政廃止を訴える輩が出て来たんだ。彼らはね、民意に押されて勢いづいている。そして、後継者問題で揺らいでいる王室を、一気に叩き潰そうって魂胆なんだ」

そこまで、まくし立てるように話したサイオンがおもむろに、剣を抜いた。

「もしも僕の義兄以外が王になった場合、邪魔者は全て消される。そして、王政廃止派が勝利した場合も、王室の関係者は全て粛清される。つまりね、僕の義兄には、王陛下になる以外の道は残されていないんだ」

そういう国に生まれついてしまった人間の気持ちが、君たちには分かるだろうか? とサイオンは、剣を構える。
彼の動きにあわせるかのように、他2人の男と、エドワルドも戦闘態勢に入った。
大柄の男が突き飛ばすようにしてシルビアを解放する。拘束から解かれて自由になった妹は、ふらりとこちらに近づこうとするけれど、「動いたら、殺すよ」とサイオンが制止する。
びくりと肩を震わせて、その場に留まるシルビア。前に出たエドワルドの背中に隠れる格好となった。
多勢に無勢とはまさにこのことだ。ソレイル1人ではあまりに分が悪い。

―――――屋敷に残してきた侍女が、アルに伝言を伝えてくれたなら。彼がここに来てくれる可能性はある。
しかし、未だにその姿は見えないし、今のこの状況ではいくら時間を稼いだとしても、勝負は見えている。

「そして、問題はそれだけじゃない。そう、シルビアちゃんのことだ」

私の妹が、遠くにいる。揺れる瞳が私を見つめていた。
その目が「助けて」と言っている。

「彼女の存在が明るみになったら……、血筋から言えば、彼女が後継者の最有力候補となる。それじゃぁ困るんだ。今更、出てきてもらっては困るんだよ!」

ざあぁ、と雑草が風に流される音が響いて、それが合図となった。
先に動いたのは、やはりサイオンだ。白刃が煌き、一瞬、視界を白く染める。

「だからと言って、こんなことが許されるはずはない!」

剣を構えたソレイルが声を上げた。
激しくぶつかる金属音が、鼓膜を奮わせる。
サイオンは自国で何らかの諜報活動に関わっていた可能性があるので、もしかしたら真剣での対戦に慣れているのかもしれない。しかし、ソレイルは学院生だ。真剣での実戦経験が多いとは言えないだろう。
どちらが有利なのかは、素人の私でも分かる。
それに、ソレイルは未だに現状を理解しきれていないのだろう。防戦に徹しているようだ。

食堂で顔を寄せ合って談笑していた2人。サイオンはこんな未来を予想していたのだろうか。
いや、もしかしたらソレイルと対峙することは考えていなかったのかもしれない。
私がこの場に彼を連れてこなかったら、サイオンとソレイルは剣を交えることもなかったはずだ。

「ソレイル、君は本当に甘いよね。―――――僕はね、君にもきちんと道を示していたんだよ」
「……何?」
「君には何度もシルビアちゃんを勧めたよね。イリア嬢よりも、シルビアちゃんの方が君には相応しいって。何度も、何度も言った。その方が平和的に解決できるって知ってたからだ」
「何の話をしている……?」
「もしもシルビアちゃんが、侯爵家に入っていたなら。この事態はもっと別の方向へ動いていた。彼女が侯爵家の一員に名を連ねるということは、この国に忠誠を誓うのと同義だ」
「……、」
「君の家は他国にもその名が知れ渡っているからね。シルビアちゃんは、名実共にこの国の人間となる。そうなれば、完全に我が国とは決別することができただろう。その場合は、そうだね。交渉の余地はあったかもしれない。シルビアちゃんを、見逃すこともできたんだ」

ソレイルは最早言葉を失い、サイオンの剣を受け流しながらもその言葉に聞き入っていた。

「最も避けたいのは、シルビアちゃんが伯爵家の『無知なお嬢様』として存在し続けることだった。いや、それでも屋敷に篭ったまま、深窓の令嬢として、誰にも知られることなく生きてくれるならそれで良かった。それなのに……、あろうことか学院に通い始めたんだ」

やれやれ、と首を振ったサイオンが息を吐く。

「我が国の人間が、シルビアちゃんを利用しようって虎視眈々と狙っているのに……。彼女は、のほほんと学院に通い続けていたんだから本当に笑える。だけど僕だって、無用な殺生は避けたいと思ってた」

だから、せっかく選択肢を与えたのに。とサイオンは、大きく剣を振りぬいた。
呻き声を上げたのは、ソレイルで。袖が裂けて、血が流れている。
思わず、息を呑めば、

「イリア嬢―――――!」

唐突に名を呼ばれた。
サイオンは剣に着いた血液を振り払い、私を見ている。

「だけど、ソレイルは言ったんだ。―――――君じゃなきゃ……、イリアじゃなきゃ駄目だってね」

その言葉に、目を瞠った。返事をすることさえできない。
ソレイルがまさか、そんなことを言ってくれるなんて思いもよらなかったのだ。

「僕の入り込む余地なんかなかったんだよ。だから、君は少しも案じる必要などなかったのに」

私を庇うような動きで足を踏み出したソレイルが、再びサイオンに向き直る。
そのとき、「貴様っ、裏切るのか!」そんな声が響いた。
思わずそちらの方を見やれば、エドワルドが、先ほどまで横に並んでいたはずの大柄な男に向かって剣を向けている。きつい眼差しで互いの顔を睨みつけている彼らは、到底、同士には見えない。

「残念だけど、僕は初めから君たちの側についたつもりはないから。裏切るというのは語弊があるね」

今まで、ほとんど口を挟むことのなかったエドワルドが、愉しげに、にやりと唇を歪めた。

「……家族がどうなってもいいのか?」

静かな声音で問うたのはサイオンだ。彼はソレイルに向き合ったままだったが、それがエドワルドに対する問いかけだというのは分かる。
エドワルドが言っていた『守らなければならないたった1つのもの』というのが、一体何だったのか。
教えられるまでもなく、この場に居た全員が理解できただろう。きっと、ソレイルにも伝わったはずだ。
彼は「エド、」と何か言いかけて、結局、唇を引き結んだ。
この状況で、エドワルドがこちら側に寝返った意味。その覚悟に気圧されるものがあったのかもしれない。

「……迷いはあるよ。もちろん、自分の家族がどうなってもいいとは言えない。だけど、僕の家族は僕を愛しているからね。あの人達は、僕が裏切り者と謗られるような事態を許さない」

だから僕は、友人を裏切ったりはしない! と、はっきり断言するソレイルの親友。
サイオンはそれを聞いて、ふっと嘲笑を浮かべた。

「それはそれは……、素晴らしい友情だ。だけど、それはつまりエド。君は死ぬ覚悟があるということだね?」

愚かで、幼稚だ。と続ける。
義兄の為に国を渡り、ソレイルとの間にあったはずの友情すら無為にする男だ。
サイオンには、エドワルドの考えていることなど理解できないのだろう。

「―――――それじゃ、ま。お遊びはここまでということで」

ぱんぱん、と手を叩いたのは、サイオンとソレイルの攻防を眺めていた細身の男だ。
サイオンに加勢するつもりなのだろう。彼の斜め後ろに立ち、ソレイルに向き合う。
一方では、エドワルドと大柄な男が再び、剣を構えている。
彼らは互いを牽制し合っているので、会話をしながらも、視線だけは対峙している相手から逸らすことはない。
それでも、僅かに体勢を変えたエドワルドは、近くにいるシルビアを守るような素振りを見せた。

「分かり合えなくて、残念だよ」

そう言ったのは、誰だったか。
死の宣告にも思える言葉に、知らず内に両手が震えた。
目の前で、生きるか死ぬかの駆け引きがなされているというのに、私には何もできない。

「悪いけど、死ぬつもりはないから!」

エドワルドの声は明るかった。強気に振舞っているのか、心の底からそう思っているのか。
彼は、大柄の男に向かって突進していった。
揺れる赤い髪に同調するかのように、鮮血が舞う。力の差は歴然としていた。
従騎士にすらなれていない彼が、明らかに玄人である相手と同等に戦うのには無理がある。
それでも彼は剣を握り締めていた。血を流しながらも、1歩も引く素振りを見せない。

「……もしも生まれた国が違ったなら、僕たちは友人になれたかもしれないね。だけど、これも1つの運命だ」

サイオンが剣を振り上げれば、ソレイルもそれに対抗する。素人目にはよく分からないが、彼らは体格が似ているから、その力も拮抗しているように思えた。
しかし現在、ソレイルが相手にしなければならないのは2人だ。
サイオンが連れているのは恐らく諜報部隊の精鋭だろう。年齢から見て、到底学院生には見えないし、実戦に慣れている感じがする。

「そして、運命には逆らえない」

サイオンは、笑っているような、嘆いているような、何とも言い難い顔をしていた。
義理の兄君のためとはいえ留学生を装い、間者として他国に渡った彼。年頃は私たちと同じだというのに、守るべきものを守るためにその手を汚す覚悟をしている。

「ちょうど良かったよ! 君たちの複雑な関係を利用すれば。この事態も上手く隠蔽できるはずだからね」

サイオンと中庭で話しをしたとき、彼は自国のことを話していた。恋愛結婚が主流になりつつあると。
彼の国は今、大きな変革のときにあるのだろう。
それも多分、一般民衆が主体となって。
だからこそ、彼や彼の義兄の立場は非常に危ういのだ。
彼の言葉を信じるなら、シルビアの母が我が国へ亡命してきたときも、かの国は混乱の最中にあったと言える。そんな風に、何度も紛争を繰り返してきた国なのだ。
だからこそ、彼は暗い眼差しで語るのかもしれない。平和への羨望を。
その気持ちが分かるとは言い難いが、大事なものの為に身をはるその献身的な想いには覚えがあった。

「ソレイル様!!」

陽が傾いて、辺りを赤く染め抜き、飛び散った血痕をかき消していく。
叫んだのは、シルビアだった。
細身の男が持つ剣が、ソレイルの肩を貫く。彼の呻き声に叫びそうになったけれど、必死に押さえた。
彼の邪魔をしたくない。
ただシルビアが叫び続けるのを聞いていた。

負けると思った。このままでは、ソレイルが死んでしまうと。
ど、ど、と心臓が嫌な音をたてる。握り締めた手の平には汗が浮いていた。
怖いと思うのと同時に、背中をせり上がって来る予感に眩暈がする。
自室の窓辺からこちらを窺っていた、名もなき黒い鳥。
あの鳥は、凶事を呼ぶのだとカラスが言っていた。

「待って、まだ、待って」

まだ、覚悟ができていない。何をすれば、この事態を良い方向に導くことができるのか分からないのだ。
視線だけを右へ、左へと彷徨わせて。喘ぐ呼吸を整えようと深呼吸を繰り返した。
整理できずにいる心境はそのままに、ただ妹の下へと急ぐ。何かが起こるのは、分かっていた。
その間にも、「……ソレイル様!!」と、再びシルビアの声が響く。

―――――しかし、ソレイルは追い詰められたわけではなかった。
やがて細身の男を切り伏せ、そして、素早く身を翻す。顔の前に掲げた剣が、サイオンの攻撃も防いだ。

「……ああ、」と、無意識にも感嘆の声を漏らす。それを遠くで聞いていた。
目の前で剣を奮う彼らの動きが鈍くなったように思える。全ての出来事が、速度を落としたまま進んでいった。目視では追うこともできなかったはずの剣筋がよく見える。
やがて、ソレイルの剣がサイオンの腹部を貫いた。
口から血を吐き出し、叫び声を上げる姿はいっそおぞましいほどで。怖くてたまらなかった。
でも、だからこそ、ソレイルの勝利を確信したのだ。

ただ、安心することができなかったのは、その後に起こる出来事が推測できたからかもしれない。
勝ったと思ったのはほんの一瞬だった。
サイオンの目は戦意を喪失するどころか、より一層、強い意思を宿す。
鈍く光ったその双眸が、鋭く尖り、シルビアに向けられたのを見た。
そのことに気付いていた人間はいただろうか。
彼を貫いた剣を握り締めるソレイルさえ、サイオンの思惑を知ることはできなかっただろう。

何を犠牲にしても、大切なものを守り抜くという意志。
誰にも邪魔をされるわけにはいかないという確固たる信念。
理想を貫くためには、自分の命さえ差し出す。

私も、かつてはそうだったから。
サイオンがその肉体でソレイルの剣を封じ、目的を果たすために動いたのが分かった。
自分の剣を投げ捨て、袖に仕込んだ短剣をシルビアに向かって投げたのだ。

間に合わないと思ったけれど、間に合わせるという脅迫観念にも似た想いが私の足を動かす。
考えるよりも先に、体が動いていた。
胸の下辺りに強い衝撃を受けた後、何が起こったのかを正確に理解する。
痛みは感じなかった。それよりも先に、激しい苦しみに襲われたからだ。鼻と口を同時に塞がれたかのように呼吸ができなくなる。
しゃっくりのような音は、息を吸うのに失敗したからだろうと、頭のどこかで思った。
背後で、妹が小さく息を呑む。その音が、耳に響く。

「……はは、はははははっ!! 滑稽だ。とても、こっけい、だ」

笑いながら倒れこむサイオンの姿が、視界から消えた。
いや、違う。彼を視界に納めることができなくなったのだ。私はもう、立っていることができなかった。
自分の胸から、生えるように突き出ているナイフの柄に触れる。

「君が、どれほど妹を守ろうとしても意味はない! 彼女はこの先もずっと命を狙われるんだ……!」

絶叫したサイオンの声を遠くに聞きながら考える。彼の言うことは一理ある。
サイオンの母国が安寧を取り戻すまでは、シルビアはきっと、狙われ続けるだろう。

―――――だったら、尚更、あの子はソレイルの下にいた方がいい。
侯爵家の圧倒的な権力が、シルビアを守る盾になる。

「お姉さま、お姉さま……っ、」

数秒か、数分か、意識が飛んでいたような気がした。私を現実に呼び戻したのはシルビアの声だ。
いつの間にか辺りは静寂を取り戻している。
霞む視界がもどかしく、何度も瞬きを繰り返した。やがて視界に映り込んだのは、黒髪と青い目である。
ソレイルが私の顔を覗き込んでいた。ということはすなわち、決着がついたのかもしれない。
そして、彼がここにいるということは。
エドワルドの戦いもまた、終わったのだろう。
「イリア」と小さく私の名を呼ぶ婚約者の顔を見つめながら、近くにいるはずの人物に声を掛ける。

「……エドワルド様、シルビアを、向こうに連れていってくださらない?」

息ができないと思うほどに苦しかったはずなのに、案外、しっかりと話すことができた。
「ソレイル様と、話が、したいのです」
思えば、痛みがない。ずくずくと脈が膿んでいるような、奇妙な感覚があるだけだ。

「お姉さま……っ、」

地面に倒れている私にしがみ付こうとする妹を、エドワルドが引き離した。彼もやはり、敵を制圧したのだ。
怪我をしているようだが、命に関わるほどではないと分かる。血を流しつつも、私の希望を叶えてくれた。その顔が歪んでいるのは、振りだったとはいえ友人を裏切るような真似をした自責の念か。

「ソレイル、さま」

私の上半身を抱え上げたソレイルが「ああ、」と肯く。
優しい声だと思った。なぜか、そんな気がした。

「すぐに医師の下に連れて行くから」

彼は私を抱え上げようとして、だけど上手くいかずに、私の上半身は再び地面の上に落ちる。
「くそっ」普段の彼らしくない舌打ちに苦笑が漏れた。
彼の腕は、相当深く傷つけられているようだ。恐らく、力が入らないに違いない。
それでも彼は、私の体を抱えようと悪戦苦闘している。

「ソレイルさま、ソレイルさま……。私を、おいていって下さい。サイオン様の仲間が、他にもいるかもしれません。この場から、離れて」
「ああ、分かってる。だが、君を置いていくはずがないだろう」
「……無理ですわ。今の貴方さまには、私を連れていくことは、できません」

痛みを感じない。それに、寒さも暑さも、何も感じない。それなのに、息が切れる。

「シルビアを、ここから、遠く離れたところまで連れていって下さい。エ、エドワルド様、と2人で、あの子を守って。私とは、……ここでお別れです」
「―――――っ、そんなこと! そんなことできるわけないだろう!」
「いいえ、できます。……っ、そうしなければならないのです」
「できない! できない! 君を……っ、置いていくなんて……!」

ソレイルの両腕が、私の背中に回る。そこから抱え上げようとするのだが、できなかった。
何せ、死闘を繰り広げた後だ。満身創痍とはこのことで。
ソレイルだけでなく、エドワルドもまた同じ状態だと言えた。
彼らにはもう余力などないはずだ。それでも、サイオンの仲間がいつ現れるか分からない。
一刻も早く、この場から立ち去るべきだ。
誰もが理解しているはずなのに、動けずにいるのは、私のせいだろう。

「ソレイル様、私を見て……、私を見てください」
「……、」

「私は、もう駄目です。……っ、そうでしょう?」

私を抱きしめるようにして蹲っている彼の頬に触れる。青褪めたその頬には、温度がない。
いや、違う。私の指が、感覚を失っているのだ。だから、彼の体温を感じることができない。

「正しい状況判断を、しなければ、なりません。貴方は、いずれ、侯爵となるのですから。大切にしなければならないものや、大事にすべきものを見極めて……、何をすべきか、判断を、下さなければ、」
「できない、そんなことは、できるはずがないだろう―――――っ」

『できない』と繰り返すソレイルが、子供のように見える。
切れ長の眦が赤く染まって、その縁に涙が浮いているのは気のせいだろうか。視界がぼやけて、その顔がはっきり見えないけれど。死に行く婚約者を惜しんでくれているのだろうか。

「……ソレイル様、もういいのです。だって、貴方は、私を愛していないでしょう?」
「……イリア」

「大切だと、言って下さいましたね。だけど、貴方は私を、愛していないし、私も、私も……、そうです」
「……っ、」

「私は、貴方を、愛しておりません」

絶対に言えないと思った言葉が、吐息と共にするりと零れる。嘘でも言えないと思っていたのに。
自分のためではなく、彼のためなら言葉にできる。これは、彼に決意させるための言葉だ。
「……嘘だ、」そう呟いたソレイルが、私の肩を抱き寄せる。何かを見極めようとしているのか、睫が触れるほどの距離で私の顔を見つめていた。

母が死んだときの、私と同じように。
そして私はまさしく、あのときの母と同じような状態だった。

私の目の前で1度死んでしまった母が、最期の最期まで目を見開いていたことを思い出す。
彼女は、新緑に似た双眸で、じっと私を見つめていた。
瞼を閉じることができないと、そう言っているかのように。
私も、そうだ。
ソレイルの顔から、ほんの少しも目を逸らしたくない。
愛しいその顔が、たった一瞬でも視界から消えてしまうことを恐れている。
これが最期なら、彼の顔をこの目に刻み付けたい。命が尽きても、忘れることのないように。
だから、瞬きすらできない。

―――――母も、もしかしたらこんな気持ちだったのだろうか。

それならば。母の遺した言葉には矛盾が生じる。
母が、私のことを本当に愛していなかったのであれば、早く目を閉じれば良かったのに。
彼女はそうしなかった。食い入るように私を見つめていた。
そこに込められた真意を読み取ることができなかったのは、私がそれほどに動揺していたからなのか。
あのとき、私を拒絶するかのように吐き出された言葉の、本当の意味は。

ああ、何だ、そうか。やっと、理解できた。
母はきっと、こう言ったのだ。

『ごめんね、イリア。私、一度も貴女を、』


『上手く、』


『愛せなかった―――――』

それはつまり、「愛している」の代わりで。
母の死を見届けなければならなかった私に、救いを与えようとしたのかもしれない。
だから私も、母を見習って。為すべきことをなす。

「ソレイル様。行って下さい……、行って……っ、私を大切だと言って下さいましたね、約束を、守ると、」
「イリア、」
「手を、離さないで。あの子の手を、握ってあげて―――――、守って、」

ひゅーひゅーと、喉が鳴る。もう声にはならなかった。
私の瞳を覗き込んだソレイルが、きつく両目を閉じて。それから私の後頭部や肩に触れ、1つだけ嗚咽を漏らした。そして、私の体をゆっくりと離す。

「……お姉さま! お姉さまぁっ、」

エドワルドに掴まれて身動きができないだろうシルビアが私を呼んだ。

「私……っ、私、知っているわっ、全部、分かってる……!」

暗くなっていく視界の向こうで、私に手を伸ばした妹が声を上げる。
エドワルドがその小さな体を抱きとめて、連れて行こうとしているのが分かった。
それでいい、そう言おうとして声が出ないことに気付く。

「私、ずっと知っていたわ! お姉さまが、私を、本当は愛しているんだってこと!」

視界が、闇に喰われていくようだった。ぽつぽつと穴が空くように、見上げている夕闇が黒く染まっていく。いつの間に、陽が沈んだのだろうか。

「だって、そうじゃなきゃ、……っ、そうじゃなきゃ、これを、何と呼ぶの……っ! 愛しているからでしょう? だから庇ってくれたんだわ……っ、」

声が、遠ざかっていく。

「私、これが、愛だってことを知ってる! お姉さまは、私を、愛してる!! だから、だから……っ、私もお姉さまを、愛したの……っ」

泣き叫ぶ妹。私の、可愛い、妹。
これが愛だったら、いい。こんな自己満足を、愛と呼んでくれるなら。
傍にいて、抱きしめて、手を握って。それだけが愛ではないのだと、教えてくれる。

―――――牢獄でエドワルドに渡されたリボン。あのときは見覚えがないと思ったけれど。
「今」の私になら、あのリボンが何なのか分かる。

浴槽で溺れて寝付いてしまった私に、あの子が持ってきてくれた茶葉。それを詰めたガラス瓶には赤いリボンが巻かれていた。きっと、妹が飾り付けてくれたのだと思う。―――――牢獄に持ち込まれたシルビアの遺品は、あのリボンによく似ていた。
1度目の人生で殺されてしまったシルビアは。
観劇の行きか、もしくは帰りに、リボンを購入したのだろう。
もしかして、私のために選んでくれたのかもしれない。
今となっては何も分からないけれど。

伝わるように示すことだけが、愛ではない。

シルビア、……ごめんね。そう言いたかったけれど。

もう真っ暗で。何も見えなかった。本当の終わりが近づいている。

両親に愛される人間になりたかった。妹のようになりたかった。ソレイルの婚約者として相応しい女性になりたかった。結婚したなら、ソレイルの妻として正しくありたかったし、正義を貫き、己の信念を曲げずに生きていたかった。
なりたい自分には、ただの1度もなれなかったけれど。

悪くない。こんな人生なら、きっと、悪くはない。
そう思って、これが最期だろうと大きく息を吸い込んだそのとき。

頭上から、ぽつりと声が降ってきた。


「やっと、見つけた」

「僕の、お姫様」






















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  • 最終掲載日:2017/09/12 00:00
お前みたいなヒロインがいてたまるか!

アラサーOLだった前世の記憶を持って生まれた椿は4歳の時、同じく前世の記憶持ちだと思われる異母妹の言葉でこの世界が乙女ゲームの世界だと言う事を思い出す。ゲームで//

  • 現実世界〔恋愛〕
  • 連載(全177部分)
  • 6992 user
  • 最終掲載日:2017/09/09 00:00
悪役令嬢の取り巻きやめようと思います

気付いたら、悪役令嬢の、取り巻きBでした! あれ?これって娘が前にやってたゲームの中の世界じゃない?! 突然、前世の記憶を取り戻した伯爵令嬢コゼットは自分の太ま//

  • 異世界〔恋愛〕
  • 連載(全173部分)
  • 5769 user
  • 最終掲載日:2017/08/27 07:00
さよならイエロー

幼馴染の婚約者が竜殺しの英雄になった。 よくわからんが、給料上がったら生活が楽になるねと喜んだ矢先、貴族のお嬢様との結婚が決まったってどーゆーことだ。 恐れ多く//

  • ノンジャンル〔ノンジャンル〕
  • 連載(全13部分)
  • 5878 user
  • 最終掲載日:2015/11/23 15:50
誰かこの状況を説明してください

貧乏貴族のヴィオラに突然名門貴族のフィサリス公爵家から縁談が舞い込んだ。平凡令嬢と美形公爵。何もかもが釣り合わないと首をかしげていたのだが、そこには公爵様自身の//

  • 異世界〔恋愛〕
  • 連載(全179部分)
  • 5965 user
  • 最終掲載日:2017/08/11 22:19
婚約破棄の次は偽装婚約。さて、その次は……。

伯爵の娘であるアナベルは、父伯爵が亡くなった途端、従兄から不貞を理由に婚約を破棄される。それはまったくの濡れ衣であるが、アナベルも従兄が嫌いだったので、婚約破棄//

  • 異世界〔恋愛〕
  • 連載(全122部分)
  • 5653 user
  • 最終掲載日:2017/08/29 00:00
魔法使いの婚約者

剣と魔法の世界に転生したこの私。復活した魔王、聖剣に選ばれた勇者―――――そんな王道ファンタジーが繰り広げられる中で、与えられたポジションは魔法使いの婚約者。(//

  • 異世界〔恋愛〕
  • 完結済(全40部分)
  • 6504 user
  • 最終掲載日:2016/05/27 08:04
もう、いいでしょう。

 周囲から虐げられてきた皇女が、幼馴染であり、婚約者でもある騎士に『惚れた女に子供が出来たから、お前から婚約破棄を申し出てくれ!』と暴言を吐かれて、国を捨てる覚//

  • 異世界〔恋愛〕
  • 連載(全15部分)
  • 6744 user
  • 最終掲載日:2017/09/08 23:00
わたしはふたつめの人生をあるく!

 フィーはデーマンという田舎国家の第一王女だった。  このたび、大国オーストルの国王で容姿端麗、政治手腕完璧、ただひとつ女性に対して冷たいのをのぞけば完璧な氷の//

  • ハイファンタジー〔ファンタジー〕
  • 連載(全191部分)
  • 7745 user
  • 最終掲載日:2017/09/18 19:08
謙虚、堅実をモットーに生きております!

小学校お受験を控えたある日の事。私はここが前世に愛読していた少女マンガ『君は僕のdolce』の世界で、私はその中の登場人物になっている事に気が付いた。 私に割り//

  • 現実世界〔恋愛〕
  • 連載(全298部分)
  • 10477 user
  • 最終掲載日:2017/09/25 18:35
アルバート家の令嬢は没落をご所望です

貴族の令嬢メアリ・アルバートは始業式の最中、この世界が前世でプレイした乙女ゲームであり自分はそのゲームに出てくるキャラクターであることを思い出す。ゲームでのメア//

  • 異世界〔恋愛〕
  • 完結済(全104部分)
  • 6157 user
  • 最終掲載日:2016/10/10 11:31
聖女の魔力は万能です

二十代のOL、小鳥遊 聖は【聖女召喚の儀】により異世界に召喚された。 だがしかし、彼女は【聖女】とは認識されなかった。 召喚された部屋に現れた第一王子は、聖と一//

  • 異世界〔恋愛〕
  • 連載(全50部分)
  • 7488 user
  • 最終掲載日:2017/09/24 18:00
公爵令嬢の嗜み

公爵令嬢に転生したものの、記憶を取り戻した時には既にエンディングを迎えてしまっていた…。私は婚約を破棄され、設定通りであれば教会に幽閉コース。私の明るい未来はど//

  • ハイファンタジー〔ファンタジー〕
  • 完結済(全265部分)
  • 9676 user
  • 最終掲載日:2017/09/03 21:29
そして少女は悪女の体を手に入れる

生まれつき体が弱かった私。17歳の人生が幕を閉じようとした時、笑顔がとっても可愛い天使さんが現れて、私に別の人の体をくれた。 どうやらその人は、自分で自分の人生//

  • 現実世界〔恋愛〕
  • 連載(全75部分)
  • 6325 user
  • 最終掲載日:2017/05/22 06:00
転生王女は今日も旗を叩き折る。

 前世の記憶を持ったまま生まれ変わった先は、乙女ゲームの世界の王女様。 え、ヒロインのライバル役?冗談じゃない。あんな残念過ぎる人達に恋するつもりは、毛頭無い!//

  • 異世界〔恋愛〕
  • 連載(全109部分)
  • 7917 user
  • 最終掲載日:2017/09/25 00:00
乙女ゲーム六周目、オートモードが切れました。

気が付けばそこは、乙女ゲームの世界でした。ハッピーでもバッドでもエンディングは破滅までまっしぐら、家柄容姿は最高なのに性格最悪の悪役令嬢『マリアベル・テンペスト//

  • 異世界〔恋愛〕
  • 連載(全89部分)
  • 7151 user
  • 最終掲載日:2017/08/30 12:00
私、能力は平均値でって言ったよね!

アスカム子爵家長女、アデル・フォン・アスカムは、10歳になったある日、強烈な頭痛と共に全てを思い出した。  自分が以前、栗原海里(くりはらみさと)という名の18//

  • ハイファンタジー〔ファンタジー〕
  • 連載(全227部分)
  • 5822 user
  • 最終掲載日:2017/09/26 00:00
蜘蛛ですが、なにか?

勇者と魔王が争い続ける世界。勇者と魔王の壮絶な魔法は、世界を超えてとある高校の教室で爆発してしまう。その爆発で死んでしまった生徒たちは、異世界で転生することにな//

  • ハイファンタジー〔ファンタジー〕
  • 連載(全525部分)
  • 5414 user
  • 最終掲載日:2017/09/23 22:38
転生したけど、王子(婚約者)は諦めようと思う

 ノイン王国宰相・ザリエル公爵には、一人娘がいる。  銀色の髪にアメジストのような澄んだ瞳を持つ美しい娘・クリスティーナだ。  彼女の幼い頃からの婚約者は、ノイ//

  • 異世界〔恋愛〕
  • 連載(全21部分)
  • 6503 user
  • 最終掲載日:2017/01/05 22:00
悪役令嬢後宮物語

エルグランド王国には、とある有名な伯爵令嬢がいた。 その麗しい美貌で老若男女を虜にし、意のままに動かす。逆らう者には容赦せず、完膚なきまでに叩き潰し、己が楽しみ//

  • 異世界〔恋愛〕
  • 連載(全128部分)
  • 6394 user
  • 最終掲載日:2016/02/14 09:00
異世界出戻り奮闘記

 かつて私は異世界に召喚されたことがある。異界からの巫女として一年余りを過ごした私は、役目を果たし、元の世界へ帰ることとなった。そして護衛騎士に秘めた思いを告白//

  • 異世界〔恋愛〕
  • 完結済(全78部分)
  • 5547 user
  • 最終掲載日:2016/01/03 18:00
北の砦にて

前世は日本人女子。今世は雪の精霊の子ギツネ。そんな主人公と、北の砦の屈強な騎士たちとのほのぼの交流譚。【宝島社様より一巻~三巻が発売中です】

  • ハイファンタジー〔ファンタジー〕
  • 連載(全117部分)
  • 5323 user
  • 最終掲載日:2016/11/20 13:00
乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…

頭を石にぶつけた拍子に前世の記憶を取り戻した。私、カタリナ・クラエス公爵令嬢八歳。 高熱にうなされ、王子様の婚約者に決まり、ここが前世でやっていた乙女ゲームの世//

  • 異世界〔恋愛〕
  • 完結済(全46部分)
  • 6967 user
  • 最終掲載日:2016/08/17 19:18
かわいいコックさん

『花(オトコ)より団子(食い気)』で生きてきたアラサー女が気付いたら子供になって見知らぬ場所に!?己の記憶を振り返ったら衝撃(笑撃?)の出来事が。そしてやっぱり//

  • ハイファンタジー〔ファンタジー〕
  • 連載(全92部分)
  • 5334 user
  • 最終掲載日:2017/08/26 00:00
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