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閑話14

「さて、カタヤさんが思わず押し倒すくらいの下着を買いに行きたいと思います」


 戻ってきたと思ったら、直ぐにカタヤさんは出ていってしまった。とっても忙しいからね。実際カタヤさんはアンティカに乗って戦場に出る方が性に合ってるんだと思う。命のやり取りをしてる訳でもないのに、どんどんと隈がひどくなっていき、そしてやつれている気がする。


 人前に出る時は化粧とかしてるから顔色とかは見えないだろうが、流石に家ではわかる。そんな時、癒してあげるのは奥さんの役目。


「可及的速やかに対処しなければならない問題です」

 

 私は大真面目である。なのに……こいつらときたら……私の周りにはこのアナハイム……いや、新生人種の国を動かしてる重鎮たちが集まってる。更にはアナハとティアラ様もね。彼女たちは私の側近である。そんな二人まで、やれやれ……みたいな感じで、更に周囲はやれやれ見たいな感じだ。解せぬ……だってこれは大切な事だよ? 


 この国の未来の為にも世継ぎは必要でしょう。まあ私たちの子供が自動的に次の王様か女王様になるかはわからない。そこら辺は結構あいまいだ。けど必要ではあるでしょ。子供が出来たら安心できるじゃん。私はカタヤさんとの愛の結晶を得れて幸せ。カタヤさんは子供に癒されて幸せ、この国も未来が出来て幸せ。


 全部幸せだよ? 最重要事項でしょ。この反応の意味が分からないよ。


「はっは、キララ様は十分魅力的ですよ。カタヤ様は今はまだそういう事に目を向ける事が出来ないのでしょう」

「そうですな、なにせ忙しいですし」


 老害共が何やら的外れな事を言ってる。こいつらは減給だな。役に立たない奴に払う金はない。私は実力主義なのだ。私にとって有能な奴を雇用していきたいと思ってます。


「忙しいは理由にならないの。何せカタヤさんは夜な夜なプリムローズのライブ映像見てシコシコしてるもん。それなら私でシコシコしてくれていいじゃん!」

「ちょっとキララ!」

「それはカタヤ様の名誉にかかわりますよ……」


 アナハとティアラ様にたしなめられた。確かにちょっとプライベートの事を言いすぎたかもしれない。でも事実でもある。やっぱり一回抜くとよく眠れるらしい。でもそれなら、私でいいだよ。触れない映像じゃなく、触れる女の子がここにいるのに……たしかに……確かに私はラーゼと比べるべくもないよ。


 あれは反則だもん。あんなのに並べる女は――


「ここにいるぞ」


 ――その声に皆の緊張感が一気に増して。その姿を見て私は呟く。


「ミリア……」

「お姉さま、何やら楽しそうなお話してしてるようだな」


 何かと私の邪魔をする天敵……魔王ミリアがブラコン根性を引っ提げて現れた。

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