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√88

 マナのぶつかりを止めた二人がそれぞれ分かれてこっちに向かってくる。亜子は私の方へと、カタヤはミリアの方へと向かってる扉の付近にはベールもいるけど、どうやら彼はどっちに行くべきか迷ってるようだ。まあもうちょっと中に入って貰えばどこにでもいていい。かどっことかね。


「殺さなかったんだ」

「当たり前でしょ。それに今のゼロならそのくらい……」

「どのくらいボロボロにしてやったの?」


 私がそういうと亜子は顔をそむけた。どうやらかなり派手にやったらしい。まあいいんじゃないかな? そのくらい性能差はあったでしょう。だって私たちは約束の地でとても強力なアンティカと戦ったわけだからね。その技術は今、ゼロに……といいたいところだけど、流石にまだそこまでできてはない。


 今まで放置状態だったフレームにはエデンの施設でそれなりに整備で来たからね。ここにとどまってたカタヤ達とはそれなりに差があった筈だ。ならぼっこぼっこにするのもそんなに難しくないでしょう。亜子には鉄血種の力もあるしね。


 そんな事を思って話してると、向かい側から可愛らしい声がきこえてきた。


「お兄様、無事だったんですね」

「うんぬわ!?」


 うんぬわ‼ だよ!! 私至上今一番かわいくない声出たよ!? ほら皆が声の発生源を探してキョロキョロしてる。一番近くにいた亜子だけが、固まった目で私をみてるけど……


「ほほほ、亜子、女の子なんだからそんなはしたない声だすものじゃないわよ」

「ええ!?」


 とりあえず亜子ということにしてここを切り抜ける。しょうがないんだよ。私みたいな超絶美少女はあんな声は出しません。とりあえず亜子のせいに出来た所で話を蒸し返される前に魔王か一気に疑わしくなったミリアに声をかける。


「ミリア……あんたそれ……」

「どうしたのですか? 私、どこかおかしいでしょうか?」


 そういって自分の体をひねったりして見てるミリア。そんなミリアにカタヤが「大丈夫だよミリア」って言ってる。なんかイラっとする。えーと、カタヤにはミリアがどう見えてるのか? それともたった一人の肉親だから姿なんてどうでもいいのかな? 


 てかそもそもミリアに何されたかわかってる? 私は空気になってるベールに視線を向けた。彼は肩をすくめて首を振るう。そのジェスチャーの意味をまずは教えてほしい。


(まあ……いいか)


 私は心の中でニヤリとほくそ笑む。勿論表には出さないよ。こんな悪女みたいな顔は宇宙一純真美少女にはふさわしくないでしょう。あくまで外側はキラキラとした笑顔で心の中は真っ黒でね。だって今のミリアは楽しそう。そういじりがいがあって楽しそうじゃい。

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