第2話...お姫様&王子様。
「お姫様になりたいの。桃は!!」
「ママ、何それ?」
「小さい頃の桃の口癖!!毎日毎日ずーっと言ってたの、覚えてないの?」
「お姫様…」
そういえば、私の小さい頃の夢はお姫様になることだった。
素敵な王子様が、白いお馬さんに乗って…って、そんなバカげた夢はとっくの昔に捨てたのです!!
「…って、捨ててないじゃん!!今もあんたは夢見るお姫様じゃん!!痛いお姫様…。」
「ちょっと!!ゆんちゃん!!ヒドイよいつもいつも。私はもうお姫様になろうなんて思ってません。」
「じゃあ少しは現実を見て下さい。カフェのお兄さんは、きっと桃が思ってるような王子様なんかじゃないと思うよ。」
「……。」
「何かだんだんかわいそうになってきたよ。その店員さんが。きっとふつうの今どきの人だと思うよ?」
「……。」
「何その顔。」
「……。」
「……。分かったよ!!じゃあもう話しかけにいこうよ。携帯くらいなら教えてくれるっしょ。」
「そんなの無理!!キモイって思われたりしたら…」
「思わないよ。桃見た目は可愛いんだし。中身を知るまでは引いたりしないって!!」
「ゆんちゃん!!ヒドすぎるよ〜!!」
「じゃあやめる?行かないの?」
「うぅ〜行く!!」
「よっしゃ♪じゃあ行くぞー!!」
そういうわけで、来てしまったのだ。
彼の働くおしゃれなカフェの入り口まで。
実際にお店の中にまで入るのは初めてなのだ。
いつも外からのぞくだけで精一杯だった。
「でも今日いるのかな?」
「今日はいるよ。休みは火曜・金曜だから♪」
「怖ッ!!ストーカーか!」
「えへッ♪」
「えへッじゃないし…。入るよ!」
とうとう未知の世界へ足を踏み入れてしまったのだ。
「未知って大袈裟だなぁ…。ほら、桃何頼むの〜?」
「う〜んとねぇ♪」
あ、きれいな靴。
長い足だなぁ。
背高ーい!!
顔も…
「いらっしゃいませ。あ、こんにちは。」
「…運命?」
「え…?」
まさに運命だと思ったのは私だけでしょうか?
「桃だけだよ!!それよりどれにすんの?聞いてんの!?」
彼も私を見つめてる。
これがよくいう目と目で通じ合う〜♪まさに相思相愛ってやつか。
「あの〜…ご注文は??」
「…携帯。」
「え?」
「携帯の番号とメールアドレスを教えて下さい!!だめですか?」
「ちょっと桃!!どんなタイミングだよ!」
だって目が合っちゃったんだもん。
素敵な王子様と。
新しい桃色片想い色の携帯は、きっとこの人の番号とアドレスを聞くために私に買われたんだと思う。
「…いいよ。」
「本当に!?やったぁ♪」
本当に、あまりにも簡単に手に入った私の理想の王子様。
まだまだ幸せ絶頂の中をふわふわ飛んでいる私なのでした。
第3話へ続く♪ |