第1話...夢見る夢子ちゃん♪
ピンクの携帯を買った。
新しい機種のやつ。
古い携帯とはさようなら。
もう過去には振り返らない。
そう決めた矢先だった。
彼と出逢ってしまったのだ。
「イケメン…イケメン…超イケメン…!!」
「うーるーさーいー!!朝から何回言ってんの?イケメンがどうしたんだよーバカ桃!」
私が毎朝通るおしゃれなカフェの店員さん。
開店の準備中に、ちょうど毎朝私が通りかかるわけなのだ。
「超〜優しい笑顔なんだよ〜今度食べに来て下さいって!!」
「そんなの営業スマイルっしょ。まんまとハマってしまってかわいそうな子だよ…あぁかわいそ!!」
この時の私はもう、友達の正しい助言など耳には入ってこないところまできていた。
重症だ。
完璧に彼にハマってしまったみたいなのだ。
私の中で、彼は完璧に出来上がっている。
優しくて、笑顔が素敵でレディファースト。
もちろんスポーツも得意で、お酒やタバコも吸わなくって。
おもしろくって、頭が良くって♪
「バーカ桃ちゃん。降りるよ!!駅着いた!!」
この駅は大好きな彼のいるカフェがある。
「だいたいさぁ、名前も知らないのによくそこまで勝手に想像出来るよねぇ。そんな理想上げまくってたら、一気に深ーい所まで落ちるよ〜?」
「言ってる意味が分かりませ〜ん!」
「もう知らないからね!桃のバーカ!せいぜい現実の彼を知って傷付けばいいさ!!」
「なんてひどいこと!!いいもん!傷付かないもん!あの人はそんな幻滅するような人じゃないもんねーだ!!」
まだ恋に恋する、夢見る夢子ちゃんの私には理想と現実なんてもの全然分かっていなかった。
第2話へ続く♪ |