ネコのように縦書き表示RDF


ネコのように
作:露霧 雨音


ネコ。

自分勝手で気まま。自由に生きている。

・・・うらやましいなぁ・・・。

私も、ネコになりたい、なりたい。
母に話した小学2年生の夏休み。

ネコになりたかった、私。

でもネコにとっては話したり、泣いたり、笑ったりできる人間の方がいいのかもしれない。
そう考えた3年生の春。

自由気ままで、やりたいことだけをやる人生。本能のままに生きる。
それが不可能だと知ったのは3年生の 終わりあたり。

ネコを飼い始めた4年生。
1日中ネコを見て、うらやましがった毎日。

雪がちらつく11月の中旬あたりに
私が可愛がっていたハムスターを、遊び殺してしまった 私のネコ。
私は悲しくて、ネコを恨んだ。本能を、呪った。
でもいつのまにか、信頼を取り戻した私達。

高いところに ひょい、と登って、得意げなネコ。
身軽で、ちょっとえらそうで、自由気ままな私のネコ。
私にはどんなにうらやましかったかわからない。

私は人間、ネコにはなれない。でも幼かった私はネコの気持ちを知りたい、と
ネコの後を追い掛け回しては引っ掻かれた。 5年生の夏休み。

私は人間。ネコにはなれない。
ネコはネコ。喋ることもできないし、笑うことも、泣くことも出来ない。

でも、それぞれにそれぞれのいいところ、悪いところがあって、
それがあるからいいと気づいた、小学校生活最後の夏休み。

ネコにはなく、私にあるもの。
私になはく、ネコにあるもの。
それに気づいた幼かった頃の私。

ネコも、私も。共に成長してきた。

今、振り返れば、ネコにあこがれていた小学生の私がいた。
ネコはネコで私と色々やってきた。


ネコになりたい、なりたい。と母に話した過去の私。

気が付けば大きくなったネコと私。

でも、私はネコになりたい、と

ときどき母に、こぼします。














ケータイ表示 | 小説情報 | 小説評価/感想 | 縦書き表示 | TXTファイル | トラックバック(0) | 作者紹介ページ


小説の責任/著作権は特に記載のない場合は作者にあります。
作者の許可なく小説を無断転載することは法律で堅く禁じられています。




◆BACK
小説家になろう