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お待たせしました。
No,14 手合わせ後の昼休み
キ~ン、コ~ン、カ~ン、コ~ン。
 四時間目が終了の鐘が鳴る。
「もう、だめ」
 俺はその音と同時にうつ伏せに倒れ込んだ。
「大河だらしないぞ。まだ、2時間しか手合わせをしていないんだぞ」
 揚羽は腕組をしながら俺を見下ろしてきた。
「いや、休憩なしで二戦はきついから」
 俺はうつ伏せから仰向けになり揚羽を見上げる。
 今日は黒とピンクのチェック柄か。
「私にはそんなの関係ない」
「でも、俺には関係あるんだよ」
俺は揚羽に二時間目が終了後、旧校舎の屋上に連れてこらえて、手合わせの相手をさせられていた。
え?三、四時間目はどうしたかって?
そりゃあ、もちろん。さぼるしかないだろ。
「まあ、どちらも本気では無かったが、おかげで少しばかり体の疼きは止まったよ」
「それは良かったね」
 おかげで俺は身心共にボロボロだけどな。
「・・・そういえば、奈絵がお礼を言っていたぞ。昨日はどうもってな」
 ああ、昨日の強盗に関してのことかな?
「お前、何かしたのか?」
「あ、うん、実は」
 俺は揚羽に昨日の出来事について説明した。忘れた人はNo,0を見てください。
「なるほど。そういうことか。しかし、お前って不幸の出来事に遭遇しやすいよな」
「そうだね。俺にとって一番の不幸は姉さんに出会えたことだよ。ふぐっ!」
 俺は揚羽に顔面を思いっきり踏みつけられた。
「そんな変なことを言うのはこの顔かな?」
「いひゃい、いひゃい、みゃじ、にゃめて」
「謝るか?」
「あやみゃる。あやみゃる」
「なら止めてやる」
 揚羽は俺の顔から足をどけてくれた。
「ふぅ、もう少しで顔が整形されるところだった」
 俺は起き上がり、顔を整えた。
 グ~。
 俺の腹から音が鳴った。
「そういえば、もう、そんな時間か。私は弁当があるからいいとして、お前はどうするんだ?」
「俺は購買なんだけど、今日はもう無理かな」
 たぶん売り切れになっているし。
「なんだ飯はないのか?なら、ちょうどいいな。五分ほど待っていてくれ」
「なんで?」
「いいから、待っていろ」
 揚羽そういってその場からいなくなった。そして、自分の弁当箱とラッピングされた袋を持って五分きっかりに戻ってきた。
「ほら、これをお前にやるよ」
 俺は揚羽からラッピングされた袋を手渡された。
「なにこれ?」
「今日の料理実習で作ったクッキーだ」
「珍しいね。姉さんが俺に食べ物を渡すなんて。何かあったの?」
 袋の中を開けてみると、星型のクッキーが入っていた。
 お、うまそう。
「まあ、今日は私の機嫌もいいし、たまにはこういうこともあっていいと思ってな」
 揚羽は俺の隣に座り、弁当を広げ、食べ始めた。
「それじゃあ、とりあえず一枚」
 俺は袋から一枚クッキーを取り、口に含んだ。
「どうだ?」
「うん。ちょうどいい甘さだし、サクサク感もあっておいしいよ」
 俺は素直に褒めた。
「そ、そうか。それはよかった」
 揚羽はどことなくホッとしていた。その顔は異様に赤くなっていた。
 ・・・・・姉さん。風邪でも引いたのかな?
 その後、俺は腹が減っていたのもあって、すぐにクッキーを食べつくした。
「ごちそうさま」
 俺は袋を握りつぶし、ポケットに入れすぐに寝ころんだ。
「おい、食べてすぐに横になったら豚になるぞ」
「疲れているんだからそれぐらい見逃してよ」
 あ~、風が気持ちいいな
 俺は空を見上げながらそんなことを思っていた。
「なあ、大河」
 揚羽が俺の名を呼んできた。
「ん?」
「お前、昨日の約束を覚えているか?」
「一応」
 今朝、鈴に言われて思い出したけどね。
「それで私達に何をしてくれるんだ。お前は?」
 私達の中にはたぶん鈴も入っているんだな。
「ん~、そう言われてもいまいち何をすればわからないから、姉さんの意見を聞かせてよ」
「意見?」
「そう、俺に何をしてほしいのか。ちなみに鈴は俺に稽古相手を頼んできたな」
「それで、お前はOKを出したのか?」
「寮の仕事もあるし、みんながOK出したらやってもいいって言ったよ」
「みんなはOK出したのか?」
「ああ、おかげで今日の放課後やることになったよ」
 なんで、あんな条件だしたかな?
「それで、姉さんは何をしてほしいんだ?できれば手合わせ意外だと嬉しいんだけど」
「そうだな、キスしたいな」
「え?」
 揚羽はそう言って俺に覆いかぶさってきた。
「じょ、冗談だよね?」
 俺は手足をバタつかせて逃げようとしたが揚羽にうまく押さえられている為、できなかった。
「これが冗談にみえるか?」
 揚羽は怪しい笑みを浮かべた。
 とてもじゃないけど、冗談には見えない。
「キスするって言っても俺なんかでいいの?」
「お前だからだよ。大河」
 揚羽そう言って、だんだんと俺に顔を近づけてきた。
 これはもう、覚悟を決めるしかないな。
 俺はそう思い、目を閉じた。
「ぷ、あははははは」
 そしたら、いきなり笑い声が聞こえてきた。
 眼を開けてみると、揚羽が俺をまたぎながら笑っていた。
「いや~、こんなに本気にするとは思わなかったぞ」
「あ~、やっぱり。冗談だったんだ」
 俺はホッとしたような残念だったような気持ちが混ざり合っていた。
「いや~、悪い悪い。」
「それで真面目な話で、本当に俺に何をしてほしいの?」
「そうだな、お前、明日は何か予定あるか?」
「え?明日?明日は確か土曜日だから暇だけど」
「じゃあ、明日一日だけ私に付き合え」
「なんで?」
「それは明日になったら教える」
 それはある意味で嫌な予感がするんですけど。
「わかったよ。それじゃあ、明日そっちにいけばいいの?」
「ああ、そうしてくれ。時間はそうだな。一〇時頃になったら来てくれると嬉しい」
「わかった」
「それじゃあ、私は戻るけど。お前はどうする?」
 揚羽は立ち上がり俺を見下ろしてくる。
 だから、スカートの中見えているよ。教えないけど。
「いつも通り。昼休みが終わるまで寝ているよ」
「わかった。授業には遅れるなよ」
「わかっているよ」
 揚羽は俺に挨拶をして、行ってしまった。
「さて、俺も寝るかな」
 俺は眼をつぶり昼寝を始めた。
次回予告
作《次回は揚羽視点でやらせてもらいます》
大《え?なんで?》
作《なんか、書いていたらそうなった》
大《そうなんだ?》
作《ちなみに、お前の番はあまりないから》
大《え、ちょっと待て。俺主人公だろう?》
作《一応な》
大《一応かよ》


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