人里離れた森の奥の更に奥にひっそりと聳える小さな木の家。
男はその家の一室で斧を持った少女に因って斬り刻まれていた。
少女は息を切らしながら男を斬り続ける。その度に男の血が飛び散り、少女の顔、服、スカート等を赤く染めあげる。
「良いわこの手応え!最高よ!」
少女はそう言って斧を捨て、バラバラに成った男の死体を見下ろして笑みを浮かべた。
その時、少女は背中に冷たい物を感じ、鳥肌を立たせると共に、背後から何かの気配を感じた。
(見られた?)
少女は恐る恐る後ろを向くが、誰もいない。
少女は気の所為かと、安堵の溜め息を吐いた。
「っ!?」
少女は金縛りに遭った。
『よくも殺してくれたな』
と、頭の中に響く声。
誰?──少女はそう口にしようと思ったが、金縛りの為か、口が全く動かない。
『俺はお前が殺した男だ』
(嘘、でしょ!?)
『お前の体は乗っ取らさせて貰った』
(何よそれ!?)
『お前が俺を殺したりするからだぞ。連続殺人犯目』
(・・・・・・)
『さて、これからどうしようか?』
少女は傍らに斧を見付けた。
先程、男をバラバラにした斧だ。
『よし、この斧でお前の首を斬ろう』
少女は斧を拾った。
(やめて・・・!)
少女は冷や汗を掻いた。
『自分に自分の首を斬られるのが怖いか?』
少女は斧を上に挙げた。そして一気に振り下ろした。
(お願いだからやめて!殺さないで!私の体ならあげるわ!だから・・・!)
振り下ろされた斧は首元迄残り約1センチの所で止まった。
『やーめた』
少女は斧を捨てた。
『じゃあ、遠慮無く体を貰うぞ』
頭に響く声が治まると、少女の意識は飛んだ。
少女は体の自由を確かめると、ニヤリと北叟笑んだ。
その後の事は誰も知らない。
この少女がどうなったのか、何処で何をしているのかも。
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