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72.北の集落 2

 エルフ族の族長が住まいとしている木造家屋には、部屋が二部屋しかなく、どちらも土間である。

 その内の一方の部屋。中央にはくぼみがあり、そこに火が焚かれていた。

 パチリパチリという薪が焼ける音が鳴り、立ち昇る煙は妻壁の上部に開けられた窓より外へ吐き出ていく。

 長年、煙に曝されて、部屋の壁は煤だらけだ。


 そんな部屋で火を囲み、森の族長衆とジハル、ポリフが筵の上に座っていた。

 ポリフの手によって、人数分の木製の器に、ジハルが持ってきた赤ワインが注がれる。

 全員に器が行き渡れば、是非ともと名乗りを上げたザーザイムが「この新たな出会いに感謝を」と述べて、一同がそれを復唱し器に口を付けた。


「うまい!」「ああ、これはうまいぞ!」


 飲んだ者は皆、酒のうまさに眉を開き、笑顔を輝かせた。

 とはいえ、そのワインはこの世界にあってもそこまで大したものというわけではなく、貴族ならば誰でも飲める程度のものでしかない。

 彼らがここまでうまいと感じたのは、やはり本格的な酒というものから遠ざかっていたことが原因だと考えられる。


 各々は、二口三口と味わうように酒を口に運んだ。

 なんといっても久方ぶりの酒であるために、一気にあおるようなもったいない真似はしない。

 舌の上でよく転がしてから、喉を通し、胃に染み渡らせて、再び歓呼するのだ。


「お主のところではいつもこんなものを飲んでいるのか」


 豚族の族長が、静かに飲んでいたジハルに尋ねた。

 しかし、ジハルの返答を待たずして答えたのは、蜥蜴族の族長である。


「そんなわけあるまい。こんなもの、人間だってそうそう飲めはしないだろうよ」


 蜥蜴族の族長は、ジハルの部族も自分たちとそう変わらない暮らしをしているのだろうと考えていた。

 今日の手土産は、暮らしの豊かさゆえのものではなく、奮発し、無理をして持ってきたものだという決めつけ。

 確かにジハルの恰好も立派なものであるが、よくよく考えれば獣人がそんな豊かな生活など望めるべくもないのだ。

 されど、ジハルはそれに反論するように答えた。


「いや、この程度のものならば週に一度はたらふく飲める。毎日といかぬのは、酒に溺れては困るためだ」


「馬鹿な」「そんなことはありえないだろう」


 ジハルの話すことが事実なら、それはもう人間の生活を超えている。

 一同は驚きつつも、信じることはできないとばかりに、酒を飲む手を止めることはなかった。


「肉はどうするのだ? 焼くのか、焼かないのか」


 牛族の族長が、エルフの族長の傍らにある牛肉の塊の山に舌なめずりをしつつ、皆に尋ねた。

 森に住む者たちは、肉は焼かない方が栄養のあることを知っている。

 なので、普段狩りをして得た肉などは、特別なことでもない限り生で食べていた。


 しかし、ジハル曰く、上等な肉だという話だ。

 彼らは、肉は焼いた方がうまいということもよく知っていた。


「焼くべきだ。いい肉なのだから、焼かないと勿体ないぞ」


「持ってきた本人がそう言うのならば、否応はない。焼いて食べよう」


 ジハルの忠言に、エルフ族の族長が判断を下した。

 ポリフが肉の塊を綺麗に切り分けて、皿に盛っていく。

 それを尻目にエルフの族長は、背後に待機させておいた壺を取り出した。

 蓋を開けると、そこには小さな色のついた不揃いの粉粒がたんまりと入っている。


「何かわかるかな?」


 エルフ族の族長が得意げな顔をジハルに向けた。

 ジハルは少し考えるように黙り込み、それから口を開く。


「塩、だろうか」


「その通りだ。岩塩が露出した場所を蜥蜴族の者が見つけてな。けわしい谷間だ。人間には見つけられないだろうよ」


 エルフ族の族長の顔に浮かんだ自尊の色は、より濃くなった。

 いや、エルフ族の族長ばかりではない。他の者たちも、己を誇るような顔つきになっている。


 この岩塩は、森に住む者たちが「今の居場所を追われたならば……」と考えて、周辺地域の探索を行った際に、偶然発見したものだ。

 大陸においては岩塩が豊富なため、内陸部においても塩というものは珍しくない。

 だが、独立した集団が、岩塩産出地を持っているというのはなかなかないことだ。

 それも、地表に露出するほどに溢れた岩塩産出地というのは、宝の山といっても過言ではないだろう。

 つまり族長衆の一様の表情は、これまでジハルに驚かされてばかりであったことに対して、「我らも負けていないぞ」という意思表示であった。


 余談ではあるが、基本的に獣人というものは、野生動物を狩り、その血肉から塩分を取るのが習わしとなっている。

 また肉を得ることができない時などには緊急的な処置として、特別な昆虫を食したり、土を食したり、石を舐めたりして、塩分を補給する。

 人間と違い、獣人たちに農耕の発展がなかったのは、彼らに塩を採掘する習慣がなく、狩猟によって得た血肉から塩分を得なければならなかったことが理由の一つに挙げられるのだ。

 なお、これらのことはあくまでも獣人に限った話であり、エルフ族、ゴブリン族、コボルト族についてはあてはまらない。




 族長衆が、「岩塩産出地を有している」という自負心をもってジハルを見つめる。

「さあ、驚け」という期待がこもった瞳である。

 だがジハルは、相も変わらずすました顔で酒を一口飲み、器を置いた。


「ふむ、いいものがある」


 呟いて、ジハルが背後に置いてあった鞄をまさぐる。

 中から取り出したのは黒い液体が入った瓶。


「空いた器を貰えるか?」


「ん? それは構わないが。おい、ポリフ」


 エルフ族の族長が言うと、ポリフが木製の椀を奥の部屋から持ってきて、ジハルに差し出す。

 ジハルが器に、トポトポと黒い液体を注ぎ、瓶は置かれた。


「なんだ、この香りは……魚の、いや、豆を発酵させたか?」


 くんくんと鼻を鳴らすのは、ジハルの隣に座るザーザイム。

 その自慢の鼻で、ワインの芳醇な香りが漂う中から、黒い液体の特殊な匂いを嗅ぎわけていた。


 ジハルがザーザイムに器を回して「舐めてみるといい」と一言告げる。

 ザーザイムは黒い液体を指にチョンと付けて、器は隣に回すと、黒く濡れた指先をぺろりと舐めた。


「――!? しょっぱい! 塩も混じっているのか! だ、だが、これは塩よりもはるかに――」


 ――うまい。


 器を回して舐めていった族長衆は、誰もがそう思った。


「醤油という」


 さもありなん。

 こうなることが当然であるかのように、ジハルはしたり顔を見せた。


 ジハルの言うがまま、ポリフが肉に醤油をちょこんと付け、それに串を刺して、皆に回す。

 肉串を受け取った者は、それを火で炙った。

 肉が焼ける匂い。それに醤油が熱せられる匂いが、とても香ばしい。

 それらの匂いは部屋にいる者の鼻孔を存分にくすぐり、脳髄をしびれさせ、どうしようもなく食欲をかき立たせた。


「もう我慢できん!」


 牛族の族長が、はたして焼けたのか定かではない肉を口に運んだ。

 舌の上を踊る、風味とコクと旨味のある塩辛さ。

 堪らない。

 肉を噛めば肉汁が溢れるが、中まで焼けきっておらず、いわゆる半生の状態。

 しかし、それを覆すほどに肉は柔らかく、うまかった。


「これは! この柔らかさは! 食べたことがないぞ、こんな肉は!」


 うまいのかどうかを牛族の族長は口にしなかった。

 しかし、その顔を見れば言葉は不要。一目瞭然である。

 皆はもう我慢できずに、炙っていた肉串を口に運んだ。


「こんな柔らかい肉初めてだ! それに醤油の味がたまらん!」

「くそっ、うめえ。うめえぞ、ちくしょう!」


 別に勝負をしていたわけではないが、族長衆の完敗だった。


 ところで、牛族が牛肉を食べるのはどうなのか、とも思うかもしれないが、そんなことを気にする必要はない。

 共食いなどは弱肉強食の世界では珍しいことではないし、そもそも二足歩行の牛族と、四足動物の牛とは、近しい種族というだけで、知能も体つきも何もかもが違う。


 問題とすべきは、どこからどこまでを禁忌とするのか、である。

 たとえば人が猿を食べるのは良いのか、人が哺乳類を食べるのはいいのか、人が動物を食べるのはいいのか。

 その線引きは千差万別であり、豊かな時代であったのなら、その線引きは厳しいものになっていただろう。


 しかし、あまり生きることに余裕がないこの時代においては、人が猿を食べることなど禁忌と考える者すら少ない。

 つまり、より苦しい生活を送っている牛族の者が牛を食べることなど、話のタネにすらならない、たわいもないことなのであった。




 肉串を一本食べれば、腹はともかくも舌は満足し、次はしっかりと焼いて味わおうという気になる。

 族長衆はそれぞれ落ち着いた様子で肉を炙りつつ、空いた手で酒を楽しんだ。


 身を軽くした串が木製の皿に転がっていく。

 ワインが並々と注がれていた器にも底が見え始め、皆は「もう一杯」とおかわりを要求した。

 まさに贅沢。叶うならば、部族の者たち全員に味わわせてやりたい贅沢だ。


 それにしても、と族長衆は思う。

 ジハルが持ってきた酒、肉、醤油などの飲食物、さらに今までのジハルの態度に身だしなみなどなど。

 これらを族長衆が顧みた時、ジハルの部族はもしかして本当に豊かな暮らしをしているのではないか、という気にさせられた。 


「そろそろ、ジハル殿の部族について聞きたいのだが」


 それを発したのは鼠族の族長。

 見た目は、鼠頭の小男といった風貌である。クリクリとした丸い瞳と、口元から覗く二本の前歯がとても愛らしい。

 だが、それはあくまでも外見に限る話であり、その年齢は族長らしく相当に重ねている。


「なんでも答えよう。何が聞きたい」


「では、暮らしぶりについて教えてくれ」


「ずいぶん抽象的だな」


「細かい話はあとでもできる。まずは全体のことだ。見てもわかるだろうが、この地で暮らす者は貧しい生活を余儀なくされている。対して、ジハル殿の部族はどんな風に暮らしているのか」


 ジハルの部族は本当に豊かなのか。そんなことがあり得るのか。

 鼠族の族長は何よりも先に、その真贋を確かめずにはいられなかったのだ。

 鼠族以外の族長たちも、酒を飲む手を止めて、ジッとジハルを見つめた。

 ジハルは言う。


「なに、どうということもなく、部族の者たちは日々を健やかに……」


 ――と、そこで、ジハルはにわかに言葉を止めた。

 それから考えるように、ジハルの視線は鼠族の族長から手元の酒が入った器へと移動する。

 なんだ、と皆は思った。


「どうした?」


 鼠族の族長が尋ねると、ジハルは視線をそのままに応じる。


「いやなに、『我々は日々を健やかに暮らしている』と言おうとしたのだがな。それだけでは足りぬというか味気ないというか。いやまて、味気ない……か」


 何か思いついたように、ジハルは「おお」と言った。


「そうだな。こう言おう。――我が部族は人生を味わうように生きておる」


 うまいことを言った、とでもいうように、再び顔を上げたジハルは満面の笑みを湛えていた。

 実に惚れ惚れするような笑みである。

 その場にいた者は目を奪われた。見惚れたのだ。

 しかしそれと同時に、各々心の奥底から鬱屈たる思いが湧いた。


 ――何故そのように笑えるのか。


 ――人間でない者は等しく不幸になったはずだ。


 ――己がそうであったように。


 自然、器を持つ手に力が入った。


「何故そのような暮らしができるのか、是非ともご教授願いたい」


 鼠族の族長が感情を抑えて、さらに尋ねる。

 鼠族は、力弱く魔法も得意ではないため、これまで他の部族よりも思い通りにならぬことが多々あった。

 そのため、頭を使うことをよく心得ているし、感情のコントロールはお手の物だ。


「簡単なことだ。生活の根幹は衣と食と住にある。中でも食が最も大切で、最も手間暇がかかる。

 食物というものは服や家などと違い、食べればなくなり、おまけに腹が減るということに限りはないからな。そのため、常に食糧の供給に気を使わねばならず、必然的に多くの時間を費やさなければならなくなる。

 つまり、だ。逆に、必要な量の食糧が安定して得られるようになれば、生活にゆとりが生まれ、他の色々なことに時間を割くことができるようになるということだ。それこそが、豊かな生活への道筋。そしてその行く先にこそ、味わうべき人生がある。

 人間たちが農作を主としているのも、それが最も効率がよく、かつ安定して食物が得られるからに他ならない」


「そんなことは、わかっている。だからこそ、我々も麦を育てているのだ。しかし、この地では満足に麦は育たん。土が悪いからだ」


 どこか八つ当たりをするように、わずかな怒気を込めて鼠族の族長は言った。

 するとジハルはその言葉を待っていたといわんばかりに、笑みを深くする。

 ジハルの鞄から新たに取り出されたのは、握りこぶし大のごつごつとした茶色く丸いもの。


「なんだ、これは……?」


「ジャガイモという」


 そうジャガイモである。

 ジハルは、いかにジャガイモが素晴らしいかを説いた。

 生産性、味など、この地に限っていえば、これほど優れている物はないとまで言いきった。


 されど族長たちはいずれも懐疑的な顔をした。ジャガイモなど、聞いたこともない作物である。

 そんなに収穫がよいというのならば、大陸中に広まっているはずであり、見たことも聞いたこともないというのはありえない。

 何よりもジャガイモは醜く、本当に食べられるのか? という疑いの目を族長たちは向けていた。


「ポリフ殿」


 ジハルの呼びかけに「はい」と返事をして、ポリフが各族長に向かって口を開く。


「ジャガイモは大変おいしいものでありました。生産性に優れているかどうかはわかりませんが、それが事実だったのなら、間違いなく我が集落の助けとなりましょう」


 前述したことであるが、ポリフはエルフ族の族長の息子である。

 たびたび、族長内で行われる会議にも参加し、その信頼は篤い。

 そんな者が言うのだから、確かにジャガイモは素晴らしいのだろうと皆は思った。


「なるほど、確かにジャガイモが作物として優れているということはわかった。だがな……」


 鼠族の族長は言葉に詰まり、言葉を探すように唇を噛んだ。

 言いにくい。

 ジハルの一族は恵まれている。あまりに恵まれすぎているのだ。


 鼠族の族長が今ひとたびジハルの姿を見てみれば、髪は整い、衣に綻びなどなく、凛としており、ともすれば人間の貴族のようである。

 そんな何不自由なく暮らしている者が、何を望むのか。


 こちらから差し出せるものはない。

 無償の善意に期待したくもあるが、個人に施すのとはわけが違う。

 森に住む者は多く、あまりに規模が大きすぎる。

 ジハルが求めるものは、人夫か。それとも人間に対しての肉壁か。


「それで、どれほど貰えるのだ? そのジャガイモとやらは」


 それを口にしたのはザーザイム。

 協力して当然、仲間なのだから。そんな思いが一目でわかる。

 お調子者の気がある、まだ若い男だ。だが、苦しい中でも決して弱音を吐かない姿は、森に住む者たちに元気と勇気を与えてくれた。


 彼が若くして族長になった理由もそれである。

 彼もまた族長のあるべき姿なのだ。


 そして、そんなザーザイムに対し、ジハルは応えて言う。


「必要な分を渡そう。だが……」


 不穏な接続詞を聞いた瞬間、ほら来た、と鼠族の族長は思った。

 緊張で手が汗ばみ、服の下の背中の毛は濡れている。

 他の者も気持ちは同じだ。

 ザーザイム以外の族長衆は皆、顔をこわばらせていた。


「――支配下に入ってもらう」


「許容できるか、そんなもの!」


 ジハルが口にした条件に、間髪もいれずに立ち上がって怒りを表したのは、牛族の族長である。

 他にも豚族の族長が瞳の中に憤怒の炎を燃やして、静かに立ち上がった。

 同じ獣人に上も下もない、という考えがありありと浮かんでいる。


 一方、ジハルには動じた様子はない。

 ただ胡坐を崩し、右足を立て、左手は地面につけている。

 一息で立ち上がれる姿勢だ。

 さらに懐に右手を伸ばしているあたり、そこになんらかの武器があるのだろう。臨戦の態勢ではあるらしい。


「待て。座れ、二人とも。敵は人間、人間でない者同士が争ってどうなる」


 一触即発のにらみ合いを止めたのはエルフ族の族長である。

 森に住む者に上下はないが、一番初めに森に住み始めたこともあってか、族長衆の中では自然とエルフ族の族長がリーダー的役割を担っていた。


「しかし、こやつは我々に対し、下につけなどと――」


「支配下には入らぬ。それで終わりではないか」


 きっぱりと言い切ったエルフ族の族長。

 確かにその通りである。

 怒りは収まらず、顔には苦々しい色を張り付けながらも納得し、牛族と豚族の族長はどかりと座った。


「というわけだ。ジャガイモとやらもいらん。争いのタネなど我らには必要ない」


 厳しい口調でエルフ族の族長はジハルに言う。

 ジハルは全員の顔を見回した。

 しかし、誰一人として顔に迷いを見せる者はいない。

 一蓮托生。この森に住まう者は、鉄よりも固い絆で結ばれているのである。


「なるほど、確かにお主らの意思はわかった」


 言いつつ、ジハルが袖をまくり右手に巻かれた腕輪を見る。


「もうそろそろだ。我らの――あの方の力を見せよう」


 腕輪には円盤のような物が付いており、中で針がカチカチ動いている。

 族長衆は不思議に思ったが、その腕輪に金属の飾り以外の価値を見いだすことはできない。

 すると――。


「ぞ、族長ーッ!」


 家の外から聞こえる、ただならぬ声。

 森の外の見張り役である、少年の声だ。


「何事だ!」


 エルフ族の族長が立ち上がって、入口に向かう。

 他の者も、何かあったのかと騒めき立ちあがった。


 座したままであったのは、ジハルとポリフのみ。

 エルフの族長が家の外に出ると、その目前へ見張りの少年エルフが駆けこんできた。


「ば、化け物が! 家のように巨大な化け物が、何匹も森に向かってきています!」


「何ぃ!?」


 反射的にエルフ族の族長は振り返った。

 その視線を避けるようにして、入口にたむろしていた族長たちが二つに分かれると、その先には怪しい微笑を浮かべたジハルが座っている。

 誰の仕業であるかは明らかであった。


すみません、ちょっと終わらなかったです。

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[一言] 物凄い悪役っぷりだな
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