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白い空気
作:アクア☆



君の為に…


 夕陽も沈み、薄暗くなってきた。今日一日中河原にいた。心も体もスッキリした気分でアパートに戻った。

 あれ?携帯落ちてる…。玄関の所に無造作に転がってる携帯。行く時に落としたらしい。今思えば、一回も鳴らなかったな…。持ってないんだから鳴るわけないか…。自分でボケて突っ込んだ!

 携帯を拾い、とりあえず開いてみた。

 な!着信が…

 太一×4 未来×2…

 何で、今日に限って…。正直、持って行かなくて良かった…と、思った。

 とりあえず太一だな。未来は、話すと長いから…。

 テュルル…

『何やってんだよ!』

 少し苛立ち気味に話す太一。

『へぇ?ちょっと散歩しに…。どしたん?』

 俺は、マイペースに返事をし、太一が苛立っていてもお構いなし!

『学校休んだからさぁ、デートの事、聞きたくってさ!』

 くだらない事で電話すんなよ…。ため息が思わず…。

『明日、学校行くから。そん時話すよ!んじゃな!』

『おい…

 プッ、プープー…

 面倒だったから切ってやった。携帯代って、結構高い…。バイトと仕送りだけじゃ、ちとキツい。出来るだけ節約していた。それでも、未来だけは…。電話しないと怒る。途中で切ると怒る…。女の話は長すぎる。はぁ〜…。

 テュルル…

 ……。

 あれ?未来が電話に出ない。怒ってるのか…、少し不安だった。あ!仕事か…。

 とりあえず部屋に戻り、テレビをつけ、音楽を流した。

 バラードをこよなく愛する俺は、CHEMISTRY を聴いていた。

 フンフフ〜♪鼻歌を歌いながら洗濯をする。洗剤を入れ、漂白剤を入れ、柔軟剤を入れる。後は、洗濯機にお任せ!

 暇な時間に小説を読んで過ごす。ふと携帯が気になった。未来からは、まだ…。今日、仕事忙しいのかな…。

 洗濯も済ませ、テレビを見ていた。

 もぅ九時か…。 もぅ一回、未来に電話してみた。

 テュルル…

 出ないな。

 なんか、妙な胸騒ぎがする。お店も終わってるよな…。

 胸騒ぎが…、ヤバい…かも!

 俺は、急いで着替え、走って店に向かう。

 ハァ、ハァ…

 九時半前、流石に店はやってなかった。練習かなんかやっるって、自分に言い聞かせていた。それだけに、不安がつのる。

 未来が行きそうな所…!居酒屋だ!

 また、走り出した。

 ガラガラ!

『いらっしゃい!』

 居酒屋のおっちゃんが、笑顔で迎えた。

『おっちゃん!ごめん、ちょっと人探してんだ!』

 俺は、おっちゃんに了解をへて、店の中を探した。

 やっぱいない…。

『おっちゃん!ありがとね、今度ゆっくり来るから!』っと言って、店を出た。

 マジかよ…。何処にいんだよ……!アパートか?未来のアパート…か…。

 ハァ、ハァ…流石に疲れるな…。未来の住むアパートに着いた。あれ?電気が付いてない。

 いない?マジかよ…。俺はバテていた。階段に座り体を休めていた。

 ……。

 寝てるって事、ないよな…。寝てたら思いっきり怒ってやる!

 ドアの前に立ち、チャイムを鳴らす。

 ピンポーン…

 ……。あれ?

 ドアの取っ手を回してみた。…鍵かかってないじゃん…!ヤバい!

 俺は、急いで中に入った。『未来!…未来!』かなり焦っていた。

 電気を付け、辺りを見回す。いないな…。寝室か?

 俺は、寝室に向かおうとした…!その時、寝室の方からパジャマの未来が出て来た。

『いるじゃねえかよ!』

 俺は、思わず怒鳴ってしまった。

『ごめんね?なんか、熱凄くって…。仕事も早退しちゃった…。』

 未来は、フラフラになりながらも、俺に笑顔を振りまく。

 とりあえず、未来をベッドに寝かし、氷水を作り額にのせた。

『熱、どの位あるの?』

 内心、来て良かった…。少し安心した。

『わからない…。体温計どこかいっちゃったぁ…。心配しなくていいよ?』

 未来は、心配かけまいと俺に微笑む。優しいと言うか、バカと言うか…。

 俺は、言葉をなくす。どっから見てもヤバいだろ…。顔が真っ赤で汗も凄い。

『薬は?水分ちゃんと取ってる?』

『……。』

 何もやってないのかよ…。はぁ〜。子供でも、もぅちょっとマシだぞ…。

『ちょっと待ってろ?』

 とりあえず水を飲ませ、俺自身落ち着かせた。

『ちょっとごめんな?』っと、未来のTシャツを触った。

『キャッ!』

『バカ!違うよ…。』

 俺まで顔が赤くなってしまった…。かなり汗かいてんな…。

『これから薬取って来るから、下着とシャツ、着替えとけよ!』

 また、走って俺ん家まで戻り、車に乗って未来のアパートまで向かった。

 薬と栄養をと、バナナとポカリを持ってきた。

『未来?入るぞ!』

 一言、声をかけ部屋に入った。冷たいタオルで未来の顔を拭き、ポカリを飲ませる。

 あ〜、体温計忘れた…。未来の額に手を乗せた。

『あ…、司君の手…気持ちいい…。』

 未来は、目を瞑りニコッと微笑む。

 俺も、優しく微笑み、また氷水の袋を乗せた。

 今日は帰れないな…。俺は、徹夜で看病する事にした。

 未来は、安心したのか目を瞑りながら眠りについていた。

 たまに冷たいタオルを変え、また乗せる。未来の寝顔を見て思う。

 俺、やっぱり未来の事、好きなんだな…。最近、未来の事ばっか考えていた。自分の気持ちって、案外わからないんだな…。改めて思った。もっと、素直に接しよう。

 未来の顔を見ながら、少し幸せを感じていた。












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