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泣けるユーモア短編集 作者:水本爽涼
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-83- たちどころに

 たちどころに・・という言葉がある。またたに・・という意味だが、別の言い方だと、疾風はやてのように・・となる。いずれにしろ、変化へんげたくみな意味として、忍術やマジックなどの特異とくいわざとして多用されることが多い。まあ、例外もなくはないのだが…。
 とある新人歓迎会の一場面である。最初は正気しょうきを保っていた面々の様相ようそうも、次第にヘベレケ状態に変化しつつあった。
「おいっ! またアイツ、いないぜっ!」
「かなりピッチが早かったから、酔いつぶれたんだろ…」
「ははは…そんなことあるかっ。ヤツがなんて呼ばれてるか、お前、知らないだろ?」
「ああ。俺は余り飲まないからなっ。なんて呼ばれてんだっ?」
「ミスターたちどころ、だっ!」
「たちどころ?」
「ああ、たちどころ。疾風のように早く消え去るからさ。それも飲むだけ飲み、食うだけ食ってだっ!」
「ははは…、そうなのか?」
「おかげでコッチは、泣けるのさっ!」
「支払いか。ははは…呼ばなきゃ、いいだろ?」
「飲み仲間は、なっ。だが、例会は、そうもいかんだろ?」
「ああ、それはそうだっ…」
「いつも見張ってんだが、ダメなんだな、コレがっ。今回もだ…」
「なるほど…」
 たちどころ・・で、人は泣けることもあるのだ。

                   完
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