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泣けるユーモア短編集 作者:水本爽涼
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-71- 肩(かた)が凝(こ)る

 仕事のし過ぎでくびまわりが重くけだるい状態だけをかたる・・と言う訳ではない。責任がある心理的な重圧を受ける状態も、肩が凝る・・と揶揄やゆして遠回しに言う場合もあるからだ。双方とも、度を越すと過労と言われる症状になり、ぅぅぅ…と泣けることになる。泣けるだけならまだいいが、過労死、自殺という命にかかわる事態ともなれば大問題だ。
 とある二人の知人の会話である。
「どうされました、帆立ほたてさん? 最近、元気がないですが…」
「これはこれは、赤貝あかがいさん。よくいて下さいました。実は最近、ぅぅぅ…と泣けるように肩が凝るんです」
「そら、いけませんな。仕事のし過ぎなんじゃないですか?」
「いや、それなら、まだいいんですがね。実は、コレコレでして…」
「なるほど! コレコレでしたか。そりゃいけませんなっ! コレコレは厄介やっかいです」
「何か、いい手立てはありませんか?」
 帆立は赤貝に切々と訴えた。
「まあ、なくもないですが…」
「あっ! ありますかっ!」
「はあ、まあ…」
「どのようなっ!?」
「それはですな。私もですが、にぎられて食べられることです」
「はあ?」
くわしいことは甘酢あまずさんにお訊き下さい。あの人なら美味おいしく握ってくれると思います。当然、肩凝りも消えるはずですっ!」
「そうなんですか? それは、どうも。さっそく、うかがってみることにします」
 三日後、ぅぅぅ…と泣けるような帆立の肩が凝る症状は、跡形あとかたもなく解え去った。
 帆立の肩が凝る原因・・コレコレは、き上がったシャリかたさにあった。ベトついて、どうにもこうにも、ネタを握れなかったのである。
 まあ、肩が凝るとは、そうしたものらしい。

                        完

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