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泣けるユーモア短編集 作者:水本爽涼
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-64- 恩返し

 受けた恩を返す・・これは、実にぅぅぅ…と泣ける絵になりやすい。演劇、ドラマでも、観る側をして、泣かさずにはおかない。むろん、現実の世界においても言えることは明白である。
 駆けつけた教え子は、師と仰いだ医師の手を取り、よよ・・と泣き崩れた。
「こっ! これで、万分まんぶんいちでも恩返しができました。よかったですっ! 先生っ!!」
「あっ、ありがとう! ぶ、豚川ぶたかわ君。ぅぅぅ…」
 患者の手術を終えた直後、急性のやまいに倒れた執刀医の牛岡は、放置できない病と診断され、早期の手術を余儀なくされていた。その一報を受けた地方病院へ異動していた豚川が駆けつけた一場面である。
 この手の話は、ベタであったとしても、人々をして感動させずにはいられないだろう。
「ところで、君に頼んでおいたアレ、まだ届かないんだがね…」
「はっ? …ああ、アレですか。アレ、忘れてましたっ、ははは…。すぐ送らせますっ!」
「腕はいいが、相変わらず君はウスラっぽいねぇ~」
「ウスラっぽい? はいっ! 相変わらず、ウスラっぽく生きてますっ!」
 豚川は牛岡が言った意味を理解できず、ぼかした。ウスラっぽいとは、ドジまではいかないものの、どこか間抜けている・・といった意味らしい。
 豚川は悪びれて、頭を掻いた。まあ、こうなれば、泣ける話とはならず、笑い話となる。

                   完
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