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泣けるユーモア短編集 作者:水本爽涼
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-50- 泣きたくない

誰しも泣きたくはないだろう。だが、世の中は無常にも人を泣かせる。この泣ける場合も、二通りあり、心からぅぅぅ…と泣ける心情的な場合と、仕事で怒られて泣けるとかの一般的な場合がある。
とある会社の商品開発課である。
「どうした? 竹川君! 最近、元気がないじゃないかっ…」
「あっ! 平松部長…」
「課長の君がそんなんじゃ、課の連中が困るじゃないかっ!」
「そりゃ、そうなんですが…。実はいよいよ春でして」
「ああ、そらまあ春だわな。それが? ああ! 花粉症とかで泣けるやつか?」
「いや、そうじゃないんです。私、いよいよ食われる季節なんですよっ!」
「…食われる? 言ってる意味が分からん」
「ぅぅぅ…食われるんですっ! 美味うまい美味いって…」
「ああ、竹の子か? ありゃ美味いっ!」
「部長までっ! ぅぅぅ…」
 竹川は、よよと泣くくずれた。
「ははは…君が食われる訳じゃなかろう」
 平松は竹川の肩を、やさしくでてなぐさめた。
「いや、それが…。次長にでもならないと食われるんです、妻に…」
「いや、益々(ますます)、分からん!」
「妻は出世しないと怒るんです」
「ああ、そりゃまあ、怒るだろうな…。それが?」
「怒ると食欲が増して出費が…」
「なるほど…それで?」
小遣こずかいを減らされます。ぅぅぅ…」
「ああ、それで食われると、か。確かに、食われて泣きたくないわな」
「はいっ!}
 こんなユーモアあふれる泣きたくない事情も、あるにはあるのだ。

                   完
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