挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
泣けるユーモア短編集 作者:水本爽涼
しおりの位置情報を変更しました
エラーが発生しました

ブックマークしました。

設定

更新通知 0/400

設定を保存しました
エラーが発生しました

カテゴリ

ブックマークへ

以下のブックマークを解除します。
よろしければ[解除]を押してください。

ブックマークを解除しました。

45/100

-45- 早春(そうしゅん)

 早春そうしゅんといえば、悲喜ひきこもごもの季節である。ははは…と笑える場合もあれば、なぜか、ぅぅぅ…と泣けるような、ものさびしい場合も当然、ある訳だ。
「ぅぅぅ…また、異動ですっ!」
「また、異動かっ! ははは…しばらくの付き合いだったな。またもどってこりゃいいさっ! 夜逃げじゃないんだからなっ、異動ってのはっ! ははは…」
 今年も異動の辞令を受けた巡査部長の蒲鉾かまぼこは警部の先輩刑事、山葵わさび醤油しょうゆで食われていた・・いや、なぐさめられていた。そこへ現れたのが副署長、滝盾たきたてである。滝盾はき上がったばかりの美味うまそうなご飯顔はんがお、いや、赤ら顔でたずねた。
「どうかしたのかね?」
「いやぁ~副署長。どうってことないんですよ。山葵がまた異動だそうで…」
「ははは…またかっ! 君は異動向きなんだなっ! まあ、また戻りゃいいさっ! 気にしないで…」
 滝盾は蒲鉾を山葵わさび醤油じょうゆからませ、熱々(あつあつ)のご飯で頬張ほおばった・・いや、肩を軽くでてなぐさめた。
 早春は笑えて泣ける長閑のどかな、いい季節である。

                   完
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
↑ページトップへ