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泣けるユーモア短編集 作者:水本爽涼
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-27- 争(あらそ)い

 世界には、人々が暮らすいろいろな国があり、地域がある。より快適に? 生きていくために国々は切磋琢磨せっさたくまし、文明を高めている。いや、つもりなのだろう。だろう・・というのには理由がある。切磋琢磨すれば双方の摩擦まさつが生まれ、あらそいとなることは誰にも分かるだろう。国という地球域の細分化は、必然的に自国や自政権を守る争いを生む訳だ。双方が衝突すれば、これも必然的に多くの人々のとうと犠牲ぎせいが出るから、ぅぅぅ…と泣けることになる。このように、争いはこわく、人々がぅぅぅ…と泣ける状況を生み出すから曲者くせものだ。
 繁華街にある、とある老舗のななめ向こうに同業種の新店舗が開店した。それ自体は、どうってこともなかったのだが、やはり顧客こきゃくの分散はけられず、老舗にすれば客の減少が気になりだした。新店舗の方は、まあ、客数はこのくらいか…という程度の気分である。
「なぜ、私の店の前に同じ店を出すんですっ!!」
「ええっ? なぜ、と言われましてもねぇ~」
「フツゥ~、同じ洋服店を近くには出さんでしょ!」
「…ええ、まあ…。しかし、私の店はレトロ専門店ですから」
「…そりゃ、そうだがっ! 現に、私の店の客数がへっとるんですっ!」
「それが、私の店の所為せいだと?」
「所為だとは言ってませんが、影響は、現にある訳ですからっ!」
「で、私にどうしろとっ! 争うとでもっ?!」
「争う?! なにを言っとるんだっ、あんたはっ! そんなことは言っとらんでしょうがっ!」
「いや、これはどうも…。ははは…昨日きのう観た、二百三高地のことが、つい…」
「二百三高地? ああ、そういや私も観ましたよ、争いは怖いですな。思わず、ぅぅぅ…と泣けました」
「私もです。同じ人間同士が殺し合う。無益むえきなことですな。争いは泣ける。ぅぅぅ…」
 店の話は消え去り、争いの話で二人は泣きながら盛り上がった。

                  完
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