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泣けるユーモア短編集 作者:水本爽涼
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-24- 0.1MPa[メガパスカル]

 0.1MPaとは0.1メガパスカルという空気圧のことである。0.1MPa=100KPa[キロパスカル]に等しい。
 鼬穴いたちあなはこの日、ネット通販で買ったコンプレッサーの到着を、今か今かと心待ちにしていた。自転車の空気入れが古くなったためか、今一、タイヤ空気の充填じゅうてんに手間取り、10分以上かかるため、すぐ出たいときに出られなかったから、コンプレッサーを欲しいな…とは常々思っていたのだ。しかし、値が高いから無理か…という発想も現れ、そのまま買わずじまいになっていた。ところが、パソコンを検索けんさくすると、割合と手頃な価格で売られていたから、これはもう、入手する他は考えられない…と鼬穴は思い至ったのである。ところが、このことが、ぅぅぅ…と泣けることになろうとは、そのときの鼬穴は夢にも思わなかった。
 品物は思った以上に、早く宅急便で到着した。そうなればもう、梱包こんぽうを開けない訳にはいかない…という気分に鼬穴は襲われた。そして、取説[取扱説明書]に書かれた内容をウキウキと読み、そのとおり実行に移していった。
 鼬穴の軽自動車の適正タイヤ圧は前輪が160KPaで後輪が180KPaと書かれている。コンプレッサーの最大空気圧は0.7MPa=700KPaだったから、これはもう、十分にOKだ…と思った鼬穴は、イソイソと楽しげに作業にかかった。が、しかしである。取説どおり準備、接続をし、空気を充填しようとしたが、いっこう空気圧を示す器具の目盛が動かず、空気が充填されているのか充填されていないのかが分からないのである。それどころか、次第にタイヤ圧が減ってきているように鼬穴には感じられた。手でタイヤをさわると、空気を入れる前より柔らかい。完全にアウト状態に至ったのである。鼬穴の気分はウキウキから、ぅぅぅ…と泣ける破目におちいった。さいわい、予備のタイヤがあったから取替え、ガソリンスタンドへ走ることになった。ガソリンスタンドで無事、空気が減ったタイヤの充填は出来たものの、鼬穴の心はどんよりと晴れなかった。まあ、自転車くらいは大丈夫か…程度に今は思っているらしい。哀れで泣ける話である。

                   完

 ※ 皆さん! なんとかしてやって下さい。^^
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