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泣けるユーモア短編集 作者:水本爽涼
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-23- 田園(でんえん)

 皆さん、田園でんえん荒廃こうはいすると、ぅぅぅ…と泣ける事実をご存知(ぞんじ)だろうか。もちろん、荒廃した農地を見て悲嘆(ひたん)に暮れ、思わず涙する・・というものではない。回り回って、ぅぅぅ…とならざるを得なくなる・・ということだ。この事実は不特定多数の国民をそうさせる。それは貧富に関係なく、程度の差こそあれ、等しく襲ってくる。実りを(もたら)した田園が雑草で(おお)われ、永田が草田になるとき、国は滅びることになる。当然、ぅぅぅ…と、国民は泣ける訳だ。
「最近、私の住む町も都会になりましてな。もうトンボもいませんわ…」
「ああ、そういや、お宅の周辺の夏の蛍、見ものでしたよね」
「ええ、困ったもんですわ。蛍は蛍でも空き缶が()ったる・・でっさかいな」
「蛍と放ったる・・上手(うま)いっ!!」
「いやいやいや…そないなとこで感心してもろたら、どもならんわ」
「いや、失敬! しかし、永田が草田ではねぇ~」
「永田町と永田・・上手いっ!!」
「ははは…私のジョークも感心してもらえたようですな…」
「田園ジョークで盛り上がりましてもなぁ~」
「確かに…」
「泣けるご時勢じせいですなぁ~」
「確かに…」
 二人は、それほどのことでもないのに、どうしたことか、ョョと泣き崩れた。

                   完
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