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ジンのイメチェン
作:たこ焼き






 よぉ、元気か?
黒の組織の幹部のウォッカだ。
 俺は今までジンの兄貴と一緒に裏取引やら暗殺やら組織っぽい事をしてきたけどよ…その兄貴が最近イメチェンしちまったんだ。
 てめぇらもイメチェンとかすんのか?
俺は最近帽子をベレー帽に変えて、サングラスを外して行動してみてるんだけどよ…、


「ただのゴルフ好きのオッサンみたいね。」


…ってベルモットに言われちまったぜ…。



ジンのイメチェン



「あ・兄貴…? その服装と髪型…どうしたんですかい…?」


 2つの対象の大きさや価値の差があまりにも大き過ぎて比較する事が出来ねぇという意味を持つことわざを聞いた事がある。
確か“月とスッポン”だったか?


「俺の使っているシャンプーか? ヴィ〇ルサスーンだ。」


「ハー〇ルエッセンスじゃないんですかい? …ってそんな事聞いてません…。」


「フッ…ただのイメチェンだ。」


「イメチェン…ですかい?」


 今まで見てきた兄貴に暗殺された亡骸と、今俺の目の前にある強烈な光景がまさに“それ”だった…。
勿論前者が“スッポン”で、後者が“月”だ…。
 強烈な光景…それは俺達組織のシンボルカラーの黒色じゃなく、ピンク色の服や帽子を身に纏って、さらに兄貴の自慢(?)の長髪がポニーテールと化した兄貴の姿だった…。
無彩色から有彩色に変化を遂げた兄貴の姿は普段の冷酷なイメージを粉砕するには十分過ぎる光景だが…かえって余計に怖くなったような気がするぜ…。
 あまりにもインパクトがあり過ぎて“ただのイメチェン”として見るには無理があるぜ…。


「あぁ、ピンクは今日の俺のラッキーカラー。ポニーテールにしたのはこの前大阪に行った時、色黒の高校生くらいのガキと一緒に歩いていた同じ高校生くらいのポニーテールの女を見て真似してみようと思ってな…どうだ?」


「い・いや…ぶっちゃけ…似合わねぇっす…。」


「…バラすぞ。」


「じょ・冗談ですよ! 冗談!」


「そんな事よりウォッカ、仕事だ。行くぞ。」


 ハァ…ってその格好で!?
その奇抜な姿で!?
冗談じゃねぇぜ!
一緒に行動する俺の身にもなれよ!
恥ずかしいったらありゃしねぇ!


「…って言いたそうだな。そんなにあの世(向こう)に送ってほしいのか?」


「な・何も言おうとしてませんぜ兄貴!」


「フッ…今回はそういう事にしといてやる。」


 こ・こえ〜〜〜〜〜!
兄貴こえ〜〜〜〜〜!!
俺が思っていた事をドンピシャリ当てちまった!
何時から俺の心を読めるようになったんだ!?
こ・これからは気を付けねぇと…マジで俺…殺られちまう…。


 今回の俺達の仕事は…まぁ恒例の“組織の裏切り者を処刑”…つまり暗殺だ。
俺達は今その裏切り者の隠れ家でこれから兄貴に射殺されて深紅に染まるであろう哀れなそいつと対峙している。
…勿論兄貴はあの奇抜な姿で…。


「き・貴様等…どうして此処がわかった!?」


「フン…匂いだ。裏切り者の匂いは消えねぇんだよ。」


「犬かよ…」


「何とでもほざいてろ。てめぇは此処で死ぬんだ。なんなら冥土の土産に犬の真似をしてやる。…ワォーン。」


 兄貴…心の中で俺の本音をぶっちゃけます…。
………似てねぇよ。


「ま・待て! 此処で俺を殺したらポ〇モンの攻略方法がわからなくなるぞ! それでもいいのか!?」


「フン…てめぇがいなくてもこの前ブッ〇オフで手に入れた攻略本を見りゃわかるんだよ。残念だったな。」


「それだけじゃない…一気にポ〇モンのレベルを上げる裏技もわからなくなるぞ!」


「それはコルンも知っている。」


「あの幻のポ〇モンの捕まえ方も…」


「わりぃな…そのポ〇モンはこの前あの方と通信交換で貰ったばかりなんだよ。」


「そ・そんな馬鹿な…あの方も捕まえてたなんて…た・頼む! 殺さないでくれ! せめてピ〇チュウを育ててから…」


「心配するな。てめぇを殺した後で俺が責任を持ってそいつをじっくり育ててやるよ。」


 ていうかポ〇モンのレベルとか言う前に命乞いのレベルが低い…。
どんだけポ〇モンが好きなんだよこいつ…。
しかも何気に俺達の組織…ポ〇モンが流行ってんのか…?
あの方もやっているみてぇだし………ダサくねぇか?


「フッ…だがてめぇは運がいい。丁度暗殺方法もイメチェンしようと思っていた。てめぇはその方法で最初にあの世(向こう)に逝く事が出来るんだからな。」


 運がいいのかわりぃのかはこの際置いといて…暗殺方法のイメチェン?
俺とその暗殺方法で殺されるであろう裏切り者は兄貴がこれから何をしようとしているのか全く予測出来なかった。
 …が、俺はある事に気付いた。
兄貴が何故か愛用のベレッタを構えていねぇ事と、何時ゴムを外したのか、兄貴の髪型がポニーテールじゃなく元に戻っていた事。
 …そして次の瞬間。
俺の視界に本日二度目の、これまたインパクトのある強烈な光景が写った…。
 兄貴が帽子を取り、自分の長髪を頭で振り回しながら裏切り者に近付いていく…。
その振り回している長髪が裏切り者の首をありえねぇくらい上手い具合に巻いて締め上げている…。
 こ・これが兄貴の新しい暗殺方法…すげぇけどその様が妖怪みてぇでこえ〜…。
勿論裏切り者はかなり苦しんでやがる。


「フフフッ…ヴィ〇ルサスーンの香りと共にくたばるがいい。」


「知らねぇよ! ぐあああ…あがっ………。」


 …こうして俺の視界の中で裏切り者は兄貴のホラーな暗殺方法で死んだ…。


 それにしても…イメチェンは人をこんなに変えちまうのか…。
今後一切イメチェンとか考えねぇ方がいいのかもしれねぇな…。
てめぇらもイメチェンとかするんだったら程々にしておいた方がいいぜ…。
下手したら兄貴みてぇになっちまうからな…。


「ウォッカ、何をグズグズしている? さっさとずらかるぞ。」


 そう言われながら俺は兄貴の長髪にビンタされちまった…。
…いてぇ…けどヴィ〇ルサスーンの香りが微かにしたぜ…。




どうも! ニンテンドーDSの魔力に陥って全く小説が書けなかった(←言い訳)たこ焼きです! 今までは哀嬢が主人公の短編小説を書いてきましたが、今回は初のジン主人公の短編小説です! ジンのイメージをぶっ壊してみようと思って書きました! ただ…今回の小説を読んだジンファンがどんな反応をするか正直怖いです…。ジンファンにキレられたそんときは………とんずら!!!………する勇気がありません…。













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