9.───H.Hの子を誘い出すとっておきの方法あるぜ
走るっ。
爆発音が響いた後、コナン達は外に出るため階段を駆け下りていた。
「着いたぁ」
「はぁ」
本堂はあたりを見渡すが人ばかりで小さい背のあの人が見つからない。
「七海さんは?」
「ああ、ここの人ごみじゃあいつは見えんやろ」
しかし嫌な感じが背筋を通る。本堂は足をビルに向けた。
「本堂!」
瞳を開ける。白い天井だ。
「何処?」
「七海」
はっと気がついた七海は視線を動かした。平次と本堂が入った。
「平次」
「アホッ。何バカな事やってんねん!」
「そうだ。確かあたしお父さん探そうと思ってそれで引き返して。だけど見つからなく、て」
七海の口が止まった。
「お父さんは?私、何で生きてるの??」
「本堂が助けに戻ったんや」
「え?」
「すみません。心配になって」
七海は本堂を睨んでそうと言った。
「あっ」
「ほな、部屋出るわ」
そういって部屋を出ようとした時
「コナン君と仲直りしなきゃいかんよ」
「え?」
流石。七海はお見通しのようだ。
「ああ」
一人になって七海は景斗が言ったことを思い出した。
───H.Hの子を誘い出すとっておきの方法あるぜ
「あ・・・」
本堂たちは相手を睨んだ。相手は憎き組織の一員、景斗。
「よお」
「よお。ジョーカー」
「いい話、あるんだけど聞なねーか」
代わって七海の病室前に博士と哀はいた。
「本当か、哀君。解毒剤が完成したとは!」
「ええ・・・まあ」
哀は俯いたまま。
「っで新一は」
「さあ、見つからないし。今は七海さんを見張れって大阪の少年探偵に・・・あっ。居ない!?」
そう。七海はすでに病室に居なかった。それは京都の事件で平次が行った方法と全く同じ方法で逃げたと思われる。
───どこに行ったの!?
桜の木の下。七海はその木の下にいた。俯いたまま。
「はぁ」
ため息をつく。これで何回目だろうか。もし誰も来なかったら・・・
走る音が聞こえてくる。強い風が吹いて桜が一斉に散って前が見えない。
「はぁはぁ」
「誰?」
散った桜がやっとおさまり彼の顔が見えた。相手は以外だった。
彼女だったんだ。ずっと気になっていたあの子。まさか彼女だったとは自分でも気が付かなかった。走る・・・もっと早く。桜が見える。彼女だっ彼女がいる。
「はぁはぁ」
「誰?」
そう言われた。一斉に桜が散った。そうだ、彼女に告白しよう。と彼は今決めた。
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