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アヴェ・マリア
作:Maria


どんなに美しい朝焼けだっていつかまた真っ暗闇に覆われる。



明けない夜はないなんて、そんな綺麗事私は好きじゃない。



雨上がりには綺麗な虹がかかるなんて、期待は裏切られる。



だから初めから何も思わない。
私は、雨しか知らない。



理想と現実の境界線は、自分で理解しなきゃならないの。
もうここは夢の世界じゃない。



雨の後には虹が出て、太陽が輝く。
どんなに静かで暗い夜だって、月や星たちがきらきらと煌めく。



どうしてこう教えないの?
太陽が光り輝いた後は、冷たくて激しい雨が降るの。
どんなに月や星たちが美しく煌めいたって、黒くて深い闇にかなうものはない。



人間には二種類あって、愛される人と愛されない人がいるの。
もちろん私は後者だね。



愛されたいと願うことすら許されない。
愛することさえ出来ないの。



温かい手のぬくもりも、




温かい家庭の食卓も、



温かい愛の中の穏やかな眠りも、



優しい朝も、何もかも。



私には何もない。



一人じゃない。



一人じゃない。



きっと一人なんかじゃない。



いくら暗示のように言い聞かせたって眠れない。



瞳を閉じることが怖くて、一度閉じてしまえば今度は瞳を開くことができないの。



どうか…



どうか…



一度だけでいいから微笑んでくれないかな。



なんて願いも虚しく、音すら立てずに消えていく。



マリア様。



人は平等じゃない。



幸せはみんなに降り注がない。



マリア様。



そうでしょ?



おぉ、マリア…



夢の続きはどこにあるのかな。



悲しみの向こう側にはきっとさらなる悲しみが続くだけ?



美しい朝焼けもいつかまた真っ暗闇に包まれるのなら、初めから知らない方が良かったかもしれないね。














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