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蜘蛛ですが、なにか? 作者:馬場翁
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237 イベント多数でフラグ管理が大変

 い、忙しい。
 というのも、黒を封印してからというもの、あっちゃこっちゃでいろいろなことが起きまくっているから。
 その対応で忙しい。

 まず、オーガくんは私の読み通り、山脈を越えて保護地に降り立った。
 直後、やたら強いおじい様がオーガくんに挑み、現在進行形で死闘を繰り広げている。
 見た限りステータスはオーガくんの方が圧倒的に高そうだけど、おじい様は卓越した剣さばきでオーガくんの攻撃をいなし続けている。
 やだ、このおじい様素敵。
 ちょっとこんなところで退場させるのは惜しいと思えるほど、素晴らしきおじい様。
 けど、魂の損耗具合が酷い。
 このままだと、次の転生はできないんじゃないかと思えるほど、おじい様の魂は傷ついている。
 何をしたらここまで酷くなるのか想像もできない。
 オーガくん相手に善戦しているけど、防戦一方で勝敗は覆りそうにない。
 ここは、オーガくんに負けてもらって、魂を保護しよう。

 エルフのところにも少し動きがあった。
 新しい転生者が隔離されてきた。
 けど、どう見ても周りの転生者とは違う、鍛えられた跡があるんだよねー。
 誰かの息がかかってるのは確実。
 というか、どっかで見たわ。
 あれだ、神言教のところだ。
 ということは、神言教のスパイか。
 今は下手に動いて欲しくないし、その動向はチェックしておかないと。
 場合によっては、その転生者を送り込んできた神言教のお偉いさんにアタックかまさなきゃならないかも。
 要注意だわ。

 次に、魔族領の動き。
 こっちもかなり活発に動き始めている。
 まず、チンピラが第七軍を正式に引き継ぐことになった。
 それに伴って、チンピラのいた第四軍の副軍団長の椅子が空き、そこにメラが収まった。
 イヤー、ビックリ。
 メラってば地味に第四軍で出世してたのね。
 まあ、吸血っ子と一緒に育成してきたわけだから、そんじょそこらの魔族よりかはよっぽど強くなってるだろうしねー。
 出世が早いのも納得ってもんよ。
 魔王はメラには干渉してないっぽいので、純粋にメラ自身の功績ってことでしょうね。
 素直にすごいわ。

 アーグナーのところは相変わらず。
 エルフをたまに罠にかけたり、逆にこっちの都合の悪い魔族の情報を流してエルフに消させたり。
 といっても、エルフもこのところ流れを失っていることに薄々感づいているのか、動きが消極的になりつつある。
 大人しくしててくれるのならそれに越したことはないんだけど、なんか企んでそうだから油断はできない。

 他の軍団長にも魔王の使いと言って会ってみた。
 第二軍の軍団長は、おっぱいだった。
 ちょっとあの質量兵器には勝てる気がしない。
 事前情報でサキュバス族で、絶世の美女って聞いてなかったら、反射的に胸をもぐところだったわ。
 第一印象はそんな感じだけど、言動の方も見た目通りな感じだった。
 色っぽい仕草に艶のある喋り方。
 魔性の女って感じ。
 ただ、サキュバス族って言っても私の目にはただの魔族にしか見えなかった。
 あとで調べてみたところ、先祖にサキュバスが混じってるって伝承があるだけで、ほとんど魔族だった。
 代々小さい頃から淫技のスキルを取得させられて、そういうふうに見えるように教育されているんじゃないかっていうのが私の見解。
 実際、言動は確かにそう見えるけど、観察してみるとどこか演技臭い。
 蠱惑的な仕草の中に、ところどころ相手の裏をかこうという思惑が見え隠れしてた。
 そのくせ積極的に優位に立とうという意思が感じられない。
 多分だけど、根は結構真面目な小心者なんじゃないかなー。
 んー、なんだ、あれだ。
 ちょっと、イヤ、かなり、小物臭い。
 立派なのはおっぱいだけで、あんまり警戒する必要を感じない。
 それすら演技ならこっちの完敗だけど、多分それはないんじゃないかなーと思う。
 妙な動きをすればさっさと切り捨てるけど、放っておいても大した障害にはなりえないかな。

 第三軍団長は、あれだ、論外。
 平和主義者で臆病者。
 そのくせ下手に強いから軍団長なんてやってる感じ。
 頭もそんな宜しくないし、実質第三軍を動かしてるのは部下の人たちやね。
 その部下の人たちも軍団長の人柄に惹かれたバカ正直者軍団。
 いわゆる脳筋。
 警戒するだけ無駄。

 第五軍団長は、武士?
 私が魔王の使いだって言ったら、最上級のもてなしをされた。
 会ってみたら魔王様にお仕えするのだー、てな感じで熱く語られた。
 嘘を言ってる雰囲気でもないし、腹芸ができるタイプにも見えなかった。
 家の方針で魔王に仕えることを幼少の頃から決められており、そういう性格になったらしい。
 だっていうのに、先代魔王は雲隠れしちゃって魔王に仕える機会が今までなく、そのせいで余計無駄に熱意にあふれているようだ。
 いい、のかなー?
 うん。
 まあ、魔王の役に立とうという気概が本物ならまあいいや。

 第六軍団長は、ショタだった。
 聞けば、割とつい最近軍団長になったばかりだという。
 天才魔法使いだってさ。
 それ以外はよくわからない。
 ちょっとしか時間を取ってもらえなかったので、顔を見ただけで収穫はほぼなかった。
 今のところ怪しい動きはないし、監視は今後も続けていくので心配はなさそうだけど。

 第八以降は魔族領の奥地に引っ込んでいて出てこないので、無視。
 どうも、名前だけで実際には軍と呼べるものじゃないらしい。
 領地を守る衛兵止まり。
 ないものと考えて問題ない。

 魔族領の中で一番の問題は、吸血っ子だ。
 あいつ、逆ハー形成してやがる。
 なにしてんの?
 血吸ってんの。
 なんてこった。
 吸血っ子ったら逆ハーメンバーの血を吸っていやがった。
 イヤ、吸血鬼だから間違っちゃいないんだけどさー。
 私、そんな指示出してないんだけどなー。

 問題は人族領でも起こっていた。
 ようやく人族領での監視体制が完成しつつあった時、先生の姿を発見した。
 どうも、学園に通うらしい。
 しかも、そこには転生者が複数いるようだ。
 波乱の予感しかしない。
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