挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
蜘蛛ですが、なにか? 作者:馬場翁
しおりの位置情報を変更しました
エラーが発生しました

ブックマークしました。

設定

更新通知 0/400

設定を保存しました
エラーが発生しました

カテゴリ

ブックマークへ

以下のブックマークを解除します。
よろしければ[解除]を押してください。

ブックマークを解除しました。

211/529

162 拝啓、引っ越しました

 マイホーム完成!
 今回のマイホームは林全体を包み込んだ意欲作です。
 直径100メートルくらいの林全部を糸で覆って、それをそのままマイホームに改造した。
 遠くから見たら白いでっかい繭みたいに見えるかも。

 んでもって、1晩で作ったわけだけど、街の人たちの反応はどうだろ?
 さすがにこの規模の巣を作れば嫌でも目につくはず。
 千里眼で様子を拝見。

 ん?
 んん?
 んー。
 よくわからんな。
 まだ気づいてないのかな?
 けど、そのうち気づかれるだろうし、それまでは待機かな。

 ふう。
 久しぶりにこんだけ大掛かりな巣を作ったから、SPがかなり減ったわ。
 空納に保管してある食べ物を取り出して食べる。
 うまうま。

 しばらくはここを本拠地にして、エルロー大迷宮は払い下げでいいかなー。
 あそこもまだ使えるから、払い下げっていうよりかは別荘扱いか。
 何かあったらあそこに逃げ込むことになるだろうしねー。
 怖い人も追っかけてきてることだし、拠点は多いに越したことはないか。

 とりあえず、街の様子見つつのんびりしてますかねー。




 誰も来ない。
 なぜだ?
 街の方ではちょっとした騒ぎになってるのはわかる。
 兵士の皆さんとか冒険者の皆さんとかが慌ただしくしてるのは見える。
 けど、慌ただしくはしてるけど、出撃しようって雰囲気じゃない。
 どっちかって言うと様子見するために監視体制を強化しようとしてる感じかな?
 なんでやねん。

 こんな危険なモンスターが街のすぐ近くに居着いたら即行で始末しようって思うっしょ。
 何チンタラしてんのさ。
 平和ボケしたのか?

 あ、それともなければ昨日の吸血っ子の母親が変なこと吹き込んだか?
 セラス婦人だったっけ?
 あの人と吸血っ子は昨日の夕方頃に街についてる。
 んで、予想通り一番でかい屋敷の中に入っていった。
 従者が頭下げてたし、やっぱりあの屋敷の住人らしい。
 ということは、この街の権力者の妻ってことだよね。

 権力者の妻、発言力高い、昨日弾みで助けた、私蜘蛛、見るからに蜘蛛の巣出現。
 あー、はー。
 連想ゲームだねー。
 なんとなーくオチが見える気がするよ。
 昨日も去り際になんか熱心に語りかけてきてたし、権力者の旦那さんに変なこと吹き込んで、討伐に行かないように説得した可能性とかあるんでね?
 ありそー。

 イヤ。
 まだそうと決まったわけじゃない。
 きっと今は様子見の段階なんでしょ。
 準備期間というやつだよ。
 もう少し待てば兵士とか冒険者がワラワラやってくるに違いない。
 そうなればウエルカム。
 経験値ウハウハでっせ。

 なるよね?




 3日経ちました。
 相変わらず街に動きなし。
 なぜだ?
 兵士たちは私の巣に一番近いところの詰所を拠点に数が増えたし、冒険者も時々近くまで様子を見に来るようになった。
 けど、それだけ。
 兵士は警戒しつつそれ以上の行動を起こさないし、冒険者もある程度近くまで来ると引き上げていっちゃう。
 どうしてそこで引き上げるんだよ!?

 仕方がないから近くの盗賊団を襲って壊滅させた。
 暫定街長の奥さんと子供を襲うような盗賊がいるくらいだし、このへんの治安はあんまよくないっぽい。
 街からちょっと離れるといるわいるわ。
 そういう盗賊連中を探知で探して、アジトを急襲。
 美味しくいただきました。
 経験値的にも、腹の足し的にも。

 ただ、味の方はひどかった。
 あいつら臭いんだもん。
 一人だけ無臭なるスキルを持ってたやつはまだマシだったけど、それでも味が悪かった。
 前に食べた騎士たちはそれなりに美味しかったはずなんだけど、人間は個体によってだいぶ味が変わるらしい。
 まあ、毒物だとか食い慣れた私にかかれば、多少臭いくらい我慢できるんだけどね。

 盗賊倒してるうちにレベルが上がって、スキルポイントが5000になった。
 これでまたぶっ壊れスキルがゲットできるぜ!
 て息巻いてたのに、なぜか必要なスキルポイントが増えてた。
 おかしいなー。
 5000ポイントで救恤が手に入るはずだったのに、いつの間にか6000に数字が増えてる。
 見間違いだったのかなー?

 ちなみに、その他のぶっ壊れスキルはちょっと手が届きそうにない。
 色欲と純潔が10000ポイント。
 憤怒が15000、強欲が20000、慈悲が11000。
 ウケるのが嫉妬の50000と、謙譲の100000。
 不死ほどじゃないけど、取らせる気ねー。
 あ、吸血っ子のスキルポイントなら一部取れるわ。

 まあ、そこまで貯めるのはさすがにだるい。
 というわけで、しょうがないから代わりに魔王のスキル取った。

『魔王:ステータス全種と耐性全種が上昇する』

 これで私も魔王の仲間入りー。
 イエーイ。
 まあ、これ持っててもただのスキルだから意味ないんだけどね。

 魔王は称号の魔王持ってないと意味ないし。
 スキルの方はちょっと高性能の強化スキルってだけだし。
 本物の魔王以外にもチラホラこのスキル持ってる奴はいるっぽいしね。

 ちなみに、上がったステータスの数値は各100だった。
 微妙。
 いや、私の基礎ステータスが高すぎるからそう思うんだろうけど、普通に全ステータス100アップとかかなりすごいスキルのはずなんだよね。
 しかも耐性も上がるっていう。
 普通だったらチートスキルのはずなんだよなー。
 対になってる勇者のスキルも多分効果は同じだろうし。

 今までの人間のステータスを見る限り、どうも人間って弱いらしい。
 今まで見た最高が騎士と一緒にいた魔法使いのおっさんで、そのおっさんでもかろうじて魔法系のステータスが4桁いくくらい。
 それ以外で4桁のステータスを持ってる奴は見たことがない。

 そこに全ステータスプラス100が来たら、そりゃ、劇的に変わるだろうね。
 弱っちい人間の中じゃ、それだけで一歩抜きん出ることができるっしょ。
 しかも、スキルレベルを上げればさらに伸びるわけだし。

 けど、逆に言えばその程度。
 私が微妙って思う程度の効果が、人間からするととんでもない効果になる。
 私ってば、気付かないうちにとんでもない化け物になってたっぽいなー。
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
↑ページトップへ