挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
蜘蛛ですが、なにか? 作者:馬場翁
しおりの位置情報を変更しました
エラーが発生しました

ブックマークしました。

設定

更新通知 0/400

設定を保存しました
エラーが発生しました

カテゴリ

ブックマークへ

以下のブックマークを解除します。
よろしければ[解除]を押してください。

ブックマークを解除しました。

176/504

137 蜘蛛VS蜘蛛③

 フハハハハ!
 どうよこの中層の真っ赤に燃えるマグマの景色は!
 火に弱い蜘蛛にはさぞかし辛かろう!
 私も熱くて辛い!
 けど、アークは私の比じゃないくらいキツいはずだ。

 下は落ちれば死ぬこと間違いなしのマグマの海。
 私はサイズが小さいから、ところどころにある小さな島に着地することもできる。
 けど、アークの全長はおおよそ15メートル。
 そんな巨体が着地できるような大きな島はない。

 さらに、いるだけでHPを削るこの環境。
 私は長い時間をかけて耐性を高めていったけど、アークに火耐性はない。
 HP高速回復があるから減りはしてないけど、きついことに違いはない。
 これでHP高速回復は事実上使えなくなったようなもんだ。

 空間機動でその巨体を空中で支えつつ、苦手な火炎フィールドで、相性最悪の私とやり合う。
 まさしく詰みの状況。
 ククク。
 蜘蛛の分際でこの私に楯突いた愚かさを後悔しながら果てるがいい!

 というわけで、まずは引斥の邪眼ゴー。
 引斥の邪眼は重の邪眼の進化したスキルで、それまで下方向にしか発生できなかった引っ張る力を、上下左右どこにでも発生させられるようになった。
 しかも、引っ張るのとは逆の、弾く力も使えるようになって。
 この弾く力を自分の周りに展開すると、擬似結界みたいなことができる。
 ただし、空気とかも一緒に弾かれていっちゃうから、あんまり長時間使い続けることはできない。
 それに、進化して機能が増えても、やっぱりというのか、一番強いのは下方向の力。
 その下方向の力を、思いっきりアークにかけ続ける。

 ただでさえ、巨体を空中で支えていなければならないのに、そこにさらに重力追加。
 落ちてもいいんだよー?
 なーに、落ちても死ぬだけだって。
 さあさあ、早く落ちて私の経験値の糧になってくださいな。

 アークは空間機動を駆使してなんとか踏ん張っている。
 糸を出して天井に向けて伸ばす。

 とっとと落ちんかい。
 させるわけないだろーが。
 暗黒魔法、暗黒弾発動。

 暗黒魔法は闇魔法のそのさらに上の魔法で、深淵魔法の1個下の魔法だ。
 深淵魔法より威力は劣るけど、その分使いやすい単体攻撃魔法がある。
 それがこの暗黒弾。
 闇魔法の闇弾の上位の魔法で、その名前のとおり、真っ黒い玉を発射する魔法だ。
 闇属性の攻撃に、さらに衝撃属性も加わっているらしく、着弾すると弾けて相手にダメージを与える。
 ちなみに、上位の魔法だけあって、見た目よりもずっと威力は高い。

 暗黒弾が糸を出していたアークの尻に着弾する。
 衝撃で糸があらぬ方に飛び、アークのHPが減る。

 ドンドンいってみよう。
 情け容赦なく、暗黒弾を撃ち込み続ける。
 下に落ちるのが先か。
 HPがなくなるのが先か。
 どっちかなー?

 アークは頑張った。
 ああ、頑張った。
 頑張って私の攻撃に耐え、治療魔法で自分を治療し、闇耐性まで獲得した。
 凄まじい根性だと褒めよう。
 頑張った。
 だからそろそろ死ね。

 使い続けたおかげでレベル3になった暗黒魔法の、新魔法を使う。
 その名も暗黒槍。
 暗黒弾の槍バージョンで、こちらは貫通属性の追加ダメージがある。

 暗黒槍がボロボロになったアークの体を貫く。
 ついにステータスでは地龍さえ超える大蜘蛛が、その命を散らせた。

 レベルが4つほど一気に上がった。
 脱皮した皮を脱ぎ捨てる。

 はいはい。
 落下する前に死骸回収。
 落下を始めたアークの死骸を転移を使って回収。
 上層にあるマイホーム、その近くの中層入口手前に置いておく。
 あとで美味しくいただくとしよう。
 まあ、毒持ちだし不味いのは確定的に明らかなんだけどさ。

 できれば糸で包んでおきたいところだけど、他のグレーターとかを始末するのが先決かな。
 ということで、再び転移。

 さっきの縦穴に戻る。

 うん。
 グレーターを含む蜘蛛軍団はまだいてくれた。
 ここで逃すと後々面倒だしね。

 ていうか、こいつら私が狩っていた蜂の死骸食ってやがる。
 おい、こら。
 それは私のだぞ?
 何人のもん盗ってんねん。

 て、思ったら、スモール連中は絶賛蜂と交戦中。
 流石にグレーターとかは蜂に勝ってるけど、結構な数が蜂にやられてらー。

 あー、乱戦になってるとこスマンが、私も参戦していいっすか?
 ダメ?
 ダメって言われても参戦するよ?

 アークがいない今、たとえグレーターが3匹いようと私の敵じゃない。
 最初はアークのステータスの高さにビビってたけど、相性的に蜘蛛軍団が私に勝つ道筋は、周りの雑魚が攪乱して、アークが物理でどつくしかなかったんだね。
 アークがいない今、私にダメージをまともに与えることさえ難しいしね。

 というわけで、サクッとやってしまおう。

 もうめんどくさいから範囲魔法で一気にやっちゃおう。
 アークがいない上に、蜂と乱戦してる今なら魔法の準備をしてても大丈夫でしょ。
 並列意思が使えれば戦いながらでも範囲魔法を使えるけど、流石に私一人の時は戦いながらじゃ、範囲魔法くらいの難しい魔法を使えない。
 まあ、こうやって集中できれば発動までの時間は短くて済むんだけどね。
 動きながらだとやっぱ一人だと難しい。

 では、闇魔法、闇界発動。

 地の底から闇が勢いよく吹き出す。
 その闇に触れた存在は大きなダメージを受ける。
 深淵魔法地獄門ほどじゃないけど、それなりの範囲と威力を持った魔法だ。

 闇が引いていった時、スモール系の連中は全滅。
 成体でも、ポイズン含む数体がかろうじて生き残っているのみ。
 グレーターは流石に生き残ってるけど、無傷ではない。

 生き残った奴らに、順に暗黒魔法をぶち込んでいく。
 こうして、蜘蛛軍団は割と呆気なく壊滅した。
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
↑ページトップへ