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蜘蛛ですが、なにか? 作者:馬場翁
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130 禁忌

 …おはようございます。
 …。
 最悪だ。
 ああ、最悪だ。
 何が禁忌だ。
 確かに禁忌だ。
 こんなもんカンストさせなければ良かった。
 知らなきゃよかった。
 D、あいつ、なんて性格が悪いんだ。
 禁忌なんて犯すようなやつに、こんな情報を伝えてどうしろってのよ?
 最悪だ。

 さっきの冒険者なんか助けなければ良かった。
 胸糞悪い。
 最低だ。
 最悪だ。
 人族も魔族もみんな滅びてしまえばいい。
 吐き気がする。

 管理者ギュリエディストディエスは今まで何をしてきた?
 なんでこんなになるまで甘やかした?
 奴らにそんな慈悲をくれてやる必要もないっていうのに。
 根絶やしにしても足りないくらいだっていうのに。

 ああ、わかってる。
 そんなこと、出来るわけがないってね。
 わかってはいるけど、それを込みで考えても苛立つ。

 どうする?
 もうこれを知ったら私は関係ないとは言えない。
 もう時間もない。
 行動を起こさないとならない。
 そのためには力が要る。
 今回の進化でステータスはだいぶ上がった。
 けど、そんなの無意味だ。
 Wのシステム内の力なんて、所詮はシステム内でしか通用しない力だ。
 今から行動を開始するとなると、MA領域に干渉できるだけの力を付ける必要がある。
 支配者階級の権能は3つあるけど、これだけじゃ足りない。
 管理者クラスの力じゃないと。

 そうなると、無理矢理管理者クラスにまで上り詰めるしかない。
 Dはそれを見越していたんだ。
 あいつめ。
 だからこそのn%I=Wのスキルってわけか。
 あいつなりの誠意のつもりなんだろうけど、絶対にこうなることを狙っていたとしか思えない。
 クソ。
 結局全部あいつの掌の上ってか。
 最悪だけど、その手に乗るしかない。
 それしか選択肢がない。

 ああ、クソ。
 イライラする。

《熟練度が一定に達しました。スキル『怒LV1』を獲得しました》

 ああ、そう。
 どうでもいいわ。
 そんなスキル、いくらあっても意味なんかない。

 …いや、スキルを捧げれば、あるいは。
 いけるか?
 うん。
 いけそうだ。
 それなら、今までどおりの方法でレベルを上げて、スキルを伸ばしていけば。
 けど、もう悠長なことは言ってられない。

 覚悟を決めよう。
 こうなったら仕方がない。
 本当なら人族と魔族を殺しまくるのが手っ取り早いけど、それをすると流石にギュリエディストディエスが黙っていないはず。
 Dに牽制されていたとはいえ、あいつのことだから絶対邪魔をするはずだ。
 今の私じゃ、ギュリエディストディエスには逆立ちしたって勝てない。
 あいつに邪魔されないようにするには、あいつより強くならないとならない。
 そこまで行けなくても、あいつが手出しするのを躊躇するレベルの力を身につけないと。

 放置していた蛇の死骸を食べる。
 進化で減ったSPをとりあえず回復しないと。

 蛇を食べ終わる。
 もう一つの方ももうゆっくり食べるなんて言ってられない。
 早急に食べてしまおう。

 転移する。
 目的地は下層。
 ここなら魔物には困らない。
 今まで安全を考慮して上層を拠点にしてきたけど、そんなことを言ってる余裕もない。
 目に付く魔物は片っ端から狩っていく。
 それでどれだけレベルをあげられるか。
 それでどれだけ効果があるか。
 やるしかない。

 移動。
 魔物を発見。
 鑑定する。
 強さ的に鰻クラスの魔物だ。
 けど、もはや今の私の敵ではない。

《経験値が一定に達しました。個体、エデ・サイネがLV1からLV2になりました》
《各種基礎能力値が上昇しました》
《スキル熟練度レベルアップボーナスを取得しました》
《スキルポイントを入手しました》

《経験値が一定に達しました。個体、エデ・サイネがLV2からLV3になりました》
《各種基礎能力値が上昇しました》
《スキル熟練度レベルアップボーナスを取得しました》
《スキルポイントを入手しました》

《経験値が一定に達しました。個体、エデ・サイネがLV3からLV4になりました》
《各種基礎能力値が上昇しました》
《スキル熟練度レベルアップボーナスを取得しました》
《熟練度が一定に達しました。スキル『死滅の邪眼LV1』が『死滅の邪眼LV2』になりました》
《スキルポイントを入手しました》

 3レベルアップ。
 上がったスキルは1個。
 足りない。
 全然足りない。
 下層の魔物すべて殺し尽くすつもりでいこう。

 地龍が出てきたら迷わず殺す。
 あの役立たずの尖兵なんて、殺してもいい。
 こんな迷宮の誰も来ないようなところで燻らせてるより、私の糧になってもらったほうがずっと有効活用になる。
 上層と中層には龍はもういないはず。
 下層にあと4体と、最下層に9体ね。
 全部殺す。

 ああ、何でこんな世界に転生したんだろう。
 この世界ごと滅びればいいのに。
 なんだってこんな世界のために…。
 ああ、わかってるよ。
 やらなきゃならないってことはね。
 けど、それはこの世界のためなんかじゃない。
 あくまで私のため。
 私が私のためだけにやることだ。
 そうでなきゃ、誰がこんなクソッタレな世界のためにやるかっていうの。
 最悪だ。
 最低だ。
 この世界のあまねく命を殺そう。
 面倒くさいことこの上ないけど、この世界をめちゃくちゃにするための力を付けよう。
+注意+
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