挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
蜘蛛ですが、なにか? 作者:馬場翁
しおりの位置情報を変更しました
エラーが発生しました

ブックマークしました。

設定

更新通知 0/400

設定を保存しました
エラーが発生しました

カテゴリ

ブックマークへ

以下のブックマークを解除します。
よろしければ[解除]を押してください。

ブックマークを解除しました。

154/504

122 飛んで飛んで飛んで

 ふふふ。
 くふふふふ。
 うへへへへへ。

 あー、ニヤニヤが止まらない。
 今なら空でも飛べる気分だわ。
 物理的にも。

 何が言いたいのかというと、立体機動が進化して新たに獲得したスキル、空間機動がかなりハイスペックだったのだ。
 立体機動は蜘蛛の私はスキルに頼らなくても、壁走りとか跳躍とかできたしあんま役に立ってなかったんだけど、空間機動は違う。
 なんとこのスキル、空中二段ジャンプが可能になるのだ!

 感覚としては、空中に見えない足場が一時的に出現するような感じ。
 この足場を蹴ることによって、私は空中でも自在に動き回ることができるようになったのだ。

 進化前の鰻戦では、天井での機動力が足りなくて危うく死にかけた。
 その後進化して大分ステータスも伸びたからマシになっていたけど、火龍戦で再認識したのは、やっぱり空中機動力は必要だってことだ。
 いくら糸を使ってそれなりに空中でも戦えるって言っても、やっぱりそれなりの域を出ない。
 それだと、火龍みたいに飛べる相手と空中戦はできない。
 だからこそ、火龍戦では切り札の一つである幻術まで使って、空中戦を避けたんだしね。

 けど、この空間機動があれば問題は解決。
 むしろ普通に羽根とかで飛ぶよりも、私の持ち味であるスピードを生かせるから、空中戦闘力が一気にアップしたと言える。
 今なら蜂とかとも空中でやり合うことができそう。

 とは言うものの、空中機動も万能ってわけじゃない。
 いくつか弱点というか、欠点がある。
 まず、発動には赤のSPを消費する。
 まあ、これは仕方ない。
 こんな便利なスキルがなんの消費もなく発動できたらバランスブレイカーになるわな。
 空飛ぶやつの天敵になりかねん。
 できればSPじゃなくて、余り気味のMP消費の方が良かったんだけど、贅沢は言えない。
 そういうわけで、無限に飛び続けることはできない。

 消費の度合いは、足場を形成している時間に比例するっぽい。
 なので、一瞬だけ足場を作って、ジャンプするのが一番消費が少なくて効率がいい。
 逆に、足場作ってそのまま空中にボーッと突っ立ってると、ものすごい勢いでSPが消えていくことになる。
 下手すると、ボーッとしてたら餓死してたなんてことにもなりかねないくらい減る。

 次に、この足場は割と脆い。
 多分スキルレベルが低いせいだと思う。
 今の私の全速力だと、蹴った瞬間足場を突き抜けてしまう。
 全力で蹴ると、前に進むどころか、逆に足場を突き抜けてその場で落っこちる羽目になる。
 もちろんスピードが乗った状態で足場に着地するときも、やっぱり突き抜けることになる。
 なので、空中ではスピードを落とさないといけない。
 何度か実験して突き抜けたから、大体どの程度までスピードを落とせば突き抜けないかは把握した。
 実験中だから良かったけど、これがぶっつけ本番の実戦だったら、突き抜けた瞬間無防備になってやられてた。
 ホント、検証って大事。

 これも仕方ないといえば仕方ないけど、スキルレベルが上がって足場が頑丈になるのを期待するしかないね。
 多分レベルが上がればそうなると思うし、早いうちに私のトップスピードに耐えられるくらいになって欲しい。
 けど、SPはなるべく温存しておきたいから、普段から熟練度稼ぎができないのが辛いところ。
 あー、MP消費だったらホント良かったのに。

 それもこれも雑魚魔物がマグマの中に引きこもってるのが悪い。
 これじゃ、食事もできないし、経験値も稼げない。
 あと1レベルで進化できるのに、その1レベルが果てしなく遠い。
 陸上にいる魔物をコツコツ倒していけば、いつかはレベルも上がると思うけど、雑魚を倒して得られる経験値なんてたかがしれてるからなー。

 叡智様のおかげで、私はレベルアップに必要な経験値がわかる。
 レベルのところを鑑定すると次のレベルアップに必要な数値が表示されるのだ。
 戦ったあとにはいつもチェックしてたんだけど、取得できる経験値は相手の強さに比例するっぽい。
 タツノオトシゴだとかなり少ない。
 ナマズだと普通。
 鰻だと多め。
 火竜いっぱい。
 火龍めっちゃいっぱい。
 そんな感じ。
 私の強さは関係なくて、相手の強さで固定の経験値が入るっぽいね。
 ゲームだとものによっては自分が強くなると雑魚から入る経験値が減る仕様とかあるしね。

 で、今までのデータから考えるに、次の私のレベルアップに必要な経験値は、鰻6匹分。
 火竜を倒してもまだ足りないくらい。
 雑魚に換算すると気分が滅入るレベル。

 鰻とか火竜とかを倒せるなら手っ取り早いんだけど、火竜なんてあのマグマの湖で1匹見ただけだし、鰻も相当なレア物。
 探知で探してみてもそれらしき姿は発見できない。
 それに、仮に見つけたとしてもマグマから出てきてくれないと思う。
 鰻、ナマズほどじゃないけど、勝ち目がない相手には挑まないしね。

 逆に火竜なら襲いかかってくるかもしれない。
 あのマグマの湖の火竜があの性格だっただけかもしれないけど、火竜が種族的に好戦的なんだったら、あわよくばその配下もろとも美味しくいただけるかもしれない。
 まあ、いたらの話だけどねー。

 火龍?
 あんな化物とそんなホイホイ戦えるかっての。
 勝ったって言っても、私よりもあれ格上だからね。
 前回勝てたのだって奇跡みたいなもんなんだから、2度とやりたくないわ。

 まあ、雑魚をちょっとずつ狩っていって、一歩ずつ行くしかないね。
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
↑ページトップへ