#一三八 聖なる夜に騒ごう
「そうだっせっかくこうして会ったんだから、これから四人でカラオケでも行かないか?」
豊が提案した。
「何言ってんの!邪魔しちゃ悪いでしょ!」
月島は言うが、
「どうせ今日なんかどのホテルのいっぱいだって、な?」
こういうことを臆気もなく言える豊の性格がある意味うらやましい…。
俺と朝倉が互いに顔を見合わせた。
にっこり頷く朝倉。
「じゃあ…」
「よし、決定!」
俺が言う前に豊が言った。
「本当に良いのか?その…月島は」
さっきからのやりとりを見て心配になった。
「もちろんよ、みんなでワイワイやった方が楽しいし」
そんなこんなでカラオケに行くことになってしまった。
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
「あいにく、小部屋しか空いておりませんが…」
「あっおっけーっす、それで」
カラオケ店の店員と豊のやりとりだ。三度目の正直というのか?この店で三件目。先に行った他の二件は総て満室で、ようやく空いている店を見付けた。
月島は最初に行った店がダメだった時から「帰ろう」と言っていたが、豊がほぼ強引に押し切った。頻りに「ごめんね」を連呼していた月島。こういう状況を見ていると月島は大変だろうなと思った。
「さ~騒ごうぜ!」
「てかさ、もうすぐ二時なのよぉ!」
一人盛り上がっている豊とは対照的に冷め切っている月島。
「何言ってんだ、閉店まで三時間あるんだぜ!」
「ウソっ閉店まで居る気ィ…」
月島はゲソっとなりながら言った。そんな二人のやりとりを見ていると笑えてしまう。
「さて、どうする」
言って一番に座っていた俺の横に豊が座った!
「あ!そこ、麻梨子の席でしょうが!」
月島がすかざずツッコむ。
「良いのよ由実。さ、座りましょ」
朝倉がフォローする。
「さっすがぁ、朝倉は分かってる~」
豊が言った。
(コイツ酔ってやがる!)
「月島、コイツ酔ってるだろ?」
俺は月島に訊ねた。
「え!うん…でも、缶一本だけよ!!」
「マジ?コイツ弱え~」
「っんだと~」
俺の一言に怒る豊。
「うるさいっ酔っ払い!」
俺は豊を一蹴した。
ともあれ、俺たちはカラオケを楽しんだ。
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