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組織
作:Daisy Katsura



第01話:バイク!(事件編)


俺の名は、黒崎 くろさき かおる
言わずと知れた名探偵・黒崎 新一くろさき しんいちの孫だ。
え?
爺ちゃんは元気かだと?
・・・死んだよ。
親父が餓鬼の頃、ある組織に関わってな。
おっと、余計な話をしてしまったな。
時間がない。
さっさと話を進めるとしよう。

東京都立明丹高等学校。
俺が通ってる高校の名だ。
実はこの高校、俺の爺ちゃんの通ってた高校でもあるんだ。
俺の婆ちゃん、黒崎 真理絵。旧姓・奥村 真理絵が「行け」と言うので、嫌々と通っているのだ。
ん?
婆ちゃんはまだ健在だぞ。
その証拠に、夜中にバイク乗って仲間引き連れて町中で騒音立ててるよ。
全く、いい歳してどんな神経してんだか・・・。
まぁ、そんな糞婆だけど、根は良い方なんだ。
俺が小学生の時に虐められていた時なんか、いじめっ子ぶん殴って助けてくれたし、中学の時に不良に絡まれてボコボコにされた時、不良どもを締め上げて病院送りにした。
って、これじゃあうちの婆ちゃんが不良だ。
俺がそんな事を考えていると、
「聞こえてるのかクロサキッ!」
と、言いながら、メガネを掛けた英語の教師が俺に向かってチョークを投げつけてきた。
いてっ!
「何すんだてめぇ・・・。」
俺は低い声と怖い目つきで教師に言った。
教師は、
「お前がちゃんと話を聞いていないからだ!」
と、言い、
「これは俺様に『てめぇ』と言った罰だ。」
と、付け足してもう一本投げてきた。
俺は人差し指と中指で巧くキャッチすると、
「お返しだ。」
そう言って、それを教師に投げ返した。
俺が投げ返したチョークは、教師に向かって真っ直ぐ飛んでいき、教師の顔の真横を0.1mmと言うすれすれの位置を時速約100Kmのスピードで通り、後の黒板に当たって粉々に割れた。
教師は、
「う、う、う、腕をあげたな?」
と、怯えながら言った。
「長いですから。」
そう言って、俺は笑った。
そして回りの生徒は、俺に拍手をした。
それと同時に、キーンコーンカーンコーンと、チャイムが鳴る。
「お、お前ら。此処、宿題だからな!
全科目終了!解散!」
英語教師はそう言うと、慌てる様に教室を出て行った。
そうそう。
言い忘れていたが、今出て行った英語教師は、山本 浩一と言って、うちのクラスの担任である。
山本は、結構面白いので生徒達に人気がある。
因みに山本は、俺とは対立の立場にある。
要するに、良く喧嘩をする様な仲だって事だ。
って・・・違うか。
それはそうと、今日は早く帰ろう。
妹の誕生日だからな。
ん?
妹がどんな子だと?
それはいずれ解る。
俺は、鞄を机に置き、荷物をまとめ、帰りの支度をした。
「あれ、黒崎帰るの?」
と、弱そうな男が聞いた。
彼は大熊 大輔おおくま ひろすけ
入学当初、コイツは他の中学から来た奴に嫌と言うほどいじめられていたいじめられっこだ。
しかし、最近になってコイツをいじめる者は本校にいなくなった。
その代わり、俺をいじめようとする奴らが増えた。
その訳は、大熊をいじめてる奴らを叩きのめしたからだ。
「何で?」
俺はそう返す。
大熊は、
「放課後、体育館で海外研修の説明会あるよ?
朝、先生が必ず出席するようにと言ってたけど・・・。」
説明会か・・・。
「そんなもん出ねえ。」
俺はそう言った。
「えっ!?
・・・出ないとまずいんじゃないの?
あの先生、出ないと成績下げるって。」
大熊がそう言うと、
「そんな不良に何言っても無駄よ。」
と、安部なつみが眼鏡を掛けた感じの日焼けをしているいやみな女が言った。
コイツは、礼水 玲歌いやみ れいか
名前の通り、いやみを言うのが得意だ。
可愛いがこの性格では好かれないな。
寧ろ、嫌われ者だ。
「あぁ?誰が不良だとコラッ!?」
俺は礼水を睨みつけた。
すると礼水も睨み返す。
それと同時に、俺と礼水の額から火花が散る。
「まぁまぁ。二人とも落ち着けって。」
と、二枚目の顔の男が割って入った。
彼は河野 裕一。迷探偵だ。
「俺は落ち着いている。」
俺は河野にそう言ったが、
「嘘吐き。」
と、月島 きらり starring 久住 小春(本名:久住 小春)に似た可愛い少女が言った。
彼女は、木之本 アスカ。
国民的アイドルだ。
アスカは、俺の無二の親友だ。
「アスカに言われるとショックだ俺。
二度と立ち直れんかも・・・。」
と、俺は隅っこの方で火の玉浮かして小さくなっていた。
「木之本さんのせいよ。」
と、礼水。
「玲歌ちゃん・・・。」
アスカは戸惑った。
その時、担任の山本が血相を変えてやって来た。
「黒崎!大変だ!」
「どないしたん?そない慌てて。」
俺は山本にそう言った。
「黒崎・・・ちょっと来てくれ。それ以外は体育館に行ってろ。」
と、山本は俺を引っ張っていく。
何だ何だ?
何があったんだ?
山本が血相を変えるって事は、何か良からぬ事が・・・。
そう思っていると、山本と俺は談話室の前に来ていた。
「入るんだ。」
「あ、あぁ。」
俺は、返事をして談話室に入った。
山本も一緒に入ってくる。
「落ちついて聞いてくれ・・・。」
俺は深呼吸をし、山本の言うことを冷静に聞く準備をした。
「黒崎・・・。言いにくい事なんだが・・・警察から連絡があって、お前のお婆さんが・・・。」
警察から?どうせまた問題起こしたんだろ。
あの糞婆、何時も警察のお世話になってっからなぁ。
「バイクで事故を起こし、な・・・た。」
んあ?
俺の聞き間違いか?
「聞き取れなかった。もう一回言ってくれ。」
俺は山本にもう一度言う様に頼んだ。
「お前のお婆さんが、バイクで事故を起こし、亡くなった・・・。」
山本は、暗い顔をしながら言った。
な、亡くなった・・・。俺の婆ちゃんがバイク事故で死んだ・・・。
俺は膝を付き、涙を流した。
「辛い気持ちは分かる。だが、今はそんな事より、お婆さんの所に行ってやれ。
お前のお婆さんは警察の安置所で保管されている。」
山本は、そう言って俺の肩に手を乗せた。
俺は、流れる涙を拭い、教室まで戻った。
「泣いてるけど、どうしたの?」
と、アスカが言った。
だが、俺は無視しかとして鞄を取り、教室を飛び出した。
「何だ、アイツ・・・。」
と、礼水。
廊下に出た俺は、下足箱まで向かい、靴を履いて学校を飛び出した。
そして、向かった先は・・・・・・警視庁だ。
警視庁に着いた俺は、フロントの女に、
「交通課どこだ!?」
と、聞いた。
「あ、あの・・・。どんなご用件でしょうか?」
「そんな事どうでも良い!交通課の場所教えろや!」
俺は半分取り乱しながら言った。
「用件を言えない方には教えませんよ。」
と、フロントの女は言った。
「五月蠅い!交通課の場所教えろって言われたら素直に教えりゃ良いんだよ!
それがフロント係の仕事だろうが!」
俺は怒鳴り、フロントの女を睨み付けた。
「は、はい!すみませんでした!」
フロントの女は謝ると、
「そこの階段から2階へ上がって下さい。」
と、入り口からちょっと先にある階段を差した。
そこか!
俺は階段まで駆け寄ると、一気に駆け上って2階に上がった。
階段を上ると、廊下が左右に分かれていた。
交通課・・・どっちだ!?
俺は左右を見渡した。
右か。
俺は廊下を右に行き、交通課の部屋を訪ねた。
「黒崎 真理絵の件を担当したのは誰だ!?」
俺は怒鳴り散らした。
交通課の野郎共は耳を塞いだ。
その直後、
「私よ。」
と、一人の警官が言った。
「あの、黒崎 真理絵の孫ですが・・・安置所、案内して下さい。」
交通課の婦人警官は、
「こっちよ。」
と、言って交通課を出た。
俺もそれに続き、交通課を後にする。
婦人警官は俺を確認すると、そのまま階段の方へ行き、そこを通過して真っ直ぐ進んだ。
やがて、奥に遺体安置所と書かれた部屋が見えてきた。
婦人警官は、安置所の扉を開けて中に入って行った。
俺もそれに続く。
「そこ、閉めて下さる?」
と、婦人警官。
俺は言われた通り、扉を閉めた。
婦人警官はその間に、黒崎 真理絵の引き出しを開けていた。
「黒崎 真理絵さんで間違いありませんね?」
と、婦人警官。
俺はそれを確認した。
それは、紛れもなく俺の婆ちゃんだった。
「お婆ちゃん・・・何で死んじゃったんだよ!?」
俺は婆ちゃんを揺すった。
「あの、揺すらないで下さい。」
婦人警官はそう言ったが、俺は無視して揺すり続けた。
すると、婆ちゃんの手に、何かが握られている事に気付いた。
俺は、婆ちゃんの手を広げようとしたが、既に遺体は硬直しており、なかなか広げる事が出来なかったが、やっとの思いで一枚の紙切れを取る事に成功した。
その紙切れには、
薫へ、259461414104553204254404615112
と、書いてあった。
成る程・・・。
「ちょっと見せて。」
と言って、婦人警官は紙切れを取り上げた。
「あ、ちょっと・・・。」
婦人警官は紙切れに目をやったが、
「どういう意味なのかしら?」
と、首をかしげた。
分からないのも当然だ。
今の時代、携帯だからな。
「婦警さん。」
「何かしら?」
「これはね、ポケベル方式で書いてあるんだ。」
「ポケベル?何それ?」
こ、コイツ。ポケベルも知らないのか!?
全く、最近の若いもんは!
「ポケベルってのは、ポケットベルの略で、NTTが開発した小型の送受信機だ。
今では携帯が普及して殆ど使われていないが、昔はそれが使われていたんだ。」
「それじゃあ、この沢山の数字は何て読むの?」
はぁ・・・。
読めないのか・・・って、仕方ないか。
「婦警さん、携帯電話持ってる?」
「ええ、持ってるわよ。」
婦人警官は、携帯電話を取りだした。
「これでどうするの?」
「今から読み方を教えてやる。
先ず、1〜0の数字に、『あかさたなはまやらわ』と、振ってあるね。」
「振ってあるわ。」
「婦警さん、あ行の『お』を打つとき、何回ボタンを押す?」
婦人警官は、
「5回。」
と、答えた。
「そう。
でも、ポケベル方式では、『お』を打つ時は、『15』と打つんだ。
因みに、04は濁音だよ。
この法則で行くと、『259461414104553204254404615112』は・・・。」
婦人警官は、
「これはただのじこではない・・・えっ、事故じゃないってどういう事!?」
どうやら解読したらしいな。
俺の推理が正しければ、婆ちゃんは事故死なんかじゃない。
誰かに殺されたんだ。
そして、死に際にこれを書いた。
犯人に解らない様にな。
婆ちゃん・・・。
あんたの無念、絶対晴らしてやるからな。
爺ちゃんの名に懸けて!









おまけ
「鮫島君、奴はどうした?」
黒いサングラスの男は聞いた。
「申し訳ありません。
先ほど、バイクの事故で・・・。」
鮫島は、そう言って頭を下げた。
「そうか・・・。残念だ。」
サングラスの男は一息吐くと、
「暫く一人にさせてくれ。」
と、鮫島に言った。
鮫島は、
「了解しました。」
そう言うと、部屋を出て行った。
「(お袋・・・。)」
サングラスの男は、涙を流した。



組織・・・。
名前からして怪しいですね・・・。
さて、次回はいよいよ捜査編です。












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