組織(11/11)縦書き表示RDF




事件解決編フォー!


組織
作:Daisy Wig



第10話:犯人は意外な人


エレベーターが4階に到着し、薫達3人は、エレベーターから降りた。
「お前、犯人気付いてんだろ?」
薫にそう言ったのは、何かあると直ぐに暴力を振るうオレっ娘不良少女の瞳だ。
薫はその瞳にこう言う。
「まあな。
あんたはどうなんだ?」
「一応、オレだって」
「一応、い・ち・お・うか・・・」
「何だよ、文句あるのか?」
「いんや、無いよ。
所で、お前は誰に目星を?」
「何でオレがお前に言わなきゃいけねえんだよ?」
「何と無く・・・」
「解った。言ってやるからお前も言え」
そう言って、薫の耳元で囁いた。
すると薫はこう叫んだ。
「そうそう、それそれ!」
この二人には既に犯人が解っているのか、二人共ニヤニヤしている。
「ニヤニヤしてどうしたの?」
そう聞いて来たのは、405号室のインターホンを押そうとしている小百合だ。
どうやら、二人が話している間に、405号室に着いていたらしい。
405号室は、エレベーターホールから右に真っ直ぐ行った端にある。
因みに、401号室はエレベーターホールから左に曲がった角にある。
ピンポン
──インターホンが鳴り響いた。押したのは小百合だ。
すると扉が開き、中から若い女性が出てきた。
「どちら様ですか?」
「警視庁です」
と、小百合は警察手帳を出して見せる。
小谷こたに 清美きよみさんですね?」
「え、どうして私の名前を?」
「表札を見させて頂きました」
「そうでしたか・・・。
所で、どんな御用件でしょうか?」
「先程、私の部下が聞き込みをし、『貴方が401号室から男が出て来て走り去って行くのを見た』と言うのを聞きました。
その事について、貴方にお伺いしたい事があります」
その言葉に清美は一瞬焦り、
「あの、私、これから行く所があるので、申し訳ありませんが、後にしてくれます?」
「「それは駄目だ」」
そう言ったのは、薫と瞳の二人だ。
「へ?」
「「それはっ、あんたがマンションの管理人と401号室の田中さんを殺害した犯人だからだ!」」
「そっ、それって本当なの!?」
驚く小百合と、何の事かしら、とでも言いたげな顔をする清美。
「「ああ」」
二人はそう言う。
「ちょっと待って。
何で私が犯人なのかしら?第一、証拠はあるの?」
「「これからおれ達が話す事を聞いてくれ」」
そこで一旦区切ると、薫が口を開いた。
「小谷さん・・・──あんたは夕方、管理人室へ行き、管理人が田中さんに撲殺される所を目撃。あんたは田中さんに声を掛け、『黙っててあげるからお金を払って』と脅し、先程取りに田中さんの部屋に向かった。
しかし、田中があんたを殺害しようとした。
そこであんたは、念の為と用意しておいた催涙スプレーを、田中に吹き掛け、その間に彼の首を絞めて殺害した」
「それってただの推測じゃない」
「その後、あんたはその部屋を出た。
が、俺達の気配がした為、ベランダに出て、そこから自分の部屋に行き、覆面を被って一階に行き、管理人室の前のカメラにわざと映る。
こうして架空の人物を作り上げたあんたは、カメラに入らない様、部屋に戻って覆面を外し、聞き込みに来た刑事に『401号室から飛び出して来る男を見た』と、証言した。
今の推理に間違いがあったら言ってくれ」
「面白い推理ね。でも残念」
清美は笑いながら言った。
「残念?」
「貴方のは証拠が無いわ。例えそれが真実だとしても、証拠が無ければ話にならない。
それに、田中さんは遺書を書いたんでしょ?だったら自殺じゃないの?」
その言葉に薫は小百合に向き、
「お姉ちゃん、亀田刑事に電話して!今直ぐに!」
小百合は携帯を取り出し、亀田に電話をした。
「はい」
亀田は直ぐに応答した。
「亀田君さ、405号室の小谷さんに田中さんの遺書の事話した?」
「話てませんよ」
「そう、ありがとう」
小百合はそう言って、電話を切った。
「小谷 清美さん、何故犯人でも無いのに、遺書の存在を?」
小百合のその言葉に清美は言葉を失った。
「話した方が楽になると思うぜ」
そう言ったのは瞳だ。
すると小谷、泣き出してしまった。
「私が・・・彼を、殺しました。
動機は親友の楓を殺された恨み。金なんていらないわ。
あの時、既に殺意が芽生えていたから、殺してやろうと思っていたから・・・」
そう言うと、清美は膝を落とした。
だが、何か様子が変だ。
「小谷さん?」
「私はこれから、楓の所に行くわ」
そう言って、壁に寄り掛かるかの様にして倒れた。
その体からは、汗が滲出ている。
薫は原因を察知し、台所へ駆け出した。
「えっと、お砂糖お砂糖」
と、呟きながら台所中を探し、
「あった!」
ようやく見付け、それを持って清美の下に戻った。
「それお砂糖じゃねえか?」
そう聞くのは、やはり瞳だ。
「この人は径口血糖降下剤を飲んで、血糖値を下げたんだ」
と、お砂糖を飲ませながら言う薫。
ナルホドと、小百合と瞳は納得した。
「これで取り敢えず応急処置はした。後は病院へ運ぶだけだ」
薫はそう言って、救急車を呼んだ。
その後、清美は警察病院へ入院し、回復を待って話を聞く事になった。
それにしても、目の前で友人殺されたからその犯人を殺す。ない話だ。全く・・・。




ホーホッホ!(何!?














ケータイ表示 | 小説情報 | 小説評価/感想 | 縦書き表示 | TXTファイル | トラックバック(0) | 作者紹介ページ


小説の責任/著作権は特に記載のない場合は作者にあります。
作者の許可なく小説を無断転載することは法律で堅く禁じられています。




BACK | TOP


小説家になろう