不思議なところだった。彼岸花の絨毯。中途に沈んだままの夕日。停止した空。そして、死んだはずの彼女。「久し振り、ですね……」彼女は最後に見たときと変わらない姿で、僕にこう言ったのだった。強き願いによって現れ、逢いたいと想い合うもの同士を招き入れる不思議な世界。知らぬ間に人は、故人は、そこに迷い込む。そこは導きの園。一時(ひととき)の間だけ生者と故人との邂逅をもたらす、祝福されしうたかたの楽園。今日もまた一人、迷い込み、再会す――。
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N7940C
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6235文字(約13分)
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通常小説[短編作品]
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