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偽・竹取物語
作:白山菊理



策略!庫持の皇子の陰謀!!(四)


「あの…私達の給料は…」

と、ついさっきまで忘れ去られていた‘給料ほしいんジャー’の情熱のレッドがボソリと呟きました。
それを聞いたかぐや姫は偉そうに「近う寄れ、苦しゅうない」と言って六人を自分のそばに呼んで、

「なんかありがとー。あんた達のおかげでちょー助かった。危うくー、あのキモイ人の嫁にされちゃうとこだったしー。マジ感謝ー。」

と言って、褒美をたくさん渡しました。それらの金銀財宝は全部お爺さんの所持品です。
騙されそうになったお爺さんへのちょっとした嫌がらせのようです。
褒美を受け取った六人は何回もかぐや姫に感謝の言葉を言って、屋敷を後にしました。

――が、六人組はこの後酷い目に合うことになります。

「よかったな。ちゃんと褒美がもらえて。」

「うんうん、金にならん仕事なんぞやりたくないものな。」

などと会話をしながら意気揚々と帰り道を歩いていると、ちょうど人気の無いところで背後から何者かに襲われました。
襲った連中は、彼らをボコボコに殴り、かぐや姫に貰った褒美までとりあげてしままったのです。

「な…貴様らは、誰なんじゃ…」

「ふふ、良い気味よのぅ。私はこれだけしてもまだまだ、おぬし達への恨みは晴らせぬわ。」

月明かりに照らされて、ゆらりと其処に立っていたのは庫持の皇子でした。
怒りとも、悲しみともつかない表情で未だ、自分の家来に殴られている6人組を見て、フッと気の抜けたような笑みを浮かべ

「このような事をしていることも、かぐや姫を得られなかったことも一生の恥だなぁ。どれくらい恥ずかしいかというと、皆の前で黒板消しトラップに引っ掛かってしまったくらい恥ずかしいわ。きっと世間の人が私のことを笑いものにするだろう。」

と言って、その場からいなくなってしまいました。
その後、仕えていたものたちや、知り合い、近所の人たちなどなど皆で色々なところを捜しましたが見つかりませんでした。
そのうち人々も

「きっと死んじゃったんだよ。あんなことしたら恥ずかしいものー。」

と言って捜索をやめてしまいましたが、実は彼は死んでいませんでした。
恥ずかしさのあまり、身を隠していたのです。
皆は一体何処を捜していたのでしょうか?

大きく勝負に出て、策略にも長けてるくせに、気の小さい皇子なのでした。












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