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偽・竹取物語
作:白山菊理



かぐや姫の誕生?


今となっては昔の事ですけど、ある所に竹取の翁というものが居ました。翁とはお爺さんという意味で決して名前じゃありません。
名はさぬきの(みやつこ)。その名の通り讃岐うどんが大好きで、根っからのうどん派でした。
お爺さんは蕎麦派のお婆さんと良く喧嘩をします。
この日も蕎麦対うどんで喧嘩をして、家から飛び出していつもの竹やぶに来ていました。
お爺さんの仕事は竹を取って、様々な事に使ったり何か作ったりすることでしたので、この竹やぶは材料収集場所なのです。もちろん、竹だけではなく竹の子を取っていたことも否定はしません。
お爺さんは婆さんとの喧嘩の憂さ晴らしをしつつ竹を切っていると、竹の中に根元が光る竹が一本ありました。

―もしかして、黄金の竹?これはお金持ちになれるぞ!しめしめ……―

と、何ともいやらしい考えといやらしい顔で竹を切ると……

「痛いっ!痛い〜っ!!首、首落ちるし。危機一髪!生まれてきてすぐに九死に一生だし!」

と竹の中から喚き声が聞こえてきました。
不思議に思って竹に近寄ってまじまじと見てみると、三寸くらいの可愛らしいけど、どこか小憎たらしい女の子が座っていました。
お爺さんは言いました。

「ちっ…黄金じゃ無かったよ。まぁ、良い。私が毎朝毎晩見る竹の中にいるので分かった。きっと私の子になるはずの人なんだ。きっと、そうだ。」

「はっ?訳わかんないし。何で?何でそういう結論になるの?」

「さぁ、私の家へ!」

「話聞けよ!!」

こんなわけで、お爺さんは手に乗せて小さな女の子を家にテイクアウト…いえ、持ち帰りました。
そして、お爺さんへの嫌がらせに夕飯を蕎麦にしているお婆さんに女の子を見せ、経緯を話し、育てる事にしました。
お婆さんは大層喜び、お爺さんにうどんを茹でてあげる事にしました。
不機嫌なお婆さんを上機嫌にしてしまうほど、この女の子は可愛らしかったのです。
と、ここで女の子が――

「私、中華そば派だから。ラーメンだから。」

やっぱり可愛いのは外見だけです。












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