■ヴェロンディ連合王国/王家の森(湖畔)
エリアドの言葉に、レムリアはくすりと小さな笑みを漏らした。
「年端もいかぬ、小娘が行動です。“魔剣士”と呼ばれるエリアド様ほどの方が、動じるべくもない、と思っておりますけれども・・・」
淀みなく言葉を紡ぎながらも、細い指がブラウスのボタンを解きゆくのは止まらない。
「・・・けれども。見るに堪えないから止めろ、と仰るのでしたら・・・」
レムリアは皆まで言わずに言葉を濁した。
エリアドを直視してくるその黒い双眸は、止めましょうか? と挑戦的に告げているかのようだった。
☆ ☆ ☆
「・・・いや。『みっともないから』などという、つまらぬ理由で止めるつもりはないがね。
だが、もし私のことを試しているだけなら、それは無用に願いたい。」
彼女の言葉に私は真顔でそう応じた。
「もし貴女に、一人の男として本気で誘っていただけるのなら、それはそれで光栄なことだが、これでも貴女がその気かどうかくらいは見わけられるつもりでいるのだ。
まぁ、私が言ったのとは別の意味で、貴女は本気なのかもしれないが・・・ね。
だから、もし貴女がそうする必要があると思うのであれば、そのまま続けてくれてかまわぬよ。
貴女の御期待に添えるかどうかはわからぬが。」
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