久藤家の決戦 次
僕は憐れな人間だと思う。
2回も気絶させられて、その上姉妹とのいかがわしい関係で疑われている
それも起床10分の間にだ。
これ以上不幸な人間がいるとしたら、ぜひ教えてもらいたいものだ。
「翔君・・・・趣味は人それぞれだけどさ、いくらなんでもこれは・・・・」
皐月さん、そんな腐ってハエの集っている生ゴミを見るような目で僕を見ないでください。
「翔、大丈夫。このことは他言しないから」
何が大丈夫なのだろう。
疑われた時点で僕の立場はすでに粉々だよ。
「だから2人とも勘違いしてるだけだって。昨晩寝るときは間違いなく1人だったし、僕にこんな趣味はないよ」
「口ではどうとでも言えるわ」
「少々信憑性に欠けますね」
姉妹の発言のせいで、僕の信頼は家出してしまったようだ。
土下座するから帰ってきて。
「アンタたちねぇ、ショウが言ってるんだから信じてあげなさいよ。昨晩騒がしかったのは事実なんだから」
「そうですよ。翔兄さんは嘘を付きませんよ!あの夜の約束だって守ってくれたから!」
「だからアンタら2人の発言が場を混乱させていることに気付け!そして美樹はでまかせを言うな!!」
唯と皐月さんは混乱のあまり目を回している。
これっていつまで続くんだろう。パジャマ姿でいるのって結構恥ずかしいんだけど。
「それじゃあ1つ聞くけどさ。君達は僕と真樹姉さんと美樹の誰を信じたいの?」
「うっ・・・そりゃあ・・ねぇ・・・」
「それは・・・・やっぱり」
「「翔・翔君よ」」
僕はもの凄い救われた気がした。カミサマありがとう。
「まあよく考えたら翔にそんな度胸無いしね」
「翔君はそこまで欲望に任せて動き回る人でもないですし」
皐月さんはともかく、唯はマイナス面を考慮しての結果らしい。
少し悲しい。
「ともかく!この一件は僕のせいじゃなくてこの2人のせいなの!」
真樹姉さんと美樹は少し俯いて舌打ちをしたり、ブツブツ話していた。
途中「既成事実作戦」や「次の準備」などという不安要素の塊のような単語が聞き取れたが、とりあえず聞き取れなかったことにしておく。
ひとまず山場は乗り越えたかな。
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