ヴァンパイアハンター日誌 金髪のヴァンパイア(10/36)PDFで表示縦書き表示RDF


ヴァンパイアハンター日誌 金髪のヴァンパイア
作:金城 ユウ



非統制地区



 21時、私は事務所に戻ってきた。捜査に協力しているハンター16人の内、半分は10時間の休息時間だ。これはマニュアルにハンター及び捜査員は24時間の内8時間の睡眠が義務つけられているからである。
 奥の部屋を覗いてみたが、レイは一度も帰っていないようだ。綺麗に片付けられていた。昼間、顔色が悪かったのも気になる。
 事件はレイと同じ原種と呼ばれる吸血鬼の仕業だと私は確信しているが、現在の所、人間側はその存在を認めてはいない。先月、協会に提出した私のレポートも会報に掲載はされたが反応は鈍い。
「ふう」
 ため息をついた私は昼間にゾンビ退治に使った銃、CZ75を手に取り分解を始める。時間は21時30分、少し時間的余裕がある。昼ゾンビの体液塗たいえきまみれになった愛銃を私は少しずつ分解していった。



「にゅ……」
 携帯の着信音に叩き起こされた。テーブルの上には分解されたCZがならべられていた。分解した後にそのまま寝てしまったらしい。時間は0時24分。
 この音は昼間に新しく登録した緊急呼び出しコール。着信音が消え自動読み上げ機能が届いたメールが読み上げられる。
『各捜査員、ハンターは、非統制地区・千代田区に急行されたし』
 緊急呼び出しとは穏やかでない。私はロッカーから電気信号によって伸縮する布で作られた黒い戦闘服を取り出し身につけた。その上にコートを羽織る。戦闘服にはパワーアシスト機能もついていて、乗用車くらいならひっくり返す事も簡単に出来る。
そして、幾つかの装備と予備弾倉をバックの中に放り込む。
 私が事務所の前の大通りに飛び出すと同時に、目の前に覆面パトカーが止まった。佐藤さんと田坂さんだ。私はそのまま後部座席に乗り込んだ。
「状況は?」
 私の問いに坂田さんが答えた。
「月島班と朝霞あさか班が容疑者を発見。だが、容疑者は非統制区の壁を飛び越え内部に逃走。その際、ハンターの朝霞氏と捜査員の神谷が軽傷をおった。10分ほど前のことだ」
「それで、どうするの?」
「中に入って狩り出す」
 そんな無茶な、非統制区の中はゾンビやワーウルフが普段から徘徊している。しかも、今夜はモンスターたちが一番凶暴化する満月。非統制地区に入るには最悪な条件だ。
「作戦を変更させてください!」
 田坂さんが首を振った。
「今、現場にいるハンター達の了解は取ったそうだ。ハンター達の助手に我々も加わる」
 いくら警官とはいえ、素人を非統制区の中にだなんて……
「ひとつ聞いてもよろしいですか?対ヴァンパイアのレクチャーはうけたことありますか?あと、戦闘訓練も?」
「レクチャーは受けた。戦闘訓練はないな」
「他の捜査官は?」
「みんな、似たようなものだろう」
 私は思わず頭を抱えた。


今週もこんばんは(笑
仕事がデスマーチ状態ですがどうにか無事更新できました。更新日を決めていない作品の更新は止まってしまってますが(汗

容疑者発見の報から、舞台は非統制地区内に移行ですよ。秋穂ちゃんは頭を抱えてしまってますけどね。
今週の更新分で秋穂の愛銃のCZ75が分解されたままなので、来週の更新分で新たな銃火器が登場予定です。さてどのような銃火器が登場しますか。
来週は第1話に登場したあの人も再登場です。











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