†キラートリック†縦書き表示RDF


 この小説は途中で犯人が明かされ、その犯人がどのようなトリックを使ったのかを推理するという推理小説です。あなたの推理力や創造性が試されます。
†キラートリック†
作:-空色-


 ここはあるエリート学園だ。ここで今日ある事が起きる。そう、殺人事件だ。その学校に通う響子が理科室で殺されてしまったのだ。死因は窒息死。しかし首を絞められた痕跡はない。殺したのは理科教員の清美だと考えられている。なぜなら、その現場で倒れていたのだから……。

 響子のクラスでは、いつも通り朝のホームルームが終わり、授業に入る。教室は普通の教室と同じで、横が8メートル、縦が10メートルくらいの面積の教室だ。普通と違うのは、全ての部屋に黒板の両側にとても大きな水槽がある。90センチ水槽なんか比べ物にならないくらいだ。水槽の中では熱帯魚が優雅に泳いでいる。そして今日の授業内容は、
1時間目:国語
2時間目:数学
3時間目:家庭
4時間目:家庭
5時間目:理科
だ。こうして1時間目の国語が始まった。国語はこの教室でおこなった。2時間目の数学も何事もなく終わる。そして3・4時間目の家庭科が始まる。しかし、ここからは見逃してはいけない。なぜならこの家庭科の教員である絵里香が犯人なのだ。この絵里香が使ったトリックや罠を推理していただきたい。

 今回の家庭科はアイスクリーム作りになった。特別に理科教員の清美も呼ばれていた。皆は調理室で作ることになっている。調理室は、調理台が縦に4つ、横に5つに均等におかれている。今回は普通のバニラアイスを作るためにバニラエッセンス、牛乳、砂糖、卵、ドライアイスなど普通に必要なものはすべて先生が用意してくれた。班に分けてやるはずだったが、響子が残ってしまい、絵里香と清美と一緒に作ることになった。アイス作りを始めると、どこの班も成功したが、何か硫黄のようなにおいがかすかにした。しかし、たいしたことは起きなかった。1つだけおきたといえば、清美と響子が気持ち悪くなったり、風邪のような症状が出たことである。保健室の教員は今日は風邪で休みだったので、絵里香が軽く看病をした。絵里香は2人に薬をのませて、ベッドでゆっくりと眠らせた。

 5時間目は理科の教員が寝込んでしまったので、絵里香が自習の見回りなどをしていた。理科室は黒板などの配置は教室と一緒だが、後ろに行くに連れて段差が上がり、後ろからでも見えるような作りになっている。大きな階段のようなものだ。黒板の横には勿論水槽がある。自習が終わり、一日が終わる。

 次の日、響子が理科室で窒息死しているのが見つかった。詳細の場所は黒板から5メートルくらい離れたところだ。段差が上がるギリギリの場所に段差と水平に倒れていた。そして、まったく逆に後ろの段差の一番高いところに清美が倒れているのを発見された。清美のポケットには理科室とその隣の理科準備室の鍵が入っていた。このせいで清美が犯人だという事になってしまった。変わってるところといえば、理科室の水槽の魚が何匹も死んでしまったことだ。さらに死亡推定時刻には、絵里香は他の教員達と居酒屋で飲んでいるのを証言されている。



 このトリックについてわかったでしょうか?ヒントは絵里香が家庭科で使ったもの、5時間目の代理をしたこと、そして理科室の構造にあります。答えはこのまま下へどうぞ。










 では、このトリックのネタ晴らしをしましょう。まず、このトリックを成功させるには2つの条件が必要でした。1つは保健室の教員がいないこと。もう1つは家庭科と理科の授業がある日であることです。まず最初に自分の班の卵に細工しておきました。あの言葉にきずきましたか?「何か硫黄のようなにおいがかすかにした」これがポイントです。たくさんの卵の中に1つだけ腐った卵を用意しておいたのです。硫黄の匂いは腐った卵の匂いと言われるくらいですからね。これをつかったアイスを食べれば当然具合が悪くなります。それを知ってた自分は食べないと、自動的に2人だけが具合が悪くなります。

 ここで2つめのトリックです。ベッドに寝かせた後、風邪薬ではなく「睡眠薬」を飲ませたのです。このせいでぐっすりと眠ります。そして5時間目の授業を終わらせたら次の作業に入ります。他の教員や生徒が少なくなったのを見計らってあの2人を理科室に連れて行きます。勿論その間も2人は寝たままです。そして、響子は段差の1番下、清美は一番上に寝かせます。5時間目に使った鍵を返したふりをして、そのまま自分のポケットから清美のポケットに入れてしまいます。

 さぁ、これで整いました。最後に使われる凶器は「ドライアイス」です。水の中に入れるとドライアイスは二酸化炭素に状態変化します。そして二酸化炭素は空気よりも重いので下へ行こうとします。この性質を利用します。理科室の水槽の中に家庭科で使っていたドライアイスを入れます。そしたらすぐに出て行ってしまえば、響子は二酸化炭素を吸ってしまい窒息死、そして清美の場所までは段差で届かないというトリックです。二酸化炭素が広がるまでにも時間がかかるので、その間他の教員と会っていれば口実がいくらでも作れてしまうのです。しかし、1つだけ不自然なものが残ってしまうのです。その二酸化炭素を吸ってしまった魚たちが命を落としてしまいます。このようなトリックが使われていたのです。



     身近なものが凶器になる。怖いことです。

          [†キラートリック†完]


 いかがだったでしょうか?いろいろと考えてみたのですが、意外とドライアイスを使うのは難しいんです。ドライアイスを使うには、水と段差が絶対条件でして、なかなか考えさせられました。評判がよければ、2作目もかきたいなぁとか思ってます。でも、推理物としてはすごい短いですよね。どうなんでしょう;;まぁ暇つぶし程度にしてもらえれば幸いです。
 これからも頑張りますので、なにとぞよろしくお願いします。













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