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第83話 昼ご飯を持ってきましたよ。・・・さて、一つ階段を登ろう。

アリスはベットでゴロゴロしている。

トイレに行く以外はベッドの中で過ごしているのだが・・・

「暇です・・・」

随分前に3時課の鐘が鳴っていた。                   

もうすぐ6時課の鐘が鳴るのか、鳴らないのか・・・

暇すぎて時間感覚が狂う。

いつもは1時課の鐘が鳴ると起床し、ここ数日は3時課の鐘とともに武雄を起こしに行っている。

今日は昼まで寝て良いとは言われているが、いつもの起床時間に目が覚めて、2度寝、3度寝はした。

流石に4度寝は体が受け付けないらしく暇を持て余している。


アリスの部屋の扉がノックされる。

「失礼します。

 アリスお嬢様、起きていますか?」

と武雄は小声で入ってくる。

「はい。タケオ様、おはようございます。」

とアリスは体を起こして挨拶してくる。

「起きてらっしゃいましたか。

 アリスお嬢様、おはようございます。」

と武雄も挨拶をする。

「アリスお嬢様、体調はどうですか?」

「特に何もないですね。

 寝すぎて逆に体が痛いのですが。」

とアリスは苦笑する。

「そうですか。」

と武雄はアリスのおでこに手を当てる。

「ふぁ!」

アリスはいきなりの事に驚くが武雄のなすままじっとしている。

「熱はないようですね。」

と武雄は頷く。

「ええ、ダルくもないです。」

「そうですか。」

・・・と武雄は何やら思案しながらアリスを見ている。

「?なんですか?」

「いえ、別に。」

と。

「んっ・・・」

武雄がいきなりキスをする。

「こういう朝の挨拶も良いですね。」

と武雄はキスをした後に言う。

アリスは顔を真っ赤にして。

「はい!」

と元気に言うのだった。


------------------------

アリスは武雄の持ってきた「フレンチトースト」を次から次に口に運んでいる。

「あれ?食べさせ過ぎたかな?」と武雄が少し心配になるぐらいの勢いで。

「タケオ様、美味しいですぅ。」

と幸せ一杯の顔で・・・顔を蕩けさせながらそう感想を言い食べていた。


「いただきました。」

「お粗末様でした。」

「とても美味しかったです。」

「その幸せな顔を見るだけでわかります。

 ありがとうございます。」

「?タケオ様が感謝を述べるのですか?」

「そこまで幸せな顔をしてくれると作り甲斐がありますからね。

 まぁ簡単なレシピなのでそこまで喜ばれてしまうと他の料理人に申し訳ないですが。」

と苦笑もする。

「いつもの料理も感謝していますが・・・タケオ様の料理は甘くて美味しいのです。」

「お口に合いましたか?」

「また作ってくださいね!」

「はは、機会があれば作りましょう。」


------------------------

「6時課の鐘までまだ時間がありますが、アリスお嬢様どうします?」

「え?どうします・・・とは?」

と武雄はベッドに腰を掛ける。

「えーっと・・・ですね。」

「はい。」

・・・

・・

「エルヴィスさんからは了承は得ていますが・・・します?」

「?何を?」

アリスは「わからないのですが?」という顔をする。

「・・・いや。止めましょう。

 アリスお嬢様は今はその気も無いようですし。」

「だから何をです?」

「わかりません?」

「はい。」

「・・・私と契りませんか?・・・で通じます?」

・・・

・・

アリスは言葉を頭の中で検索していたみたいで、言っている意味が分かったのか、みるみる顔を赤くする。

「え?・・・いきなり・・・その・・・え?・・・今は昼で・・・」

アワアワしだす。

「はは。」

と武雄はアリスを抱擁する。

「ふぁぁ・・・ふにゅ・・・」

とアリスも武雄の背に手を回す。

「焦る必要はないですね。アリスお嬢様が良いと思った時にしましょうか?」

「・・・いえ、その・・・タケオ様がしたいなら・・・今でも・・・」

「しましょう。」

「決断が早いです!」

「ふふ、アリスお嬢様の気が変わらない内にっと思っただけです。」

と武雄はアリスと再度、キスをする。


------------------------

6時課の鐘はさっき鳴っていた。

ベッドには武雄とアリスが裸で抱き合って寝ている。

正確にはアリスが武雄に抱き着いているのだが・・・

「アリスお嬢様?」

「はい。」

「そろそろ起きましょうか?」

「・・・イヤです。」

「・・・起きましょうね?」

「むぅ・・・タケオ様は私から離れたいのですか?」

「このままの方が良いですね。」

「では、もう少しこのままでいましょう?」

「・・・そうもいかないでしょう?」

「なぜです?コートは後でも良いのではないですか?」

「いえ・・・時間が経てばフレデリックさんが来るかもしれないと思っただけです。」

とアリスはガバッと起き上がる。

「・・・確かに。」

と武雄はベッドを出て着替え始める。

そして、アリスの部屋にある空の桶に「アクア×6、ファイア×4」を発動し、ぬるま湯を作る。

用意していたタオルを軽く浸け絞るとアリスの元に戻って優しく体を拭いていく

「あの・・・タケオ様・・・恥ずかしいのですが・・・」

アリスは顔を真っ赤にしながら言ってくる。

「ふふ、上だけは拭かせてください。・・・他はご自身でしてくださいね?拭きますか?」

「いえ!自分で出来ます!」

とアリスは答える。



ここまで読んで下さりありがとうございます。

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