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第81話 4日目の夕飯後の報告会。(魔法実践。)

「まぁ。私の階級はどうでもいいのですが。」

「良くありません!」

アリスは抗議してくる。

「えぇ?だってアリスお嬢様の横にいつもいるつもりなのでこれといって必要はないかと・・・」

「う・・・そう言われてしまうと何も言え・・・からかってます?」

「あ、ばれました?」

「タケオ様!」

アリスは顔を赤くして抗議する。

「はは、まぁ良いではないですか。

 これは結構、重要なので場を改めましょう。」

「むぅ・・・」

アリスはジト目で抗議してくる。


「で、その後、兵士詰め所に行って兵士長と各小隊長と歓談しました。

 その際にトレンチコートの説明をして金2枚は覚悟して欲しい旨を説明済みです。

 支払い方法は、1回、4回、8回の分割も出来る様に考えている旨の説明も済んでいます。

 詳しくは明日の仕立て屋との打ち合わせ時に決めます。」

「うむ、それで良い。」

「ありがとうございます。」


「で、ノース小隊長が私の指輪に気が付いて、演習開始です。」

「あぁ・・・やはりそうなったの。」

「はい、やっぱり想定した通りでした。」

エルヴィス爺さんも武雄も苦笑いをする。

「?タケオ様はそこまで考えていたのですか?」

アリスは質問する。

「ええ、私も男ですしねぇ。気持ちはわかりますから。

 そうなるだろうとは思っていましたよ。」

「わからないのですが?」

アリスは「なんの気持ち?」という顔をする。

スミスも分からないらしい。

「・・・聞きたいですか?」

「「はい。」」

「イヤです。」

武雄は拒否する。

「「なんで!?」」

2人して抗議してくる。

「・・・」

エルヴィス爺さんもフレデリックも武雄も微妙な顔をする。

「え?言えない事なのですか?」

「いえ。言葉にはできますが、言う気がないです。」

武雄はそう言うしかない。

「ますますわからないのですけど?」

「アリスお嬢様は、知る必要がありませんね。」

武雄の言葉にエルヴィス爺さんもフレデリックも頷く。

「むぅ・・・

 あれ?私は知る必要がない・・・スミスは?」

「・・・スミス坊ちゃんは、そのうち経験するでしょ。」

武雄の投げやりな言葉にエルヴィス爺さんもフレデリックも頷く。

「え?僕は経験するのですか?」

「まぁそのうちです。

 ・・・と話が逸れましたね。

 えーっと、なんでしたっけ?・・・

 あぁ、戦闘になった話ですね。

 2人目までは1対1でその後、2対1で、3対1、4対1、最後は5対1でしたね。

 倒せたのは・・・8・・・9名?でした。」

「タケオ様・・・計算が合いませんが?」

「いや。例えば3名のうち2名倒すと追加で3人と増えていくので・・・対戦相手が重なっています。」

「うわぁ、それはきついですね。」

スミスは同情してくる。

「ええ。まぁ体力は随時回復していったので良いのですが、戦法が思いつかない思いつかない。

 範囲攻撃って必要なんだなぁっと心底思いましたよ。」

武雄は苦笑する。

「うむ、なるほどの。

 ちなみに普通の兵士が相手かの?」

「普通も普通でないのも分かりませんが、少なくとも小隊長格5名は倒せましたね。」

「「「「は?」」」」

「え?だって第1小隊長、第2小隊長、第3から第6小隊長のうち3名は倒せました。」

指を折りながら数える。

「・・・タケオ・・・武術は出来ぬのだろう?」

「全くできませんね。」

「何をしたのじゃ?」

「基本的には「シールド」で剣を左手で受けて、がら空きの腹に右手で殴った際に「エクス」を撃ち込みましたが?」

「・・・」

皆が静まり返る。

「え?不味いのですか?」

「いや・・・そうではない。

 全く、良くそんな戦法を考え付くの。

 剣を振ってくる相手に手を差し出すとは・・・失敗したらと考えると大変な恐怖じゃろ?」

「いや、実際は一戦目で「シールド」に強度があるのはわかりましたので、厚めにして対処しましたよ。

 恐怖よりも何とかしようと必死で。」

「ふむ・・・良く機転が回る物じゃの。」

「基本的な所は、昨日から考えていましたからね。

 でも、私ではそんなに多くとは戦えないとわかりました。

 魔法具商店の店員の言うとおり、兵士には向かない様です。」

と武雄は苦笑する。

「うむ。とりあえず、タケオは自分で自身を守れそうじゃの。」

「ええ、とりあえずは。」


「で、5対1が始まって、1人倒した時にアリスお嬢様が登場します。」

「あぁ・・・アリスが乱入したのじゃな・・・」

「・・・お爺さま・・・乱入は・・・少し・・・言い過ぎかと・・・」

エルヴィス爺さんは屋敷を出ていくアリスを思い出して暗くなり。

アリスは武雄の先ほどの話で、兵士にイジメられておらず自分が場を荒らした事に恥じていた。

「ん?まぁ、客観的にみればそうかもしれませんが・・・」

「タ・・・タケオ様ぁ・・・」

アリスは武雄に涙目で訴えてくる。「追い打ちをかけないで」と。

「アリスお嬢様の登場した姿はカッコ良かったですね。」

と武雄は、にこやかに言う。

「え?タケオ様?怒らないので?」

「なぜ怒る必要が?」

「いや・・・ですから・・・戦闘を邪魔しましたし。」

「全然、逆に感謝ですよ。

 私的には丁度良いタイミングだったんですよね。

 さすがに5対1は、なすすべがなくてですね。負けを覚悟した時でしたし。

 アリスお嬢様を増々好きになってしまいましたよ?」

「うぅ・・・タケオ様、ありがとうございます。」

とアリスは半分照れながら半分謝罪を込めて言う。



ここまで読んで下さりありがとうございます。

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