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第71話 小銃の改造依頼1。弾丸の補給が要らない銃とは。

「では、小銃の仕様を決めましょうか?」

武雄は店員に言う。

「はい。

 確か・・・この弾丸の後ろ部分の内部が爆発し、その爆発力で弾を飛ばす・・・でしたね?」

「はい。なので、簡単に言うと弾の生成→引き金→爆発→発射という工程になりますね。」

「・・・まず、鉄の弾を生成するのが、難しいのです。」

「そうなのですか?」

「ええ。鉄の原石は自然界にはありますが、鉄自体が精製して作られますから一瞬の内に作り出すのは無理ですね。

 そうですね・・・例えば、この剣。」

と店員はそこにあった剣を持つ。

「この剣を生成するのに、魔力を80使うとしましょうか。」

「・・・もったいない。」

「ええ、もったいないと言うより無駄です。

 同じ魔力を使うなら、剣に宝石を組み込んで使った方が威力を上げられます。」

「なるほど。魔法の素材は、自然界でも人の手が加わっていない方が、魔力の消費量が少ないのですね。」

「そうなります。」

武雄は店員の話を聞き、少し悩む・・・と。

「氷・・・は、どうでしょう?」

「なるほど、良いですね。

 それに、このぐらいの大きさなら、魔力消費は少なくて済みそうですね。」

「?・・・何を言っているのですか?」

「え?」

「私の魔力上限の25で作りたいのですが?」

「あ・・・キタミザト様の系統と減らないことを考えるなら全段階で25を使えますね・・・」

「ええ。でも前の話だと大した力はないみたいですが。」

「・・・そうでもないですよ。」

「え?」

「魔法は、イメージが大事なんです。

 効果範囲を大きくイメージすれば威力は下がります。

 逆に小さくしていくと威力は大幅には上がらないにしても少し上がって、長時間使えます。」

「そうなんですか。」

「ちなみにキタミザト様が使える魔法は何がありましたか?

 昨日は練習されたと思ったのですが?」

「はい。ええっと・・・あれ?」

リュックの中を確認するが、メモは発見できなかった。

昨夜、使える魔法を紙に書いたのに部屋に忘れたみたいだ。

「すみません。部屋に忘れてきてしまいました。

 なので、ここで書きます。」

と本を片手に図面上にあのメモの内容を書いていく。

「・・・読めませんね・・・」

店員は困り顔だ。

「えーっと。メガネをかけてくれれば読めると思いますよ?」

と武雄が店員に告げ、店員もメガネをディスプレイから持ってきてかける。

「おお、読めますね。

 ・・・ふむ。満遍なく使えるみたいですね。」

「はい。

 弾の部分は『ブリザド』で爆発は『エクス』ですか?」

「そうですね。」

「・・・この小銃だと宝石は何個くらい付けれますかね?」

「魔力25程度ならそんなに大きい宝石は使わないでしょうから5、6個は付けれると思います。」

それを聞き、武雄はしばし考える。


「構える→小銃全体の強化→氷の弾の生成→氷の内部に爆発の魔法を仕込む→筒と弾の隙間に水の膜を生成→引き金を引く→弾の後方で爆発→発射

 と言う風にできますか?」

「できますが、何点か聞きたいことがあります。」


「氷の内部に爆発を入れるのは、何故ですか?」

「物に当たった際に氷自体は砕けるでしょうが、そこで爆発が起きれば砕けた氷自体が小さい弾丸として四方に飛ぶ・・・2重にダメージが与えられるかと思ったのですが・・・出来ませんか?」

「・・・できますね。ただ距離が遠くなるとある程度、威力が弱まるかもしれません。」

「それなら尚のこと2重の攻撃をすれば威力が弱まっても効果はありそうですね。」

「確かにそうですね。」


「では、弾と筒の間に水の膜を作るのは何故ですか?」

「弾の後ろで爆発が起こった際に爆風が弾と筒の間から抜けるのをある程度防げるかな?と思ったのと、弾が発射される際にスムーズにいけば良いなぁと思いました。」

「なるほど。」


「最後に弾の後方で爆発を起こすことはできますが、弾を飛ばすぐらい威力が出るか疑問です。

 何か良い方法はないでしょうか?」

「・・・この弾丸を使った後に残る物を使いましょうか・・・」

「え?どういうことですか?」

「んー・・・これが撃てればわかると思いますが・・・

 弾が発射された後に残る後ろ部分を利用してはどうでしょう?」

「・・・今、クッション等々持ってきますから撃ってみましょう。」

店員は一旦、奥に行きやわらかい物を大量に持ってきた。

そして壁に立てかけ重ねていく。

「これでどうでしょう?」

店員に言われ、武雄はまず1発撃ち込む。

パンと音と共に弾が飛びクッションが四散した。

部屋の中に跳弾した様子はなかった。

武雄はまず、ホッとした。

銃なんて初めて撃つが、考えていたよりも反動が少なく、転倒もせずに済んだことに安堵した。

レバーを引くと薬きょうが小銃の外に放り出される。

武雄はそれを手に店員に見せる。

「これを使いましょう。」



ここまで読んで下さりありがとうございます。

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