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第388話 夕飯の調理中、武雄の評価。

「~♪」

夕飯のメニューはパンとローストビーフとマカロニサラダと蟹のスープです。

デザートはリンゴです。

タマには温かいミルクと少し茹ですぎたマカロニにすることにした。

「主、お腹が空きました。」

「ニャ。」

チビッ子達は早くしろと要求してくる。

「はいはい、ちょっと待っててね~。」

武雄は楽しそうに料理を作るのだった。


------------------------

「・・・なんて言うか・・・キタミザト殿は貴族になられたのですよね?

 やっぱり不思議です。」

フォレットが武雄達のやり取りを見ながら呟く。

「そうだな・・・」

バートも武雄達を見ながら言う。

武雄を除く全員がお風呂に入り終わっていた。

で、5人は待っている間に町の地理を頭に入れておこうとさっきから地図を見ているのだがまったく進んでいない。

「凄く良い匂いが・・・集中出来ないわね。」

ブルックも武雄を見ながら言う。

「はぁ・・・お前たち食事の匂い程度で集中力を欠くなよ。」

マイヤーがため息を付く。

「・・・マイヤー殿、ちなみにずっとキタミザト殿と一緒に旅をしてきましたよね。

 もしかして・・・全部キタミザト殿が?」

アーキンが質問してくる。

「あぁ、全食事をキタミザト殿が作ってくれていた。

 すっごく美味いぞ!」

マイヤーが「良いだろう」という満面の笑みを浮かべて答える。

「「良いなぁ」」

女性陣から羨望の声が上がる。

「で?フォレット、何が疑問なんだ?」

アーキンがフォレットに聞く。

「いえ、貴族になった方が料理をするのが珍しくて・・・つい。」

「あぁ、キタミザト殿はかなりの例外だな。

 あの方の食事は王城の料理長が作る料理の更に上に位置するレベルだからな。」

「・・・何だか途方もないレベルなのだとはわかるのですけど・・・」

バートが答える。

「さっき、キタミザト殿の大まかな魔法特性と戦績は言ったな?」

「はい。

 魔法を単体で使用するには魔力量25までが限界だが無制限の使用回数を有している事。

 例のゴブリン襲撃で使用した魔法具を使うと1発撃つのに150の魔力を消費し、100発以上を連射出来る事。

 つまりはキタミザト殿は専用魔法具を使うとオーガを1撃で倒せる魔法を無制限に撃てるというとんでもない魔法師です。」

アーキンの言葉に他の3名も頷く。

「そうだな、オーガを1撃で倒す・・・皆だったらどうやる?」

マイヤーが聞いてくる。

「そうですね・・・やり方はいくつかありますが・・・

 簡単に考えればファイアに70か80程度の魔力をかけながら打てばいいでしょうね。」

「・・・まぁ、普通ならな。」

マイヤーがため息を付きながら肯定する。

「マイヤー殿、違うのですか?」

バートが聞いてくる。

「・・・私の考えは違うんだよ。

 アーキン、その想定は射程がどのくらいだ?」

「え?いつも通り200m・・・あ!キタミザト殿は550mの射程があるんでした!

 ・・・え?・・・ということは・・・えーっと・・・魔力量140くらいは必要でしょうか・・・」

アーキンは腕を組みながら考える。

「・・・ということはだ・・・実はキタミザト殿が使っている魔法具は距離が伸びている分だけ結果的な魔力消費量は大して変わらないと私は考えているのだ。

 もちろん200m以下になった場合は魔法師の方が魔力量を低く抑えられるから良いのだが、超長距離で当てる場合はもしかしたらキタミザト殿の魔法具を使った方が良いのかもと思う。」

「確かに・・・そうとも言えますね。」

ブルックが悩みながら答える。

「でも、550mの超長距離砲撃は見たこともしたこともないのです。

 私でも出来るのでしょうか。」

フォレットが聞いてくる。

「安心しろ、550mでの砲撃訓練なんて誰もした事がない。

 理論上出来るだけで当たるまでのイメージの構築やら意識の維持まで・・・途方もなく訓練をしないと難しいな。

 そんなことに費やすなら200mの砲撃をもっと精度を上げて当てられるように努力した方が良い。」

アーキンが答える。

「まったくもってその通りだ。

 まぁ・・・それは追々キタミザト殿と話し合って決めるがな・・・

 と、気が付けば話が逸れたな。 

 で、その戦闘が開始する前の段階なのだがな。

 陛下やウィリアム殿下達がキタミザト殿と歓談していてキタミザト殿を料理人で引き抜こうかと最初は思ったそうだ。」

「「「え!?」」」

ブルック以外の3人が驚く。

「ん?ブルックは驚かないのか?」

マイヤーが「おや?」と言う顔をブルックに向ける。

「はい。キタミザト殿の料理は王家と王城の料理長が絶賛しているのは知っていますので。

 そういう噂も知っています。」

「なんだ・・・知っていたのか。

 ちなみに噂ではなくてな、陛下自身が仰っているし、私もエルヴィス領でお菓子を頂いたが・・・

 間違いなくキタミザト殿の料理は格が違うのはわかる。」

「そんなにですか?」

ブルックが苦笑をしながら言う。

「いや、本当に凄まじいお菓子を作るんだよ・・・」

マイヤーが説明に困りながら言ってくる。

「私の料理がそんなに凄まじいのですか?」

武雄が料理を持って来る。

「はい、キタミザト殿の料理は至高ですよ。」

「まぁ、喜んでもらえて嬉しいですけどね。

 と、地図をどけてください。

 すみませんが大皿料理になってしまいました。

 皆さん取り分けて食べましょう。」

「「「「はい。」」」」

若手4人が返事をして机を片付け始める。

武雄は配膳をさっさとしていく。

「さて、ご飯を食べましょう。」

皆で夕飯を楽しむのだった。



ここまで読んで下さりありがとうございます。

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