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第269話 小銃改2試射終了。ドラゴンとは?

タケオとアリスとミアはテイラーの魔法具商店でのんびりしていた。

「ん~・・・」

「キタミザト様、どうしました?」

テイラーが4人分のお茶を持ってきて配膳すると自分も空いている席に座る。

旅の小物を買ったタケオ達は、テイラーと共に城門前で試射をしていた。

小銃改1の時と同じ50m先の木に撃ち込んだのだが・・・今は試射が終わって反省会中 

「いえ、小銃改2ですけど・・・いまいちでしたので。」

「現状の発想でいくとあれ以上の連射速度は出せませんね。

 どうしても弾丸の精製と爆発の魔法に1秒ずつかかりますね。

 消費魔力量を小銃改1の6割にして早くなるかもしてみましたが・・・大分威力が削がれていましたね。」

「そうですね。

 ・・・今は連射については、棚上げした方が良いかも知れないですね。」

タケオはため息を漏らす。

「今は?」

アリスが聞いてくる。

「ええ。

 私のところだと毎秒20発で撃つのはこの形ではないのですよね。

 この銃身・・・筒が4本とか6本とか円形に配置されてその部分が回転して撃ち出します。」

「回転するのですか?」

テイラーが不思議そうに聞いてくる。

「はい。弾丸は撃つと爆発と筒内での弾丸との摩擦で筒自体が加熱されます。

 鉄は熱によって伸縮してしまい若干、向きが変わってしまうのです。

 なので、複数の筒を使えば1個当たりの疲労が軽減されるという考え方ですね。

 弾丸自体の装填と排出は自動的に行える様にします。」

「なるほど。撃ったらその衝撃を利用してあの薬莢を排出して新たに装填する・・・

 今の小銃でその自動装填をやろうとすれば毎秒5発は可能かもしれませんね。

 それに筒を回転させれば無補給の連射魔法小銃が出来そうですね。」

「そうなんですが・・・

 小銃をバラバラにするにも数がねぇ・・・

 小銃も弾丸も補充が出来ないので連射研究は今の段階では凍結です。」

「ですね。」

タケオとテイラーはため息をつく。

「じゃあ、もう小銃は改造しないのですか?」

「しますよ。」

「え?」

アリスの質問にタケオは当たり前の様に答え、テイラーは驚く。

「まだ違う発想が?」

「いえ?

 連射が無理なら高威力を目指そうかと。」

タケオは人差し指を上げて言う。

「え?タケオ様、今の小銃改1でも充分では?」

アリスが驚きながら言う。

「え?確かにオーガ、ゴブリンには有効でしたが・・・

 ・・・ミア、この世界にはドラゴンはいますか?」

「いますよ?4種類です。

 あ、ゾンビもありましたね。5種類です。」

ミアは普通に答えるが・・・

「「え!?」」

アリスとテイラーが驚く。

「・・・私が驚きたかったのに・・・

 何で2人が驚くので?」

タケオが目を細めて聞く。

「いえ・・・テイラー店長・・・

 私が教わったドラゴンは3種類なんですけど。

 王都ではどうでしたか?」

「はい、私も3種類と習っています。」

「レッドドラゴン、ブルードラゴン、ホワイトドラゴンですよね?」

「はい・・・

 ドラゴンは体の色で大別されています・・・溶岩や火山に居るレッドは炎をブレス(吐息)し、湖や海に居るブルーは水をブレス(吐息)し、雪山に居るホワイトは氷や冷気をブレス(吐息)するとされています。」

アリスとテイラーは2人して確認しながら頷く。

「ミア、ゾンビは除くとして、その3種類は合っていますか?」

タケオがミアに聞く。

「はい。主、その3種類は生息数が多いのです。」

タケオは何も言わずにテイラーを見る。

「多いわけではありません・・・数体ずつ居るかどうか・・・」

「ミア、ドラゴンは知っているのですか?」

「はい。私達の住み家の上を良く飛んでいましたよ?30ずつぐらい居ます。」

「へぇ・・・それは魔王国とアズパール王国との違いでしょうね。

 地域が変われば個体数が変わるのは当たり前です。

 テイラー店長、この国ではどんな所に住んでいるのですか?」

「えーっと・・・ドワーフの王国とアズパール王国との国境付近の山の中腹・・・だったかと。

 夜に飛んでいるのを目撃されるぐらいです。」

「被害は?」

「基本的には無いです。

 村や町に興味は無いらしいです・・・何を食べているのか・・・どうやって増えるのか・・・

 全くわかっていませんね。

 戦っても皮膚が固くて傷も与えられないそうです・・・勝ち目すら全くないくらい強いと習っています。」

「そうですか・・・ミアは知っていますか?」

「ドラゴンに雄雌はありませんね。

 200年だか300年だかに1回卵を産みます。

 大地からの魔力を食べているので、食事もいらないですね。

 あと600年くらい生きると変身出来る様になります。

 それにドラゴンは気性が優しいのでどこかを攻めるとかもしません。

 最強種ですから強いのは当たり前です。」

「「は!?」」

再び2人が驚く。

「ミアちゃん・・・ドラゴンは変身するの?何に?」

「・・・自らは攻めないのですか?」

「アリス様、変身しますよ?

 人型だったり馬だったり・・・何にでも。

 テイラー様、ドラゴンは優しいですよ?危害を加えないなら敢えて戦う事はしません。

 自分たちが最強だと知っていますから、それに寿命が1000年とかですし、知識も膨大。

 いつものんびりしています。」

アリスもテイラーも何も言わずに驚いている。

「で?ミア、その3種類以外の1種類は何があるのですか?」

「ブラックドラゴンと言います。

 強いんですよー。」

「ブラック?レッドは火、ブルーは水、ホワイトは氷でしたよね?

 ブラックは何ですか?」

「えーっと・・・何でしょう?いろいろ出来ます。

 ブレスが炎ですし、尻尾や打撃では毒が付与されますし、魔法も使えて、フレア(威力強大)、サイクロン(威力強大)の範囲攻撃もしてきますし・・・」

ミアは考えながら言ってくる。

「ちょ・・・ちょっと待ってください。

 ドラゴンが魔法を使うのですか?」

テイラーが慌てて会話に入る。

「はい。フレアとサイクロンくらいしか見たことないですが。」

その言葉を聞きテイラーが頭を抱える。

「・・・テイラー店長どうしました?いきなり頭を抱えて。」

タケオが聞く。

「いえ・・・ただでさえ強力なのに範囲魔法まで使えるなら対応のしようがないと・・・」

「要は喧嘩を売らずに逃げるしか手が無いってことでしょう?」

「まぁ・・・そうですが・・・」

テイラーはガックリとしながら言うのだった。



ここまで読んで下さりありがとうございます。

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